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6809 TOA

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“体感治安”悪化でニーズ拡大、「監視カメラ関連株」に照準を絞れ! <株探トップ特集>


―鉄道防犯カメラの義務化迫る、飲食店巡る不適切動画問題などの対策でも注目―

 毎日数多くの事件・犯罪が報じられるなか、人々の防犯 意識はますます高まっている。それとともに、株式市場では「監視カメラ」が有力な投資テーマとして存在感を増している。2年前に首都圏の鉄道で相次いだ無差別刺傷事件を受け、国土交通省は9月にも大都市圏の在来線や新幹線の新造車両にカメラ設置を義務づけるよう省令を改正する見通しだ。電車内に限らず、あらゆる場面で犯罪や迷惑行為を抑止するべく、監視カメラや関連製品・システムへの需要は大きく広がりをみせている。

●治安「悪くなった」6割超、相次ぐ事件で不安高まる

 監視カメラの設置を後押しするような事件は依然後を絶たない。7月23日、大阪府内を走る電車内で刺傷事件が発生した。刃物を持った男に乗客ら3人が切りつけられたという。2021年の電車内刺傷事件を受けた国交省の鉄道防犯カメラ義務化の省令改正が9月に迫るなか、またしても事件が起きてしまった格好だ。

 カメラ設置の動きは実際に起きた事件の対策だけでなく、事件に関する報道を見聞きすることによる人々の防犯意識向上によっても当然ながら促進される。治安への不安感が高まれば、防犯対策を強化する動きが個人、企業を問わず出てくることは容易に想像がつく。人々が感覚的に感じる治安のことを「体感治安」というが、これが悪化していることを示すデータがある。警察庁が22年に実施したアンケート調査によると「ここ10年で日本の治安が良くなったと思うか」との質問に対し、「悪くなった」「どちらかといえば悪くなった」との回答が67.1%にのぼった。前年の21年(64.1%)から増加している。21~22年は前述の電車内刺傷事件や安倍元首相への銃撃事件があった時期であり、事件報道を背景に治安の悪化を意識しやすくなっていたと考えられる。

 今年に入ってからも広域強盗事件をはじめとして凶悪な事件が多発しており、治安への不安がいっそう高まる状況にある。「備えあれば憂いなし」の監視カメラ関連株は継続マークする必要がありそうだ。

●大幅増収のセーフィーやセキュア、あいHDは今期最高益へ

 監視カメラは事件・犯罪のほか、飲食店を巡る不適切動画問題といった迷惑行為の対策にも欠かせない。カメラの製造販売や関連システムを手掛ける企業の業績は足もと堅調だ。監視カメラのクラウドシステムを手掛けるセーフィー <4375> [東証G]が8月10日に発表した上期(1-6月期)決算は、システム利用が引き続き伸びたことで売上高が大きく増加。先行投資による赤字が続いている利益面も改善した。同じく監視カメラシステムを提供するセキュア <4264> [東証G]も10日に決算を発表。システム導入企業数の拡大により、上期(1-6月期)は大幅増収で営業損益は黒字に転換している。

 カメラなどセキュリティー機器を手掛ける、あい ホールディングス <3076> [東証P]は18日に通期決算を発表した。前23年6月期は情報機器事業の減収が響き全体では減収・営業減益を余儀なくされたが、主力のセキュリティー機器事業は新規・更新案件の獲得が進み増収増益を確保。24年6月期は新製品の販売や販路拡大に取り組み、2ケタ増収・営業増益を目指す。営業利益は2期ぶりに過去最高を更新する見通しだ。

●昨年末上場のダイワ通信、直近IPOのラボロAIなど

 昨年12月に上場したダイワ通信 <7116> [東証S]も見逃せない。同社は防犯・監視カメラの開発販売を軸に、人工知能(AI)を活用した無人店舗システムや自律走行式ロボット、バス置き去り防止装置など幅広く展開している。防犯意識の高まりを背景に、警備会社などと連携して防犯カメラシステムの納入を進めている点がポイント。システム開発に伴う販管費の増加があった前期の反動で、24年3月期は増益を見込んでいる。

 監視カメラのAI画像解析サービス「OPTiM AI Camera」を提供するオプティム <3694> [東証P]、AI開発企業でカメラソリューション「L-Vision(エルビジョン)」を手掛ける直近IPO銘柄Laboro.AI <5586> [東証G]も業績良好でマークしておきたい。

 このほか、放送・音響システム大手で監視カメラや周辺機器、カメラシステムを展開するTOA <6809> [東証P]をはじめ、監視カメラ用レンズを製造するタムロン <7740> [東証P]、センサー大手で監視カメラの夜間撮影を可能にするLED投光器を手掛けるオプテックスグループ <6914> [東証P]など。監視カメラ用半導体を開発するテックポイント・インク <6697> [東証G]、各種カメラ製品を取り扱うエレクトロニクス商社の高千穂交易 <2676> [東証P]、IoTソリューション開発のエコモット <3987> [東証G]なども関連銘柄に挙げられる。

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