兵機海運---24年3月期第1四半期は減収減益も、内航事業は収益増加、外航事業は新たな輸送路に注力
兵機海運<9362>は10日、2024年3月期第1四半期連結決算を発表した。売上高が前期比14.7%減の40.92億円、営業利益が同25.1%減の2.08億円、経常利益が同21.4%減の2.53億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同21.7%減の1.76億円となった。
海運事業における内航事業の売上高は前年同期比1.0%増の17.63億円、営業利益は同18.4%増の0.88億円となった。鋼材の輸送量が減少したものの、油糧・飼料関連の料金改定に効果があり増収となった。利益に関しては、コスト増や高騰する燃料油価格にも直面したが、効率的な船の配船に努めた結果、増益となった。外航事業の売上高は同54.6%減の3.99億円、営業利益は同43.5%減の0.62億円となった。前期に好調だった建機類の輸送契約が終了したため、中国・韓国・台湾といったアジア航路に加えて、三国間輸送に注力した。
港運・倉庫事業における港運事業の売上高は同12.7%減の15.30億円、営業利益は同0.2%増の0.35億円となった。高騰していたコンテナの海上運賃が収束し、輸出貨物の減少により売上減とした一方、運送コストの圧縮が利益率の向上に寄与した。倉庫事業の売上高は同5.1%減の3.99億円、営業利益は同61.5%減の0.22億円となった。神戸地区の危険物倉庫の保管収入が増加した一方で、輸出貨物の減少に伴い作業収入が減少したことや兵庫埠頭物流センターのコスト増加も影響した。
2024年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比13.0%減の160.00億円、営業利益が同5.1%減の5.20億円、経常利益が同9.8%減の5.50億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同9.5%減の4.00億円を見込んでいる。
《YI》
提供:フィスコ