平山ホールディングス---1Qは2ケタ増収、技術者派遣事業と海外事業が2ケタ増益に
平山ホールディングス<7781>は14日、2024年6月期第1四半期(23年7月-9月)連結決算を発表した。売上高は前年同期比10.6%増の85.38億円、営業利益は同23.2%減の2.18億円、経常利益は同23.2%減の2.40億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同21.3%減の1.57億円となった。
インソーシング・派遣事業の売上高は前年同期比9.6%増の68.51億円、セグメント利益は同21.1%減の3.51億円となった。自動車関連分野と農機具・小型建機関連分野において前期における部品供給制約の解消に伴い、生産が回復し業績を牽引した。食品関連及び医療機器関連は引き続き底堅く推移した。物流関連、航空・ホテル関連、流通ストア・コンビニ関連等においては、インバウンドの活況により引き続き旺盛な需要があり、既存取引先からの追加発注のみならず新規受注も好調であった。なお、利益が抑制されたのは、平山GL社の連結子会社化に伴う諸費用の増加や今後の成長を見据え、募集費を積極的に使用するとともに新たな拠点及び研修センターの設置、採用担当者及び教育人材を拡充したのが理由だが、概ね計画通りの利益だった模様。
技術者派遣事業の売上高は前年同期比14.1%増の7.21億円、セグメント利益は同182.5%増の0.43億円となった。主要顧客である大手製造業の一部で中長期を見据えた技術開発投資の持ち直しが見られ、電子機器の組み込みソフトウェアや半導体関連・生産設備関連の技術者を中心に、受注は回復基調となった。研修センターでの経験者へのステップアップ研修や顧客ニーズに対応したオーダー研修の実施などが高単価案件への配置に寄与したことにより、増収につながった。稼働数においてもキャリアカウンセリングの強化やテクノカウンセリング窓口の設置により離職率の低下に一定の効果が出ており、今後も引き続き注力する。
海外事業の売上高は前年同期比18.0%増の7.27億円、セグメント利益は同25.1%増の0.24億円となった。タイにおける派遣従業員数は、2023年6月時点で3,048名(前年同月比1.9%減)となったが、高単価顧客の増員ができたことで増収となった。
その他事業の売上高は前年同期比8.3%増の2.38億円、セグメント利益は同58.8%増の0.44億円となった。国内はもとより海外からの現場改善に係るコンサルティング及び研修の案件が増加した。また、生産性向上のAIソリューション開発に加えて、国内に生産回帰しようとする顧客に対する工場立ち上げ支援のコンサルティング案件が増加した。
2024年6月期通期の連結業績予想については、売上高は前期比8.3%増の343.00億円、営業利益は同34.3%増の12.00億円、経常利益は同25.5%増の11.90億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同27.5%増の7.00億円とする期初計画を据え置いている。
《AS》
提供:フィスコ