CAICAD Research Memo(6):2024年10月期は大幅な損益改善(黒字転換)を見込む
■業績見通し
1. 2024年10月期の業績予想
2024年10月期の連結業績についてCAICA DIGITAL<2315>は、売上高を前期比16.5%増の6,302百万円、営業利益を169百万円、経常利益を162百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を137百万円と、増収増益により黒字転換を見込んでいる。
売上高は、好調な受注環境を背景として「ITサービス事業」が順調に拡大する見通しである。一方、「金融サービス事業」の再編に伴うマイナスの影響はなく、連結子会社3社の譲渡により、「Zaif」に対する内部取引(システム開発)が外部顧客への売上高に振り替えられるため、その分は「ITサービス事業」のプラス要因となる。
利益面でも、「金融サービス事業」の再編効果により販管費約2,200百万円の削減が見込めることや、「ITサービス事業」の伸びにより大幅な損益改善を図り、黒字転換を実現する見通しである。
2. 弊社の見方
弊社でも、「ITサービス事業」を取り巻く好調な受注環境や、「金融サービス事業」の再編による大幅な損益改善を勘案すれば、同社の業績予想は十分に達成可能であると見ている。クシムとの連携を含む新たな体制の立ち上がりや、今後の成長の軸となるWeb3ビジネスの進捗に注目したい。特に、DXコンサルティングやWeb3コンサル事業といった上流工程から、いかに高単価案件の獲得に結び付けていくのかが、来期以降の収益力向上のカギを握るであろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
《HH》
提供:フィスコ