システム ディ---23年10月期は増収・増益、過去最高の売上・営業利益を計上
システム ディ<3804>は11日、2023年10月期連結決算を発表した。売上高が前期比11.9%増の47.36億円、営業利益が同1.8%増の9.13億円、経常利益が同1.7%増の9.15億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同7.0%増の6.32億円となり、過去最高の売上、営業利益を計上した。
学園ソリューション事業は、業界トップシェアの「キャンパスプラン.NET Framework」及び「キャンパスプラン for Azure」(クラウドサービス)を複数の大規模大学等へ導入することができ、前年度を上回る業績を計上した。また、前年度にトータルリリースした次世代学園総合情報システム「CampusPlan Smart」も、大規模大学への納品を行う事ができた。
スポーツ・健康関連施設向け会員・会費管理システム「Hello EX」、文化観光施設向け運営支援システム「Hello Fun」を展開しているウェルネスソリューション事業は、新規出店が相次ぐ24時間ジムや小規模フィットネス施設、会費制スクール等に対してクラウド型会員管理・会費回収システム「Smart Hello」を、前年度を上回る数の施設へと納品することができた。また、クラウド型チケット管理システム「Smart Hello チケット」も、各種施設へ納品を行い、さらなる顧客獲得に向けた営業活動を進めている。
公立小中高校向け校務支援システム「School Engine」を提供している公教育ソリューション事業は、同社がトップシェアを占める都道府県向け公立高校、複数の大規模自治体を含んだ多くの公立小・中学校にサービス提供を行っている。当年度も、2023年4月本稼働の案件に係る導入・稼働立ち上げを行うとともに、岩手県の県内全自治体向けのシステムとして採択される等、複数の大規模案件を新たに受注でき、納品に向けた開発作業を事業部一丸となって進めている。
公共団体向けの公会計ソリューション事業は、公会計のデファクトスタンダードとなった「PPP(トリプル・ピー) Ver.5 新統一基準対応版」が、大規模自治体をはじめとした多くの市町村自治体・公共団体に導入された結果、全国の自治体の過半数を超える圧倒的なシェアを占めており、当年度も安定したストック収入を計上した。また、地方公共団体向け「Common財務会計システム」は、積極的な営業展開と追加機能の開発に力を注いだ。さらに、地方公共団体の財産管理業務を支援する新たなパッケージソフトとして、「公有財産管理システム」をリリースした。
幅広い市場に向けて、コンプライアンス、ガバナンス支援ソフトとして「規程管理システム」及び「契約書作成・管理システム」を提供しているソフトエンジニアリング事業は、高機能かつコストパフォーマンスに優れたこれらのソフトが市場で高い評価を受けて毎期業績を伸ばしている。当年度も、幅広い市場へ当ソリューションの導入を進めることができた。
保険薬局向け事業を営んでいるシンクは、保守サポート収入を安定的に確保するとともに、厚生労働省が推進するオンライン資格確認の導入に全面的に取り組んだ。
また、当年度は、AIを活用したソフトウェアの受託開発、コンサルティングを行っている中村牧場の全株式を取得して子会社化した。同社の持つテクノロジーを各種パッケージ開発やサポート業務等に活かすことでグループ全体の収益力向上に繋げるとともに、大企業のAI人材育成やコンサルティングも数多く手掛けている同社をグループに加えることでグループの人材育成に活かすべく、各種取り組みを開始した。
2024年10月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比3.2%増の48.86億円、営業利益が同2.9%増の9.40億円、経常利益が同2.6%増の9.38億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同0.1%増の6.33億円を見込んでいる。
また同日、2023年10月期の期末配当については、当期の業績結果を踏まえ、直近の配当予想より1.00円増配の1株当たり23.00円とすることを発表した。
《SI》
提供:フィスコ