本日の注目個別銘柄:ゼンショーHD、メルカリ、ミルボンなど
<8035> 東エレク 20270 -180
続落。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は824億円で前年同期比29.9%減となり、800億円程度の市場予想を上振れた。24年3月期見通しは3930億円と据え置き。決算数値にサプライズはないが、WFE市場見通しに関し、24年度はこれまで1000億ドル程度の水準を想定していたようだが、今回は24-25年度計で2000億ドルとしており、回復タイミングが後ろ倒しになると捉えられた。
<6098> リクルートHD 4947 +240
大幅反発。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は1217億円で前年同期比1.9%増となり、市場予想を100億円程度上振れた。調整後EBITDAは8.9%増の1659億円で、4-6月期計画は同1.6%減~14.2%増としており、第2四半期の見通しと合わせてポジティブ評価につながったようだ。HRテクノロジー事業は売上が想定通り伸び悩んだが、広告宣伝費抑制などで第1四半期は増益を確保した。
<4755> 楽天グループ 581.2 +19.9
大幅反発。先週末に第2四半期決算を発表、4-6月期営業損益は489億円の赤字、市場想定並みだが、第1四半期762億円の赤字からは損失幅が縮小。とりわけ、モバイル事業の赤字幅縮小がポジティブに捉えられているもよう。コスト削減が進んだことにより、1-3月期989億円の赤字から789億円の赤字に縮小している。また、MNOの契約者数が順調に増加しているほか、解約率なども低下傾向にあるようだ。
<7550> ゼンショーHD 7287 +683
急伸。MSCI定期銘柄見直しが発表されたが、今回同社が唯一の新規採用銘柄となった。8月31日の終値を基準に指数に採用されることになる。大和証券では1.5億株の買い需要が発生し、約5日分の買いインパクトになると試算しており、需給インパクトを先取りする動きが優勢に。また、先週末には第1四半期決算を発表、営業利益は96億円で前年同期比3.6倍と、期待通りの大幅増益を達成していることもプラス視。
<4385> メルカリ 3300 -271
大幅反落。先週末に23年6月期決算を発表、営業利益は170億円で前期37億円の赤字から大幅な黒字に転換。ただ、すでに修正発表をしておりサプライズは乏しいもよう。24年6月期見通しは非開示だが、GMVは10%以上、営業利益率30~40%としている。一方、注目されるUS事業だが、GMVは第4四半期もマイナス幅が拡大し、24年6月期は非開示と不透明感が残る状況に。全般的に出尽くし感が優勢となった。
<4919> ミルボン 4394 -800
急落。先週末に上半期の決算を発表、営業利益は30.9億円で前年同期比19.2%減となり、通期予想は従来の83億円から73.5億円、前期比2.7%減と、一転減益予想に下方修正している。国内で新規投入したドライヤーが想定どおり進まず、売上高が計画を下振れ。また、商品評価損・廃棄損に伴う売上総利益の減少、万博協賛費用及び小田原人材開発センター用地の埋蔵物調査費用など計画外費用の計上もあるようだ。
<2681> ゲオHD 2249 +400
ストップ高比例配分。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は57.9億円で前年同期比43.8%増となり、据え置きの通期計画130億円、前期比22.4%増に対する進捗率は44.5%にまで達した。業績の上振れを織り込む動きとなったようだ。物価高に伴うリユース需要が継続し、国内外2nd STREETの売上が好調に推移、家庭用ゲーム機器本体、ゲームソフトのヒットによって新品も売り上げを大きく伸ばした。
<7905> 大建工 2830 +500
ストップ高比例配分。伊藤忠商事が100%を出資するBPインベストメント合同会社がTOBの実施を発表、同社では賛同の意見を表明している。TOB及びその後の一連の手続を経たうえでの非公開化を企図している。TOB価格は3000円で先週末終値に対して28.8%のプレミアムとなっており、TOB価格にサヤ寄せを目指す動きとなっている。なお、TOB期間は8月14日から10月10日まで。
<6430> ダイコク電 4840 +700
ストップ高比例配分。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は48.4億円で前年同期比21倍の水準となり、通期予想の42億円を超過する状況となった。スマート遊技機導入に伴い、カードユニット「VEGASIA」や情報公開端末の販売が好調に推移、主力の情報システム事業の売上が急拡大した。下期の販売動向が未確定として業績予想を据え置いているが、大幅な上振れを織り込む動きになったようだ。
<7256> 河西工 224 +50
ストップ高比例配分。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は4.5億円で前年同期50.3億円の赤字から黒字転換となっている。これまで8四半期連続で10億円以上の赤字が続いており、前四半期も24.7億円の赤字だったため、急速な収益改善にポジティブなインパクトが先行。日本や北米において収益改善が顕著になっている。想定外の通期黒字化達成なども意識される形に。
《ST》
提供:フィスコ