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8739 スパークス・グループ

東証P
1,427円
前日比
+53
+3.86%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
1.80 27.19
時価総額 598億円
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【実況!決算説明会】スパークス・グループ<8739>---2024年3月期決算


このコンテンツは、スパークス・グループ<8739>の2024年3月期決算説明会の音声を文字に起こしたものです。なお、実際の説明会で使用された資料は、同社のウェブサイトをご覧下さい。


本決算のテーマ「3兆円へ今後の戦略」

Q:4本柱(日本株式、OneAsia、実物資産、プライベート・エクイティ)どのような意図でこれらの戦略を立ち上げてきたか。(スパークスはどのように4本柱を育ててきたのですか。)
<阿部社長>
これまでずっと皆さんにお話をしてきたのですが、スパークスは1989年7月に日本株の小型株を投資するという戦略をもって創業いたしました。
そこから35年、今年の7月であっという間に時間が過ぎたのですが、4月末現在で1兆8,933億円を運用しております。うち70%が日本株であり、日本株の中にも大型株、中型株、小型株、それからロングショート、それからエンゲージメントなど、いくつかのストラテジーがあります。
そういう中で、それぞれの担当のポートフォリオマネージャーがリサーチを共有しながら、より強い運用を作っていくということに日々取り組んでおります。
皆さんご存じのように、35年間私たちが達成してきたパフォーマンスは非常に誇れるものだと思っております。どの調査機関も、私たちが圧倒的なパフォーマンスを上げているということを評価していただいてます。
私は日本一の運用会社を日本株においてはここまでみんな協力して作ってきたと自負しております。
残り30%のうち、約15%が再生可能エネルギーの領域です。これは11年前に始めたストラテジーですが、福島の事故、不幸な事故の後に、固定価格買取制を採用し、再生可能エネルギーを日本に普及するということが本格化しました。そこをベースに固定価格買取制度のもと、太陽光、それから風力、バイオマス等ですね、再生可能エネルギーで日本の電力をクリーンな電力に変えていこうということを金融の会社としてやりたいと思って始めた戦略です。
11年くらい時間が経って、現在のアセットのサイズでいうと、日本で4番目のファンドに育つことができました。
それから次はベンチャーキャピタルで、これは約9年前に世界の投資家が共通して言っていたAI、それからロボティクスっていうような新しい次世代の領域に投資をしていこうと。日本でAI、ロボティクスの時代を牽引する最も重要なインダストリーは自動車の業界だと思って、トヨタ自動車にシードマネーをお願いしたのが始まりです。トヨタ自動車のシードマネーを投資していただいた結果、金融機関含む、そのほか日本を代表する金融機関を含めて、事業会社等が投資をしてくれたことによって、現在日本で3番目のベンチャーキャピタルの投資ファンドまでに成長してきました。

それから4つ目はアジア投資です。アジア投資も2005年に香港、韓国にオフィスを作るところから始めて、なかなかアセットが大きくなることが他のアセットクラスと比べると進んではいないのですが、確実にアジアに対する知見を深めていくことができていると思っています。

申し上げたように、日本、それから再生可能エネルギーを軸とする実物資産、それからAI、ロボットを中心に据えているベンチャーキャピタルそれから4つ目がアジアの投資の4つを軸に、今、約1兆8 900億円を運用しております。
2026年を目標に、この預かり資産を3兆円にするというのが、私が皆さんにもお話しし、それからスパークスの仲間にも話をしている目標です。これをぜひ達成すべく、もっと良い投資を考え、実践する会社にしていきたいと思っております。

Q:戦略別に、具体的にはどのように取り組んでいきますか。
<阿部社長>
日本株は今、全体の70%、約1兆円を超える規模にまで成長しています。その中核は長期厳選投資戦略であります。長期厳選投資戦略は、長期的かつ圧倒的なパフォーマンスを実現している日本を代表する世界に誇る日本を代表する日本株投資ファンドです。このファンドについては、ここから大きく成長する余力があると思っているし、その実績もあると思っているので、ここから日本株が、本格的に再生、復活する中で、スパークスの代表的なファンドとして、このファンドをぜひ世界の投資家にご紹介していきたいと思ってます

それからスパークスの祖業であります 中小型株も、厳選戦略に劣らない非常に高い投資結果を残しております。長期的な投資結果を残しております。中小型株もここへ来て、特に大型株が先行してるという短期的なことも踏まえて、世界の投資家に私たちの強みを紹介して成長させていくか、日本株で3兆円の道のりの半分以上を増やしていく、成長させていくということを考えております。
日本株の中に新しい戦略として、オルタナティブ、新しい戦略としてオルタナティブのエンゲージメント、それからオルタナティブの領域で私たちがインダストリーを作ったと言っても過言ではないロングショートについては、ここからさらに多くの世界の投資家に紹介をしていきたいと思ってます。
アジアの投資はここから、世界の成長をリードするのはアジアだという確信を持ってます。その確信をベースに、2年ほど前に私が中心となって東京にアジアの調査チームを、調査運用投資チームを作って、今、アジアでは2つ個別のファンドを作っております。一つはインドに集中的に投資をするファンド、それからもう一つはアジア全域に投資をするファンド。この2つのファンドを軸に、東京、それから香港、韓国のチームが東京に集まってアジアの調査をやっております。この1年で約1,000社を、約10人のメンバーで回っております。日本株でやったような徹底したリサーチをベースに投資をするということで、もう既に高い投資成果を上げ始めております。これも世界にぜひ紹介をしていきたいと思ってます

