信用
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)のみができる銘柄
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5591 AVILEN

東証G
1,069円
前日比
-16
-1.47%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
49.8 13.19
時価総額 65.3億円
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村瀬智一が斬る!辰年「有望株!」 <新春お年玉企画>


「辰年24年は米大統領選の年でもあり、上昇は確定か?」

●米金融政策の影響を受けた1年間

 2023年の日経平均株価は、大発会で付けた2万5716円(終値ベース)を安値に上昇し、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイ<BRK.B>による総合商社5社の株式買い増し検討が明らかになった4月以降、バリュー株物色が活発化した。7月には3万3753円まで買われ、バブル崩壊後の高値を更新した。米国の金融引き締めが長期化するなかで米長期金利が上昇する一方、日銀の金融緩和政策によって日米金利差が拡大し、この金利差を狙った物色が一段と強まった。一方、米長期金利が5%を超えた10月には、3万0526円と節目の3万円割れに迫る場面も見られた。

 だがその後、米連邦準備制度理事会(FRB)は10月31日、11月1日に開催した米連邦公開市場委員会(FOMC)で、9月に続き2会合連続での政策金利の据え置きを決定した。足もとでインフレ鈍化を示す米経済指標の発表が相次ぎ、利上げ打ち止めの観測が強まった。米長期金利は低下傾向を見せ、米株高を好感して日経平均株価も11月20日には3万3853円まで買われ、ザラ場ベースでバブル後の高値を更新した。米長期金利が低下する一方で、日銀の政策変更を巡る思惑が浮上し、日米金利差が縮小。バリュー株の利益確定が優勢となった半面、出遅れていたグロース株が相場を牽引する格好となった。

 12月のFOMCでは3会合連続で金利が据え置かれ、2024年の早い段階での利下げ期待が高まり、NYダウは過去最高値を更新。米半導体株の強さが目立つなか、日本株市場でも指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料となり、年末の日経平均株価はバブル後の高値水準での推移となった。物色は主力大型株を軸とするインデックスに絡んだ商いが中心で、個人投資家主体の中小型株物色は膨らみづらかった。そのため、東証グロース250指数は年初の水準を下回っている。

 外部要因では、ロシア・ウクライナ戦争の長期化に加え、イスラエルとハマスの武力衝突など地政学リスクの高まりや米中経済対立などが警戒されたものの、株式市場は全般的に静観を保っていた。国内では岸田政権の支持率低下、自民党の政治資金問題を巡る政治リスクなどが警戒されたが、相場への影響は限られており、全体としては米国の金融政策の影響を受けた1年だったといえよう。

●2024年相場はインド、人手不足、AI、脱炭素など軸に展開か

 いよいよ2024年相場を迎える。辰年は十二支のなかで最も上昇率が高いというデータがあるが、昨年末の強い値動きを見る限り、市場参加者の2024年相場に対する期待は高いとみてよいだろう。11月に行われる米大統領選挙が最大のイベントとなろうが、大統領選挙の年は相場が上昇するといったアノマリーもあり、より先高期待を強めそうだ。

 また、1月から新NISA(少額投資非課税制度)制度が始まった。非課税保有期間が無期限になるほか、年間投資枠が大幅に拡大し、売却後に非課税枠の再利用が可能となる。NISA口座で6割のシェアを持つネット証券5社の集計では、昨年12月下旬時点で積み立て設定の予約が2000億円にのぼったようだ。申し込み上位は米国に投資するファンドが中心だが、結果的にはこれらの資金が米国市場の需給にも多少なりともプラス効果を与えることになろう。

 引き続きFRBの金融政策に振られやすく、年明け早々、1月下旬のFOMCへ関心が集まりそうだ。また、1月には台湾で総統選挙、3月にはロシアで大統領選挙が行われるほか、インドや韓国でも総選挙が予定されている。特に台湾の選挙結果によっては米中の緊張が一段と高まる可能性がある。また、ロシア大統領選は、反プーチン派は出馬さえも難しい状況のようだ。ロシア・ウクライナ戦争の長期化がエネルギーなど商品市況に与える影響は警戒しておきたい。

 総選挙では、中国に代わって世界経済の牽引役として期待されているインドが注目されよう。選挙に向けた経済対策も期待され、インド関連には支援材料になるため注目しておきたい。

 また、いわゆる物流の「2024年問題」は4月以降、影響が本格化する。搬送ロボットの活用など省力化投資が活発化すると考えられ、配送システムや人材管理システムなどを手掛ける企業に関心が集まりそうだ。働き方改革の面では、看護師不足なども問題視されており、医療DX(デジタルトランスフォーメーション)なども注目されよう。また、生成AIの進化を背景にAI関連への関心は続くとみられる。AI向け半導体の需要が高まるなか、半導体素材製造装置データセンターなどへ物色対象は広がりをみせよう。

 このほか、脱炭素という人類が解決に向けて長期にわたって関わらざるを得ないテーマもあり、再生可能エネルギーに関連した銘柄の循環物色も継続することになろう。

◆村瀬氏のお薦め「2024年ポートフォリオ10銘柄」とポイント

○ソシオネクスト <6526> [東証P]
「ADAS(先進運転支援システム)センサーなど、車載用カスタムSoCソリューション」

○ヒューマンテクノロジーズ <5621> [東証G]
「勤怠管理を中心としたクラウドサービスの開発および提供」

○ドリーム・アーツ <4811> [東証G]
「大企業に特化した業務デジタル化SaaSプロダクトやコンサルティング・サービス」

○AVILEN <5591> [東証G]
「AIソフトウエアやビルドアップパッケージの提供などのAIソリューション」

○ケアネット <2150> [東証P]
「医師・医療従事者向け会員制サイト『ケアネット・ドットコム』」

○タイガースポリマー <4231> [東証S]
「自動車部品・産業用ホースのほか、地中埋設用ケーブル防護管など社会インフラ」

○ロジザード <4391> [東証G]
「倉庫や配送センターでの在庫管理機能をクラウドサービスとして提供」

○トライト <9164> [東証G]
「介護、看護、保育領域における人材サービス」

○三菱ロジスネクスト <7105> [東証S]
「フォークリフトなど物流機器や物流システム」

○タツモ<6266> [東証P]
パワー半導体の製造に使う貼合・剥離装置」

2023年12月27日 記

★元日~4日に、2024年「新春特集」を一挙、"27本"配信します。ご期待ください。
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