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伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 5月6日版

ドル・円相場は160.23円が天井になる公算
1. ドル・円は反発しても天井型を形成する動きになる公算
 ドル・円相場は、4月29日の高値160.23円が戻り高値となって、円高方向へ推移しています。
 4月29日に上値を抑えられて、5月1日に153円以下まで円高へ振れた要因は、政府、日銀による為替介入があったからだと言われています。
 4月の日銀会合で現在の政策の継続を決定したため、為替介入しても円安の流れを止められないだろうという意見が目立っていますが、チャートの動きから判断すると、4月29日の高値160.23円は、ドル・円相場の当面の天井である可能性があります。
 円高へ流れが転換しているという見方が正しければ、本年は年末までに2023年1月の安値127.21円を目指すことも考えられます。
 円安の流れが転換したと推測できるチャート上のパターンは、「円高方向への振れ幅の大きさ」と、「下値を掘り下げる動き」です。
 現在が円安の流れを継続していて、4月29日以降の円高の動きが上昇途中の一時的な調整で終わるなら、4月29日以降の円高の下値の目安は、2月13日~3月8日の調整幅(4.43円幅)と同程度の値幅になる地点155.8円前後になるはずです。
 しかし、4月29日から5月3日までの円高方向への振れ幅は、8.4円幅となっていて、2月13日~3月8日の調整と同程度の動きと見ることのできない値幅となっています。
 過去の為替介入時の動きは、以下の通りです。
 2022年は、9月22日と10月21日、24日の3回、円買いの介入が実行されたと言われています。9月22日は、22日の安値が押し目になって、その後、再び円安の流れへ入っています。
 10月21日、(翌営業日の)24日は、2営業日連続での介入となりました。24日は、21日の安値が意識される格好で下値を支えられて、すぐに値を戻す動きとなっています。その後、上値を抑えられて、24日の安値を割れたことで、2023年1月まで続く円高局面へ入っています。
 2011年は、円売りの為替介入が実行されています。8月4日、10月31日に1営業日だけ、大きく円安へ振れていますが、円安の動きが1営業日だけで終わり、すぐに円高方向の動きへ入っています。
 日米の金融政策にずれがあり、その結果として一定の流れができる場合、為替介入があっても、その効果が1営業日で終わり、数日間継続する展開となっていません。
 2022年10月以降、積極的な円高の流れを翌年1月まで継続しましたが、この時は結果として、2022年12月の日銀の政策修正を先取りする格好になったという見方ができます。
 今回、4月29日に為替介入があって、無理やり円高の動きが作られただけならば、その動きは4月29日の安値154.92円(5.75円幅、以前の調整と同程度の調整の範囲内の動き)が意識される展開になると考えられます。
 実際、4月30日には、157円以上へ値を戻す動きを経過しています。
 5月1日に再度介入に入っていたとしても、154.48円を大きく下回る動きとならず、5月2日には再び下値堅く推移するはずです。
 そうならずに円高の流れを継続したため、その動きはFOMC(米連邦公開市場委員会)の決定内容を確認して、日米の将来的な政策の変化を先取りする動きへ入ったと推測できます。
 2022年10月以降は、値幅の大きな調整場面へ入った後に値を戻しました。
 今回は、円安を誘導してきた政策のずれが解消されることを先取りしているので、値を戻す動きとならず、160.23円が天井になると考えられます。
 図1は、ドル・円相場の日足と目先のシナリオになります。
 160.23円が天井になるからといって、目先の価格が円安へ動かないというわけではありません。目先は160.23円が天井であることを確認するための作業として、再度上値を試す動きになることも考えられます。
 その場合、(振れ幅を考慮すると)5月3日の安値151.83円前後で下値を支えられて、しばし円安方向の動きが表れる公算です。上値の限界は、5月2日の高値156.28円前後が挙げられます。
 151.83円前後が強い支持にならない場合、目先ははっきりとした円高の流れを継続して、3月の安値146.45円以下を目指す可能性が出てきます。
図1 ドル・円相場日足と目先のシナリオ
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