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話題株ピックアップ【夕刊】(3):矢作建、日清紡HD、カチタス

■矢作建設工業 <1870>  1,185円  -114 円 (-8.8%)  本日終値  東証プライム 下落率6位
 矢作建設工業<1870>が大幅安。この日午後2時ごろに4~6月期決算を発表し、営業利益は78.5%減の1億3800万円と大幅減益で着地した。通期で増益を見込んでいるだけに、これがネガティブサプライズとなって売られている。建設資材の価格高騰や納期遅延による影響が逆風となった。公共投資や民間住宅投資、民間設備投資の堅調を背景に、売上高は同35.9%増の247億3200万円と増加した。なお、通期の増収増益見通しは据え置いている。

■日清紡ホールディングス <3105>  1,080円  -97 円 (-8.2%)  本日終値  東証プライム 下落率8位
 日清紡ホールディングス<3105>は後場マイナス圏。この日前引け後に1~6月期決算を発表し、営業利益は前年同期比7.4%減の120億円だった。通期で大幅増益を見込んでいるだけに、これが嫌気される形で売りが出た。防災システムや航空・気象システム、自動車用ITS(高度道路交通システム)を手掛ける無線・通信事業、電子デバイスなどを手掛けるマイクロデバイス事業の減益が響いた。ブレーキ事業や精密機器事業の増収が寄与し、売上高は同4.9%増の2693億6700万円と増収を確保した。なお、通期の増収・営業増益見通しは据え置いている。

■カチタス <8919>  2,320円  -206 円 (-8.2%)  本日終値  東証プライム 下落率9位
 7日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は19%減益で着地」が嫌気された。
 カチタス <8919> [東証P] が8月7日大引け後(15:00)に決算を発表。24年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比18.8%減の27.9億円に減り、4-9月期(上期)計画の64.7億円に対する進捗率は43.2%にとどまり、5年平均の46.5%も下回った。
  ⇒⇒カチタスの詳しい業績推移表を見る

■高周波熱錬 <5976>  942円  -75 円 (-7.4%)  本日終値  東証プライム 下落率10位
 7日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は46%減益で着地」が嫌気された。
 高周波熱錬 <5976> [東証P] が8月7日大引け後(15:30)に決算を発表。24年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比45.8%減の5.6億円に落ち込み、4-9月期(上期)計画の12億円に対する進捗率は46.7%にとどまり、5年平均の55.2%も下回った。
  ⇒⇒高周波熱錬の詳しい業績推移表を見る

■ワールドHD <2429>  2,481円  -143 円 (-5.5%)  本日終値
 7日に決算を発表。「上期経常が23%減益で着地・4-6月期も49%減益」が嫌気された。
 ワールドホールディングス <2429> [東証P] が8月7日大引け後(15:30)に決算を発表。23年12月期第2四半期累計(1-6月)の連結経常利益は前年同期比23.1%減の36.4億円に減り、通期計画の94.5億円に対する進捗率は38.6%にとどまり、5年平均の41.8%も下回った。
  ⇒⇒ワールドHDの詳しい業績推移表を見る

■日本製紙 <3863>  1,323円  -52 円 (-3.8%)  本日終値
 日本製紙<3863>が3日ぶりに急反落した。7日の取引終了後に発表した24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、最終損益が52億6700万円の赤字(前年同期は81億9700万円の赤字)となった。営業損益は8億1200万円の黒字(前年同期は29億2400万円の赤字)に転じたものの、通期計画に対する進捗率は3%台にとどまっており、業績の下振れを警戒した売りが出たようだ。売上高は前年同期比8.6%増の2874億2400万円となった。製品の値上げが奏功した一方、Opal社におけるグラフィック用紙事業の撤退に関連し、特別退職金など48億8100万円を特別損失に計上した。

■IIJ <3774>  2,540円  -39 円 (-1.5%)  本日終値
 インターネットイニシアティブ<3774>が後場急落しマイナスに転じた。正午ごろに発表した第1四半期(4~6月)連結決算は、売上高614億2000万円(前年同期比5.6%増)、営業利益50億300万円(同0.5%減)、純利益35億8300万円(同18.4%減)と増収減益となったことが嫌気された。ネットワークサービス事業でサービスインテグレーションとの提案機会・商流増加により各サービスが伸長した。ただ、一方のシステムインテグレーション(SI)事業で長期大型案件の増加や海外データセンター構築案件の期ずれなどが発生したことが利益を圧迫した。24年3月期通期業績予想は、売上高2860億円(前期比13.2%増)、営業利益315億円(同15.7%増)、純利益207億2000万円(同9.9%増)の従来見通しを据え置いた。

