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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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4205 日本ゼオン

東証P
1,457.5円
前日比
+24.0
+1.67%
PTS
1,464.1円
22:39 11/22
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
15.6 0.79 4.80 50.27
時価総額 3,345億円
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明日の株式相場に向けて=EV関連株に静かに流れ込む投資マネー

 週明け28日の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比545円高の3万2169円と反発。前週末は先物主導で660円超の下落と想定外の深押しとなったが、需給先行で売り込まれた感は強かった。きょうはそのアンワインド局面に移行、いわゆる合わせ鏡のような先物主導の巻き戻し相場である。パウエルFRB議長の講演は可もなし不可もなし。ほぼ無風状態で通過したといってよい。「日中関係の悪化は内憂の中国政府が仮想敵を仕立てて政権批判を回避するというお馴染みの手法」(国内投資顧問ストラテジスト)という見方もある。きょうのところはインバウンド関連が売られたが、一種の地政学リスクにとどまり、これで相場が瓦解するような負の連鎖が生じる可能性は低い。

 個別株は半導体関連が戻りに転じ、特にレーザーテック<6920>の戻り足が鮮烈だった。一時7.7%高と値を飛ばし、前週末の下落分を帳消しにした格好だ。刮目すべきは売買代金で、きょうは3000億円を優に上回る活況ぶりをみせ、全市場ベースでまさに一頭地を抜く人気を博した。前週は、米エヌビディア<NVDA>が文句なしの好決算を発表したにもかかわらず、株価が上がらなかったことで半導体関連株の上値の限界に言及する向きもあったが、それはあまりに近視眼的といえる。目先は株式需給関係で上値が押さえられたとしても、早晩ファンダメンタルズや今後の見通しを改めて評価した買いが“波状的”に流入する公算が大きい。エヌビディアに限らず、半導体関連株は動きが鈍いから買えないのではなく、動きが鈍いうちに拾っておくのが投資のコツであり、動き出したら安値覚えが邪魔をして逆に手が出せなくなる。

 また、今日は電気自動車(EV)関連株の一角が再び動意した。「政府が2030年までのEV充電設備の設置目標を従来比2倍の30万口に引き上げる方針にある」と伝わったことが株価の刺激材料となった。これによって買われたのは東光高岳<6617>など「EV用充電」関連に位置付けられる銘柄だけではない。充電インフラに本腰を入れるということは、時間軸に多少のズレはあってもEVの普及とセットであることは確かで、物色の裾野は広範囲に及んだ。

 もっとも、この手のEVインフラ絡みのアナウンスはこれまでにも何度も繰り返され、インパクトがそのぶん希薄化している面はある。直近の報道が過去にアナウンスされた内容と比較して果たしてどのくらいの前進があるのかは、検証してみなければ分からない。ただし、政策として報じられれば、その都度投資家の目線が向かうことは確かであり、人気株輩出の契機ともなり得る。

 EV関連銘柄では、化学大手の三菱ケミカルグループ<4188>と日本ゼオン<4205>などをマーク。化学メーカーにとっても400兆円産業である自動車業界のパラダイムシフト、つまりガソリン車からEVへの構造的な転換は商業的側面から対応を大きく変える必要に迫られる。そうしたなか、両銘柄はいずれも北米でEV用電池素材の増産に動くことが報じられている。

 また、トヨタ系の自動車部品メーカーである大豊工業<6470>も株価の休養十分で、足もとで戻りに拍車がかかりつつある。滑り軸受け・ダイカストメーカーだが、eアクスルなどEVシフトの流れを捉えたトヨタ自動車<7203>の戦略に早くから対応を進めている。このほか、プラスチック成形関連機器のトップメーカーであるカワタ<6292>はEV用リチウムイオン電池分野でのスーパーミキサー(乾式混合技術)で高い実績を有する。オハラ<5218>も目を配っておきたい株で、同社はEVやドローンに応用が利くリチウム空気電池分野の共同研究を進めている。水晶デバイスのトップメーカーである大真空<6962>は今期業績は苦戦しているものの、セグメント別にみると車載部門でEV向け水晶デバイスの販売が好調、今後中期的観点で収益貢献が期待される。

 あすのスケジュールでは、7月の有効求人倍率、7月の失業率がいずれも朝方取引開始前に発表される。また、午前中に2年物国債の入札も予定されている。海外ではハンガリー中銀の政策金利発表が行われるほか、6月の米S&Pコアロジック・ケースシラー住宅価格指数、7月の米雇用動態調査(JOLTS)が注目される。また、8月の米消費者信頼感指数にもマーケットの関心が高い。(銀)

出所:MINKABU PRESS

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