日本創発G Research Memo(8):財務面の懸念材料はない
■業績動向
2. 財務の状況
日本創発グループ<7814>の2023年12月期末の資産合計は2022年12月期末比7,780百万円増加して75,552百万円となった。主に固定資産の投資その他資産のその他(長期貸付金など)が2,431百万円減少した一方で、流動資産の現金及び預金が3,985百万円増加、その他(未収入金など)が707百万円増加、有形固定資産の土地が1,804百万円増加した。負債合計は4,649百万円増加して59,685百万円となった。主に流動負債の買掛金が1,254百万円減少、短期借入金が2,000百万円減少した一方で、流動負債の1年以内返済予定長期借入金が1,100百万円増加、固定負債の長期借入金が7,325百万円増加した。純資産合計は3,130百万円増加して15,866百万円となった。主に資本剰余金が769百万円減少した一方で、利益剰余金が1,976百万円増加、自己株式(減算)が1,625百万円減少した。この結果、自己資本比率は2.3ポイント上昇して20.4%となった。
なお、M&A・設備投資・運転資金として有利子負債残高が46,475百万円(2022年12月期末比6,425百万円増加)となっており、同社の規模に比してやや過大であることは否めない。ただし、低利による借入のため金利負担(2023年12月期の支払利息は前期比7百万円減少の154百万円)は小さく、当面の経営上の負担とはなっていない。また今後の日銀の金融政策や金利動向などを勘案して借入の長期へのシフトを進めている。中長期的には有利子負債の削減や自己資本比率の向上が課題となるが、現状は営業キャッシュ・フローが安定していることなども勘案すれば、特に懸念材料にならないと弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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提供:フィスコ