貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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来週の株式相場に向けて=エヌビディアとジャクソンホール会議を吟味

 25日の日経平均株価は前日比662円安と5日ぶりの大幅反落。下げ幅では今年2番目の大きさだった。前日までの4日間で800円強上昇していただけに、今晩のジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演を前に「タカ派発言を警戒した前倒しの売りが出た格好だ」(市場関係者)という。

 15日の米7月小売売上高が予想を上回るなど、堅調な経済指標が発表され米10年債利回りは一時15年半ぶりの水準まで上昇した。パウエル議長が、今後の金融政策に対してどんな発言をするかが注視されている。

 そんななか、肩透かしとなった24日のエヌビディア<NVDA>の値動きに注目する声が出ている。23日取引終了後に発表されたエヌビディアの決算は、市場予想を大きく上回る好内容で同社株は時間外取引で一時12%前後急騰した。しかし、実際の24日の取引では0.5%高にとどまった。

 アナリストからは「これといった悪材料がないなか、株価は伸び悩んだ。相場が転換点を迎える時に起こる現象だ」と指摘する声が出ている。投資家は待ち構えて、エヌビディアに売りを出したともみられる。市場は米金融政策もさることながら、米財政状況や中国景気を気にしているのかもしれない。

 今晩のパウエル発言は今後の相場に大きく影響を与えそうだが、来週末の9月1日には米8月雇用統計が予定されている。また、9月19~20日には米連邦公開市場委員会(FOMC)も予定されており、ジャクソンホール会議を終えてもアク抜け感は出ない展開も予想される。

 上記以外のイベントでは、来週は海外では29日に米8月消費者信頼感指数、米7月JOLTS求人件数、30日に米8月ADP雇用統計、米4~6月GDP改定値、31日に中国8月製造業PMI、米7月個人消費支出(PCEデフレーター)、1日に米8月ISM製造業景況指数が発表される。国内では29日に7月失業率・有効求人倍率、1日に4~6月期法人企業統計が公表される。同日には伊藤園<2593>の決算も予定されている。

 更に、1日頃に日本経済新聞から秋の日経平均株価の定期入れ替えが発表される可能性がある。遅くても次の週の初め頃には公表されそうだ。市場では、レーザーテック<6920>やメルカリ<4385>、ディスコ<6146>を新規採用銘柄の候補に挙げる見方が出ている。来週の日経平均株価の予想レンジは3万800~3万2100円前後。

出所:MINKABU PRESS

最終更新日:2023年08月25日 18時09分

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