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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「アヤ戻り、この後が焦点に」

株式評論家 富田隆弥

◆米エヌビディア<NVDA>の好決算もあり、8月24日は半導体関連を中心に買われて、日経平均株価は前日比276円高と4日続伸。18日安値の3万1275円がRCI(順位相関指数)のボトムやお盆の変化日と重なる形で底を打ち、順調に切り返した。

◆ただ、チャートはまだ好転していない。割り込んだ25日移動平均線(24日時点3万2335円)や13週移動平均線(同3万2439円)へのアヤ戻りを見せたところであり、ここからが正念場だ。

◆14日に付けた戻り高値が3万2613円、一目均衡表の「雲」上限が3万2608円(24日時点)であるから、チャートが好転の兆しをみせるには少なくとも3万2650円以上に届くことが必要で、明確な好転には二番天井を付けた8月1日高値の3万3488円を抜かなければならない。

◆3万2650円や3万3488円をクリアすれば、9月からの秋相場に上昇期待は膨らむ。だが、逆に3万2650円を抜けずに上値を叩くようだと下げ基調の継続となり、次は3万1000円~3万円処の下値模索も想定しなければならない。

NYダウ(23日時点3万4472ドル)は3万4200ドル台にある75日線をサポートラインとして下げ止まり、反発の兆しを見せる。RCIの底打ちもあり、ここからの上昇に期待したいところだが、NYダウもチャート的には割り込んだ25日線(同3万5116ドル)を奪回するまで安心できない。

◆経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演(25日予定)が注目されるが、株式市場はその後の推移がポイントになる。相場は流れに従うもの。日米とも株価は8月に調整してチャートが陰転しており、好転を確認するまで無理せずに小口売買で様子を見るのも一策だ。

(8月24日 記、次回更新は9月2日を予定)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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