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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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3778 さくらインターネット

東証P
4,920円
前日比
+445
+9.94%
PTS
4,879円
23:58 11/22
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
126 7.08 0.08 1.45
時価総額 2,061億円
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【杉村富生の短期相場観測】 ─投げ売り商状!肝要なのはリスクを取る勇気!


「投げ売り商状!肝要なのはリスクを取る勇気!」

●日経平均株価の高値比の下落率は10%超に!

 厳しい相場展開となっている。マーケットにはあきらめムードが漂う。しかし、これは3~4月特有の“春の嵐”だ。FRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ先送り、地政学上のリスク(中東情勢)などを気にしているが、主因は内外の機関投資家の投資行動(需給要因)だろう。需給悪は経験則的に4月中旬以降、改善する。

 したがって、この押し目は仕込みのチャンスとの方針は不変である。日経平均株価は3月22日の4万1087円(ザラバベース)を高値に、4月19日には3万6733円の安値まで売り込まれた。下落幅は4354円、下落率は10.6%となる。確かに、1カ月弱の間に、この下げはきつい。ヘッジ売りに加え、信用買い残(追い証発生)が重荷になっている面があろう。

 ただ、再三指摘しているように、イランとイスラエルの軍事衝突は現時点では限定的な作戦(国内世論に配慮したガス抜き?)だ。実際、原油価格は落ち着いている。むしろ、WTIは1バレル=81ドル前後と、低下気味ではないか。結局、株価下落が後講釈的に言わせているのだろう。

 すなわち、材料はあとから貨物列車に乗ってやってくる構図である。FRBの利下げ先送りについては決して悪い話ではない。景気、企業業績が良好な証拠だ。パウエルFRB議長は6月利下げ開始を断念したようだが、年内2回(計0.5%、50ベーシスポイント)の利下げスケジュールは残っている。

 ECB(欧州中央銀行)は6月に利下げに進むだろう。こちらは年内3回(計0.75%、75ベーシスポイント)の利下げが計画されている。すでに、スイスは利下げを行った。イギリスが追随するだろう。ヨーロッパは利下げラッシュである。日銀はFRBのペースに合わせ、金融引き締め政策を慎重に実施すると思う。これは円安要因になる。

●さくらインターネット、FIGなどを狙う!

 ちなみに、NYダウは3月21日に、3万9889ドル(ザラバベース)の高値をつけている。その後の安値は4月17日の3万7611ドルだ。下落幅は2278ドル、下落率は5.7%となっている。日経平均株価よりも底堅い。騰落レシオはNYダウが81.7%、ナスダック指数が79.2%台と、売られ過ぎゾーン入りを示唆している。

 アメリカの場合、生成AI(人工知能)を軸とする新産業革命の進展、戦争特需、資産効果(家計の株式・投信の残高は9600兆円、日本の400兆円の24倍)が大きい。これが好景気の背景にある。いまや、ハードランディングがソフトランディングになり、ノーランディング(景気後退はない)と言われている。

 物色面はどうか。嵐のときは動くな、がセオリーだが、肝要なのはリスクを取る勇気との教えがある。オランダのASMLホールディング<ASML>、台湾積体電路製造(TSMC)<TSM>の決算が期待ハズレだったため、ハイテク系銘柄が値を消している。日本市場は半導体関連株が指数を押し上げていただけに、その反動があろう。

 国策(ガバメントクラウド)銘柄のさくらインターネット <3778> [東証P]、データセンターのさくらケーシーエス <4761> [東証S]、外資と提携のデータセクション <3905> [東証G]が逆行高だ。古来、暴落日の“赤札”銘柄を狙え、という。強い銘柄にはそれなりの理由がある。

 FIG <4392> [東証P]は切り口多彩だ。大型ドローン、物流向けIoT、ロボット(搬送システム)、半導体関連分野などを手掛けている。足もとの業績は好調である。2024年12月期の1株利益は33円と予想されている。株価は340~350円と「なぜ?」と言われるほどの水準(PERは10.5倍)に放置されている。

 プライム市場の上場基準(流動性時価総額)を満たしていない。このため、株主優遇策など「あらゆる手段を考える」(会社側)という。とりあえず、今期配当は10円(前期5円、前々期10円)に戻すだろう。日米首脳会談での合意事項(宇宙港構想→日本の最有力候補地は大分県)の絡みもある。同社の本社は大分市にある。

2024年4月19日 記

株探ニュース

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