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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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7956 ピジョン

東証P
1,651.5円
前日比
-0.5
-0.03%
PTS
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業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
26.0 2.42 4.60 4.07
時価総額 2,009億円
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決算発表予定日

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【和島英樹のマーケット・フォーキャスト】─堅調な地合いの中、ハイテク、バリューなどの循環物色に


「堅調な地合いの中、ハイテク、バリューなどの循環物色に」

●SQ前後に需給面で変化があるか

 12月の東京株式市場は、堅調な地合いが継続する公算が大きい。外部環境では米国で利上げ打ち止め感が強まる一方、景気の失速懸念は限定的との見方が増加している。国内では2024年3月期の第2四半期決算が想定よりも堅調だった。日経平均株価の1株利益は決算発表前の2070円前後から、2250円程度にまで上昇している。この結果、11月の株価上昇でもPER(株価収益率)は上昇せず、割高感は生じていない。

 日経平均株価の予想レンジは3万2500円~3万4500円。年末にかけては株価が上がりやすい季節性もあり、いわゆる「掉尾の一振」への期待感も強い。一方、雇用統計などで強めのデータが出た場合には株価の調整要因になる可能性がある。

 注目スケジュールでは、8日(金)に先物・オプションの特別清算指数算出(メジャーSQ)、米雇用統計、12日に米11月消費者物価指数(CPI)、13日にFOMC(米連邦公開市場委員会)結果発表、米11月卸売物価指数(PPI)、14日に米11月小売売上高、ECB理事会、15日に米11月鉱工業生産・設備稼働率、19日に日銀金融政策決定会合の結果発表などが予定されている。

 パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は、今後の金融政策について「データ次第だ」と繰り返し発言しており、米雇用統計、CPIの動向への関心が高い。11月はこの両指標が市場予想を下回ったことで利上げ打ち止め感が浮上し、株価の上昇につながった経緯がある。FOMCでは利上げが見送られることが織り込まれている。ドットチャートで、利下げの時期を探る展開になるかがポイントだ。国内ではSQ前後で需給面に変化があるかを見極めたい。

●権利取り、半導体、インバウンドなどが物色の柱に

 物色動向はハイテクやバリュー、内需関連などの循環物色になりそうだ。

 12月決算企業は配当権利が確定する。権利付き最終日は12月27日。利回りの高いJT <2914> [東証P] を代表に、日本電気硝子 <5214> [東証P]、AGC <5201> [東証P]、ヤマハ発動機 <7272> [東証P]、NIPPON EXPRESS ホールディングス <9147> [東証P]、キヤノン <7751> [東証P]、INPEX <1605> [東証P]、東京建物 <8804> [東証P]などに関心が高まりそうだ。

 このほか、ローランド ディー.ジー. <6789> [東証P]、ミズホメディー <4595> [東証S]、竹本容器 <4248> [東証S]、ピジョン <7956> [東証P]、アーバネットコーポレーション <3242> [東証S]、LAホールディングス <2986> [東証G]、ブリヂストン <5108> [東証P]などに権利取りの動きが出る可能性もある。

 半導体関連では、製造装置世界大手の東京エレクトロン <8035> [東証P]、ウエハ洗浄装置世界首位のSCREENホールディングス <7735> [東証P]、切断・研磨・研削装置世界トップのディスコ <6146> [東証P]が上場来高値を更新するなど、騰勢を強めている。生成AI(人工知能)に対応するための半導体の微細化、後工程の高性能化などへの需要増を反映している。2024年にはメモリー(記憶)、ロジック(演算)半導体の市況回復も見込まれる。

 生成AI関連ではこのほか、AI用サーバー需要増で初期不良品を減らすバーンイン検査向けソケット、光トランシーバー(光と電気を変換するためのモジュール)向けレンズの成長が期待されるエンプラス <6961> [東証P]、生成AI用半導体に必須のHBM(高帯域メモリー)向け装置を手掛けるTOWA <6315> [東証P]、GPU(画像処理半導体)首位のエヌビディア<NVDA>に検査装置を納入するアドバンテスト <6857> [東証P]、プローブカード(半導体検査器具)の日本マイクロニクス <6871> [東証P]、類似企業の東京精密 <7729> [東証P]などに妙味がある。

 日本政府観光局(JNTO)は11月15日に、10月のインバウンド(訪日外国人)が251万6500人となり、新型コロナウイルス感染症流行前の2019年同月を0.8%上回ったと発表した。単月でコロナ前の水準を上回るのは初めて。前年同月比では約5倍となっている。中国からの訪日客が回復しない中での達成とあって、今後のインバウンドの増加に期待がかかる。円安での割安感に加え、地方への訪日客も増加している。総合ディスカウント店「ドン・キホーテ」を運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス <7532> [東証P]、都市型ドラッグストアのマツキヨココカラ&カンパニー <3088> [東証P]、観光土産の寿スピリッツ <2222> [東証P]のほか、本業以外にも多様な集客経路を持つロイヤルホールディングス <8179> [東証P]、西武ホールディングス <9024> [東証P]、藤田観光 <9722> [東証P]などの業績が拡大しそうだ。

(11月30日 記/次回は2024年1月2日配信予定)

■和島英樹(Hideki Wajima)

株式ジャーナリスト
日本勧業角丸証券(現みずほ証券)入社。株式新聞社(現モーニングスター)記者を経て、2000年にラジオNIKKEIに入社。東証・記者クラブキャップ、解説委員などを歴任。現在、レギュラー出演している番組に、ラジオNIKKEI「マーケットプレス」、日経CNBC「デイリーフォーカス」毎週水曜日がある。日本テクニカルアナリスト協会評議委員。国際認定テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)。


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