本日の注目個別銘柄:ディーエヌエー、久世、マツモトなど
<6645> オムロン 5640 -260
大幅反落。大和証券では投資判断を「2」から「3」に、目標株価も9700円から5500円に引き上げた。株価はボトム圏であるものの、上昇も期待しがたいとしている。業績停滞が24年度上期まで続くと想定されること、構造改革を発表して短期的なカタリストがなくなったことなどを格下げの背景としている。制御機器事業のリバイバルプランに関しては、どのように欧米でシェアを伸ばすのか不透明感が残るとしている。
<1417> ミライトワン 1868.5 +97.5
大幅反発。発行済み株式数の1.93%に当たる180万株、20億円を上限とする自己株式の取得実施を発表。取得期間は2月28日から4月30日まで。株主還元を充実させるとともに経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能にすることを目的としている。自社株取得期間は比較的短期間となっており、需給改善への期待も高まったようだ。また、各種電子マネーなど優待品の選択肢拡充も同時に発表している。
<2432> ディーエヌエー 1527 +300
ストップ高。任天堂では前日、「ポケットモンスター」シリーズの最新作「Pokemon LEGENDS Z-A」を2025年に世界同時発売すると発表。また、「ポケモンカード」をテーマにした新たなスマホ向けアプリ「Pok?mon Trading Card Game Pocket」をリリース予定であることも公開した。同タイトルは同社を含めた3社共同開発とされ、収益寄与への期待感が高まる展開になった。
<9873> 日本KFC 4200 +565
一時ストップ高。三菱商事が保有する全株式を売却する検討を始めたことがわかったと伝わっている。現在の出資比率は約35%となっており、近く売却先を決めるための1次入札を実施するもよう。外資系ファンドのほか外食大手が応札するもようとされている。売却先企業が主導する一段の再編思惑などが先行しているとみられるほか、業容のさらなる改善・拡大につながるとの期待も高まっているようだ。
<6266> タツモ 3845 +360
急伸。いちよし証券ではレーティングを「B」から「A」に、フェアバリューも3300円から5100円に引き上げた。24年12月期営業益は下方修正したものの、会社計画46億円を上回る54億円、前期比47.8%増を予想、25年12月期は従来予想を上方修正して71億円、同31.5%増と予想。ロジック系パッケージ需要は今後も持続する可能性が高く、その後も強い業績推移が期待できるとみているようだ。
<2708> 久世 2770 +448
急騰。前日に配当予想の大幅な引き上げを発表しており、買い材料視される展開になっている。従来計画は12円であったが、普通配当15円、特別配当27円の計42円配当に引き上げるとしている。同社では株主還元に関し、一定以上の利益水準を達成した場合には業績連動の考え方を取り入れており、特別配当はその業績連動分となるようだ。利回り妙味は限定的だが、増配幅の大きさにインパクトが先行へ。
<6862> ミナトHD 1370 +90
大幅続伸。自社株買いの実施、並びに、配当予想の引き上げを前日に発表している。自社株買いは発行済み株式数の1.3%に当たる10万株、1.5億円を上限とし、取得期間は2月26日から10月31日までとしている。一方、24年3月期の年間配当金は従来計画の12円から特別配当2円を含む14円に引き上げ。純利益過去最高などの見通しを反映のようだ。株主還元姿勢の着地な強化をポジティブに受け止める動きが優勢に。
<2397> DNA研 1021 +150
ストップ高比例配分。「肺がん コンパクトパネル Dx マルチコンパニオン診断システム」の7遺伝子での保険算定が開始となり、3月1日より7遺伝子版の検査として、大手検査センター3社からの検査受付を開始する運びになったと発表。これにより、肺がん、特に非小細胞肺癌患者のコンパニオン診断として、代表的なドライバー遺伝子である7遺伝子の変異検出及び薬剤の適応判定に関し保険診療を行うことが可能に。
<5571> エキサイトHD 1020 +150
ストップ高比例配分。配当方針の変更、それに伴う24年3月期の初配当実施を発表した。今後は、資本コストを意識しながら資本効率を高め、安定的かつ持続的な配当の実施と株価形成に繋げていくことを目指すとし、連結株主資本配当率4%を目安としていくようだ。24年3月期は、DOE4%を目安とした普通配当30円に加え、23年4月にスタンダード市場に上場したことによる記念配当30円を実施、合計60円を配当する。
<7901> マツモト 3255 +500
ストップ高。UNIVA・OakHDを割当予定先とする新株予約権の発行を発表。これによる潜在株式数は合計で21万6100株となり、発行済み株式数の18.89%となる。潜在的な希薄化は発生するものの、資金調達による今後の業容改善を期待する動きに。調達資金は主に、既存事業への投資、並びに、NFT事業の強化などに充当する。なお、24年4月期の業績下方修正も同時に発表、赤字転落を見込むという。
《ST》
提供:フィスコ