三菱UFJなど銀行株が逆行高、日銀の政策修正の思惑広がり利ザヤ改善期待
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>がそろって逆行高となるなど、銀行株が堅調に推移する。前日の米国債券市場で、長期金利の指標となる10年債利回りは4.8%台に上昇。2年債利回りは5.2%台と、およそ17年ぶりの高水準をつけた。米金利の急激な上昇(債券価格の急激な下落)は、金融機関にとっては保有債券の含み損の拡大が顕在化するリスクをはらんでいる。こうしたなか、日本時間17日夜に米ブルームバーグ通信は、日銀が今月末の金融政策決定会合で議論する新たな経済・物価情勢の展望(展望リポート)を巡り、2024年度における消費者物価(生鮮食品を除くコアCPI)の見通しについて「従来の1.9%から2%以上への引き上げが視野に入る」と報じた。来年度のコアCPI見通しが日銀の物価目標の2%を上回る水準となれば、日銀はマイナス金利の解除を含めた緩和的な金融政策の修正を余儀なくされるとの見方が広がり、国内銀行株には利ザヤ改善を期待した資金が流入したようだ。東証の業種別指数で銀行業は上昇率で上位となっている。
出所:MINKABU PRESS
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