貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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6227 AIメカテック

東証S
2,531円
前日比
-7
-0.28%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
71.7 1.55 1.78 1.79
時価総額 157億円
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明日の株式相場に向けて=トヨタのダイナミズムに乗れ

 きょう(6日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比204円高の3万3241円と8日続伸。今週はメジャーSQ算出を週末に控え、なかなか強気なポジションは取りにくいところだが、週半ばまでの動きは前週の流れをそのまま引き継いで、強い浮揚力を感じさせる地合いとなっている。この浮揚力の正体は先物を通じたインデックス買い効果といえそうだ。市場では「3万3000円大台ラインとその上の水準のコールオプションの建玉が多く、同オプションの売りに回っている向きが、先物を買うことでリスク低減を図っている」(ネット証券アナリスト)と指摘する。コールを買い戻すより流動性の高い先物を買った方が防御になるということだが、皆が先物を買うことで現物とのサヤが広がれば裁定買いを誘発し、株価指数も上昇してしまうため痛し痒しである。

 また、今の日本の円安と原油価格の高騰をセットで考え、日本のインフレがこれから加速するとのシナリオのもと、海外ファンド筋の買いを誘導しているという声もある。日銀の金融政策変更は、国内の住宅ローン金利の問題なども考慮するとそう簡単な話ではない。しかし、今の円安と原油高が同時進行すると国内の物価上昇が想定以上のスピードで進む可能性がある。物価上昇局面で金融引き締めができないトルコ型インフレの構図で、日本株の上昇余地に言及する市場関係者もいる。

 個別では三菱重工業<7011>の強烈な上昇波動が市場筋の話題となっていた。 防衛関連予算増額の流れが鮮明となるなか、防衛省との取引額で群を抜く同社が買われるのは理解できるが、それにしても8月4日に大陽線で新高値に浮上してからの上げ足は凄まじい。上げ潮相場に完全に乗った状態だ。

 ここで忘れてならないのがトヨタ自動車<7203>だ。1兆ドル企業が相次ぐ米国とは比べ物にならないが、国内上場企業で最大の時価総額43兆円を誇る。これは前述の巨大空母を想起させる三菱重の約14倍の時価総額となる。このトヨタの上げ足もかなりの強さだ。過激ともいえる円安進行が、同社にとっては棚ぼた的な追い風となるが、それ以上に電動化戦略で世界的な優位性が浮き彫りとなってきたことが大きい。急速に進む EVシフトのなかで、同社のEV戦略にも力が入っているのは当然ながら、既に世界で一頭地を抜くポジションを確立しているハイブリッド車においても復権が見込める状況となっている。

 トヨタ系をはじめ自動車部品株への投資資金流入が再び勢いを増しているのも、この流れに沿うものとなっている。「EVオンリーではなく、ガソリン車の技術を生かした状態でのEVシフトが、自動車部品株にとっては心地良い」(国内証券アナリスト)というが、これはおそらく国内の自動車関連産業の本音を言い当てている。ここ相次いで自部品株で上値指向を強める銘柄が増えているが、目先は高値圏で上昇一服となっている太平洋工業<7250>や、住友理工<5191>などに目を配っておきたい。また、穴株では自動車向け切削油剤などを手掛けるユシロ化学工業<5013>に着目。低PER、低PBR、高配当利回りの3拍子揃った銘柄として、1500円近辺の踊り場は買いの好機に映る。

 一方、相場の華である半導体関連はレーザーテック<6920>や最近のアドバンテスト<6857>の値動きなどをみても、今一つ波に乗れていない印象を受ける投資家が多いかもしれないが、中小型株は既に戻り足に勢いがついている銘柄も多い。半導体セクターは市況悪化が喧伝されていてもいわゆる“夜明け前”の時間帯なので、基本的に売り方の立場では腰が引けた状態。どちらかといえばどこで売り手仕舞いするかに神経を注ぐ段階にある。したがって、半導体関連で動兆している銘柄で、強い株の押し目に照準を合わせるというのは有力な作戦となる。例えばAIメカテック<6227>、タツモ<6266>などの緩んだところは強気対処して妙味がありそうだ。このほか片道信用銘柄だがニレコ<6863>の押し目などもマークしておきたい。

 あすのスケジュールでは、8月上中旬の貿易統計、8月のオフィス空室率、7月の景気動向指数(速報値)、消費活動指数など。また、6カ月物国庫短期証券と30年国債の入札も行われる。海外では8月の中国貿易統計、マレーシア中銀の政策金利発表、欧州では4~6月期ユーロ圏GDP改定値が開示される。また、米国では週間の新規失業保険申請件数や、4~6月期労働生産性指数が注目される。(銀)

出所:MINKABU PRESS

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