■日本山村硝子 <5210>  1,531円  +300 円 (+24.4%) ストップ高   本日終値
 日本山村硝子<5210>がストップ高。7日の取引終了後、24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。最終損益の黒字額の見通しを75億円から90億円(前期は30億700万円の最終赤字)に上方修正しており、好感されたようだ。上期(4~9月)の国内のガラスびん関連事業において、ガスや電力、原料の価格面での負担が想定よりも小さくなることが見込まれるほか、価格改定や品種構成の変化を背景とした販売単価の上昇も想定。為替差益の発生などもあり、影響を業績予想に反映した。一方、売上高は740億円から730億円(前期比7.1%増)に小幅に見通しを引き下げた。

■プロパティエージェント <3464>  1,389円  +243 円 (+21.2%) 一時ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 プロパティエージェント<3464>が一時ストップ高。7日の取引終了後、24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表した。最終利益は前年同期比2.7倍の11億6600万円と大幅な増益となり、通期計画に対する進捗率は89%に上った。業績の上振れを期待した買いが集まったようだ。売上高は同89.5%増の152億8900万円だった。DX不動産事業の販売が好調だったほか、DX推進事業における新規受注も拡大した。

■日本ドライケミカル <1909>  2,126円  +350 円 (+19.7%)  本日終値
 日本ドライケミカル<1909>が3連騰し年初来高値を更新。7日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高116億5300万円(前年同期比24.6%増)、営業利益6億4000万円(同4.1倍)、純利益4億6300万円(同4.0倍)と大幅増益となったことが好感された。主力の防災設備事業で、大型案件の工事進捗が進んだことに加えて、消火設備用機器・製品の販売が好調だったことが牽引した。また、商品事業で機器類の販売及び小型工事案件の引き合いも増加した。24年3月期通期業績予想は、売上高500億円(前期比0.4%減)、営業利益31億円(同19.7%減)、純利益20億5000万円(同19.3%減)の従来見通しを据え置いている。同時に、上限を20万株(発行済み株数の2.89%)、または4億円とする自社株買いを実施すると発表した。取得期間は23年8月8日から24年7月31日まで。

■クルーズ <2138>  1,009円  +150 円 (+17.5%) ストップ高   本日終値
 クルーズ<2138>がストップ高。7日の取引終了後に発表した24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、最終利益が前年同期比2.3倍の3億9300万円となった。ゲームと金融が融合した「GameFi」に関連する事業が大幅な営業増益となっており、ブロックチェーンゲーム領域での成長を期待した資金が流入したようだ。4~6月期の売上高は同7.1%減の34億3200万円だった。EC事業が減収となったほか、広告代理店事業の大口取引先との受託業務契約終了も響いた。GameFi事業の第1弾のゲームプロジェクトとして5月にリリースした「PROJECT XENO」は個別の収益は非開示としながらも、同事業への初めてのチャレンジとしては一定の手ごたえがあるとし、今後も大きく伸びる可能性があるとした。

■データアプリ <3848>  1,056円  +150 円 (+16.6%) ストップ高   本日終値
 データ・アプリケーション<3848>がストップ高。7日の取引終了後に4~6月期(第1四半期)単独決算を発表し、営業利益は2億2400万円(前年同期連結8200万円)だった。通期計画(4億1000万円)に対して約55%と高進捗なことから、これを評価した買いが膨らんだ。売上高は7億6100万円(同5億5800万円)だった。積極的な販売推進活動や新規ビジネスの創出など各種施策に取り組んだ。サブスクリプション販売強化も順調に推移した。同社は今年4月に完全子会社を吸収合併しており、これに伴い今第1四半期から単独決算に移行している。通期見通しは据え置いた。

■日本ラッド <4736>  739円  +100 円 (+15.7%) ストップ高   本日終値
 日本ラッド<4736>がストップ高。同社は7日取引終了後、24年3月期第1四半期(4~6月)の単独決算を発表。営業損益が8000万円の黒字(前年同期は3400万円の赤字)に浮上したことが好感されたようだ。売上高は前年同期比25.7%増の9億3700万円となった。エンタープライズソリューション事業は、ソフトウェア面での競争力強化ニーズが引き続き強く、各業種向けの派遣常駐型システム開発及び受託請負型システム開発案件においては、既存大型顧客からの増員要望や開発案件の増加により受注が拡大。IoTインテグレーション事業のインダストリアルIoT分野及び医療IoT分野では、既存顧客及び新規顧客からの受注が好調だった。なお、通期業績予想については売上高36億5500万円(前期比2.8%増)、営業利益1億5000万円(同72.7%増)とする従来見通しを据え置いている。

●ストップ高銘柄
 Jエスコム <3779>  193円  +50 円 (+35.0%) ストップ高   本日終値
 ロックペイント <4621>  993円  +150 円 (+17.8%) ストップ高   本日終値
 など、7銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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