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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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4792 山田コンサル

東証P
2,052円
前日比
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100株
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時価総額 408億円
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山田コンサル Research Memo(6):2026年3月期に売上高227億円を目指す(2)


■山田コンサルティンググループ<4792>の今後の見通し

(3) 中期経営目標
中期経営目標は、2026年3月期に売上高227億円、売上総利益178億円、営業利益42億円としている。コンサルティング事業が安定的に成長する一方で、ボラティリティの高い投資事業は、投資残高を一定金額以上に維持することで収益を安定化させていく意向である。2025年3月期はイグジット案件が少ない見込みであるため、売上高・営業利益は減収減益の見通しである。

(4) DXコンサルティングの推進
2024年3月期よりDX推進事業室を立ち上げ、これまでコンサルタントが個々で行ってきたDXコンサルティングの知識・ノウハウを集約し発展させ、組織として均質なサービスを提供できる体制を構築する予定である。

DX戦略・DX構想 を含めた中期事業計画を策定し、デジタルツール導入による業務改善を提案する。国内でますます深刻化する人手不足の問題は、同社の主要な顧客である中堅・中小企業にとって重要な課題である。これらの顧客がいかに安く省人化していけるか、研修会議を開催し、システム開発会社と提携し推進している。経営における重要な情報や指標を可視化したツール(ダッシュボード)を活用した経営管理体制の構築、及びデジタルツールを活用した人事制度の構築を行う。

こうした施策により 「経営コンサルティング事業」の売上高のうち、DXコンサルティングの売上構成を2023年3月期の5%から2026年3月期には20%まで引き上げる計画である。またプロジェクトマネージャー(PM)も2023年3月期の30人から2026年3月期には100人まで増員する予定である。

(5) 海外コンサルティングの推進
同社は、2023年3月末時点で世界10拠点を有しており、海外進出している日系企業に対して、同社の提携先ネットワークとともにシームレスな対応が可能である。アジア地域では、新興国市場に強みをもつ同社子会社「Spire」、安定経営・トラブル未然防止の仕組み作りをワンストップで支援できる「TOYO Business(タイ)」、弁護士法人母体のコンサルファーム「ZICO Holdings」などがある。中国の提携先は、中国最大の法律事務所「北京大成(上海)律師事務所」、上海市政府系コンサルティングファーム「上海外聯発商務諮詢有限公司」などがある。欧米の提携先は、「グリーンフィールド・リサーチ」※を提供する「Takenaka Partners」、米国賃貸住宅投資に係るアセットマネジメントサービスを提供する「MCY Capital LLC」、M&Aアドバイザリーサービスを提供する「clairfield」などがある。

※買手企業の個別ニーズに応じて、市場や買収対象企業の調査・選定を行うサービスのこと。


国内内需型の中堅・中小企業にとって単独で海外マーケットで戦うのは難がある。こうした顧客に対し、同社グループは、海外に派遣している駐在員スタッフと国内の同社スタッフの連携により、直接海外進出におけるコンサルティングサービスを提供できる。同社は10年にわたる海外コンサルティングの実績及び提携先との連携により、海外のローカル企業との接点をもつことができる。そのため、従来の買収・資本提携・合併以外の手法として、現地のニーズを知っている現地のローカル企業との業務提携も提案することが可能である。

長期的には、海外コンサルティングに従事している約200名のコンサルタントを日系企業だけではなく、現地企業のコンサルティングにも従事させ、セミナーやレポートを地道に行うことで、直接現地の優良企業からの引き合いを増やす計画である。これまでは日系企業のために海外コンサルティングを提供していたが、今後は現地企業の成長・発展にも貢献することを目指す。一方で、海外コンサルティング従事者は離職率が高いため、いかに離職率を減らすかが今後の課題である。

(6) 海外不動産投資事業の推進
国内の富裕層や優良法人は、国内の人口減少を発端とする空き家の増加・レジデンスの減少などから、今後は国内の不動産投資に偏りすぎず、海外不動産を一部保有する長期ポートフォリオを考えることが必要になる。そのため、同社は従来の節税やTAXニーズを目的とした海外不動産投資から、投資目的に向いたアメリカの不動産開発案件を提案することに注力する。同社は丸紅<8002>、Crow Holdingsと共同企業体を組み、日本のメガバンクと提携していくつかの州で不動産担保に円キャリー取引※のシステムを構築しており、5年以内に日本の富裕層や法人向けの海外不動産の資産化をビジネスの柱にする計画である。加えて、より幅広い資産運用ニーズに応えるために、不動産関連を中心とするファンド等への投資機会の提案にも取り組んでいく。

※投資家が低金利通貨である円を借り入れて、それを高金利通貨に投資する取り引きのこと。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)

《SI》

 提供:フィスコ

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