再生可能エネルギーも、今、日本で4番目ぐらいに大きい投資ファンドにまで成長しました。固定価格買取制をベースにしたアセットリターンを追求して、これも非常に高いリターンを過去11年間あげてきております。ここからはそのアセットをベースに、1つは蓄電所、再生可能エネルギーは天候その他に左右される不安定さが1つデメリットなのですが、それを蓄電所を設けることによって、安定したクリーンな電力を供給するシステムを作るために投資家として資金を供給するファンドを作っていきたいということで準備を始めております。具体的にファンドが始まるのもそれほど遠くないと思ってます。

それから、昨年、水素を作る工場を北海道の苫小牧に建設を始めました。来年には稼働を始めると思います。今、組織づくりを一生懸命進めております。水素の場合、作る、それから貯める、運ぶといったいろんなプロセスの中で、非常に細かい規制に対する対応、配慮、それからそれを実際に実行するプロフェッショナルチームが必要です。もう既に数人のその領域に非常に長けたプロフェッショナルがスパークスに入社して、苫小牧の水素製造が始まる日をターゲットに準備を始めております。この苫小牧での取り組みは日本で最大級の水素製造所になるかと思います。

今年の1月に、スパークスのファンドでこれまでやって来なかった投資、バイアウトの投資をしたというのを付け加えたいと思います。JJTT社という、いすゞの鋳造、鍛造のエンジン部品を作る会社です。非常に高品質なものを作る、エンジンに対して、非常に誤った悲観論が台頭する中で、私はエンジンというのはこれからも残っていくと。そういう中で、鋳造、鍛造といった極めてアナログ、ただ高い精度が要求される技術が日本にこれまで残ってきて、これからも残していかなければいけないと言う想いで、このIJTT社の株を取得して、もう一度新しい価値を生む形に現経営と共に、いすゞの力も借り、さらには自動車業界全体、トヨタ自動車をはじめとする力も借りて、もっと強い会社にしてて再上場するという、投資の形としてはバイアウトするという、スパークスでは初めての投資も実現することができました。こういう投資もこれから、さらに進めていきたいと思ってます。IJTT社をバイアウトしたことによって、これからいわゆるプライベート・エクイティと言われる領域についても、積極的に投資の機会を見つけていく、見つけて投資をすることができる会社でありたいと、担っていきたいと思ってます。ベンチャーキャピタル、それから発電所への投資等、広い意味ではプライベートエクイティ・インベストメントということになるのかもしれないですが、いわゆる私たちが日頃日常考えるプライベート・エクイティ、つまり公開会社を非公開化する等、より積極的なプライベート・エクイティ投資についても、果敢に取り組んでいきたいと思ってます。

Q:重要な経営指標の推移についてどう考えていますか。
<阿部社長>
スパークスにおいて、いわゆるKPIということで、私は目標を置いて、これまで経営をしてきました。基礎収益というKPI、これは運用報酬から基礎的なコストを引いたという非常にシンプルな損益計算書なのですが、これを常に見ていくと、いうことで、今、創業時からモニターしている基礎収益ということで言いますと、過去最高水準のレベルに達しております。
それから、株主の皆さまに還元するということで、配当の額、これも過去最高額になりました。預かり資産、AUMについては今1兆8 900億円までになっておりますが、ピークは2兆円、2兆100億円くらいだったので、ピークを更新するにはもう一息ということであります。これも必ずまた短い時間の間に更新していきたいと思ってます。
利益については、2006年の3月期に営業利益で164億円という利益を出しております。今期は74億円の営業利益、皆様にご報告した利益水準との比較においては、まだ過去最高水準との差はあるのですが、とりあえずまず、ファーストステップとしては100億円を目指す、営業利益100億円を目指すということを私の心の中に強く持って、これから経営していきたいと。できるだけ早い時期にそれを達成し、過去最高水準を視野に入れていくレベルに利益水準を押し上げたいと思ってます。
さらにチャレンジングなのは、時価総額であります。時価総額のピークは、2000年台前半に、4,000億円というレベルまでに達しております。今と比べると、かなりまだそのピークのレベルからは劣後している。まずは、1,000億、2,000億という企業価値の向上を目指して、一歩一歩、株主の皆さんにも喜んでいただけるような結果を出すことに全力を傾注していきたいと思います。そのためには、いつもお話ししている、2026年までの預かり資産3兆円というのを必ずやり遂げるということが前提条件だと思っております。3兆円のAUMが達成できれば、時価総額について予想するのは難しいですが、その他のKPI、指標数字については過去最高水準を更新できると思っております。

Q:最後に株主の皆様にメッセージをお願いいたします。
<阿部社長>
この35年間、一生懸命に組織を創り、みんないろんな局面に対応してくる中で、やはり私が今、誇りに思うのは、スパークスが本当に素晴らしい人財によって運営される組織になっているということであります。多少歴史を振り返ると、第1世代、それからその次の世代、それから今だとその次の世代、第3世代までに組織が重層的に強くなっていると思います。もっと言えば、そういう世代間がお互いに励まし、教え合う、新しいプロフェッショナルを創り出す学校のような組織が出来上がったと私は思っております。
世界でも、今、誇れる強い組織をベースに、この3兆円を必ず達成し、社員も誇りに思う組織にしていきたいと思っています。そういうこと、それを達成することによって、株主の皆様にも長期のご支援に報いることができると思っていますので、何卒よろしくお願いします。

《ST》

 提供:フィスコ

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