貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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8697 日本取引所グループ

東証P
1,776.5円
前日比
-6.0
-0.34%
PTS
1,770.1円
17:18 11/27
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
31.9 5.62 1.89 0.74
時価総額 18,557億円

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【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─日本株手数料ゼロが変える投資手法と妙味株


「日本株手数料ゼロが変える投資手法と妙味株」

●ハードル下がる損切り、投資効果の改善に期待

 日本株の売買手数料をゼロ円にする――SBI証券と楽天証券が国内株式の取引手数料の無料化を8月31日に表明した。無料化の実施はSBI証券が9月30日、楽天証券が10月1日であり、まだ1カ月ほど時間がある。しかし、他社が追随するのは容易ではないだろう。

 この問題は証券業界の再編につながる可能性もあるが、それはわれわれ投資家には直接の関わりはないので、投資家にとってのメリットについて考えてみたい。それは2つある。

 1つ目はもちろん無料化により、株が売買しやすくなることだ。これは改めて説明するまでもないだろう。

 そして、2つ目。私はこれが大きいと思っている。手数料がゼロになることで、損切りがしやすくなる。これになる。

 株式投資はネット時代になって手数料が低くなったことで、かつてよりも損切りがしやすくなった。しかし、株価が買い値から下げ、損失が出ている状態で損切りしなくてはならない場合、たとえ金額はかつてよりも小さくて済むとはいうものの、手数料はやはり負担となる。

 無料化となるとそれを支払わなくて済むのだから、格段に損切りしやすくなる。損切りの効用についてここで書く余裕はないが、損はなるべく早く切った方がよいので、それを実行しやすくなるのは非常に有り難く、投資成果も上がりやすくなる。

●ネット証券2社以外で無料化の恩恵を受けるのは?

 では、こんな状況を受けてどんな銘柄に投資すればよいか。

 まずはSBIホールディングス <8473> [東証P]だ。手数料をゼロにしては儲からないのではないか。こんな声はあるものの、SBIのことだ、損するようなことはしないと考えてよい。なにしろ無料化により新NISA(少額投資非課税制度)の口座開設が急増するのは間違いない。

 では、SBIを追う形になった楽天グループ <4755> [東証P]はどうか。株価の動きがあまりに重いので上昇力は弱そうだが、底値圏にあるため現在水準での投資なら安全度は高いと見る。

 同じく株価の動きは重いが、株式売買の取引量によって収益が増減する日本取引所グループ <8697> [東証P]も、今後、取引は年末に向けて増加する可能性が高いだけに株価も浮上が見込める。

 株の取引が増加することですぐに売上が増えるのが、日本証券金融 <8511> [東証P]だ。信用取引の手数料もゼロになると、当然、信用取引もしやすくなるため利用者が急増することが考えられる。ただ、こんな見方をする投資家は案外多く、すでに同社株は急騰中だ。しかし、少し待てば押し目が入るだろうから、それを待って投資を考えたい。休まなければリスクが高くなるので見送りだ。

 最後は株の売買手数料無料化とはまったく関係のない銘柄を取り上げておきたい。太平洋セメント <5233> [東証P]になる。大阪万博の工事が進まないことから、政府が主導して建設工事の円滑化を促すことになった。万博開催は“国策”でもある。「国策に売りなし」なのだから、建設に必須の セメントに着目するとなると業界首位の同社になる。

2023年9月1日 記

株探ニュース

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