貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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7267 ホンダ

東証P
1,306.5円
前日比
-8.0
-0.61%
PTS
1,318円
01:23 12/12
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
6.4 0.49 5.20 33.81
時価総額 68,983億円
比較される銘柄
トヨタ, 
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【和島英樹のマーケット・フォーキャスト】─8月相場は好決算、テーマ、個別材料株を軸に展開か


「8月相場は好決算、テーマ、個別材料株を軸に展開か」

●先行した期待に企業業績が付いてくるかが焦点に

 8月の東京株式市場は、基本的にはもみ合いの展開となりそうだ。米金融引き締めの長期化懸念が後退し、良好な米企業決算など外部環境は安定している。一方、需給面では外国人投資家の買い一巡感で推進力には欠ける展開となっている。夏休み・お盆シーズンで出来高面の増加は期待しにくいものの、下値には日本経済の拡大期待などで押し目買いが入りそうだ。8月の日経平均株価の予想レンジは3万1500円~3万3500円。好決算銘柄や関連するテーマ、個別材料株物色を軸とした展開となろう。

 金融関係のスケジュール面では、8月はFOMC(米連邦公開市場委員会)、ECB(欧州中央銀行)理事会、日銀金融政策決定会合はいずれも開催がない。なお、次回FOMCは9月19日~20日、ECB理事会は9月14日、日銀会合は9月21日~22日が予定されている。このほかでは米国で8月1日にISM製造業景気指数、3日にISM非製造業景気指数、4日に雇用統計、10日に消費者物価指数(CPI)、15日に小売売上高、17日にFOMC議事要旨などの発表が予定されている。

 国内で最大の注目ポイントは、2024年3月期の第1四半期(4-6月)決算の発表となる。日経平均株価の1株利益は期初から概ね2175円程度と横ばいで推移している。4月からの株価上昇局面では、PER(株価収益率)が12倍台から15.5倍程度まで拡大した。これは日本の経済再開、半導体不足の改善、自動車の挽回生産、デフレ脱却などを期待した外国人投資家の買いが牽引したことによる。期待で上がった株価だが、その期待に企業業績が付いてくるかが焦点となる。

 7月31日以降の主な決算発表予定は、31日に京セラ <6971> [東証P]、村田製作所 <6981> [東証P]、8月1日にトヨタ自動車 <7203> [東証P]、三井物産 <8031> [東証P]、三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]、2日にTDK <6762> [東証P]、3日に三菱商事 <8058> [東証P]、任天堂 <7974> [東証P]、4日に伊藤忠商事 <8001> [東証P]、三菱重工業 <7011> [東証P]、日本製鉄 <5401> [東証P]、7日にレーザーテック <6920> [東証P]・本決算、8日にソフトバンクグループ <9984> [東証P]、ダイキン工業 <6367> [東証P]、9日にNTT <9432> [東証P]、富士フイルムホールディングス <4901> [東証P]、ソニーグループ <6758> [東証P]、ホンダ <7267> [東証P]、10日にリクルートホールディングス <6098> [東証P]、東京エレクトロン <8035> [東証P]などとなっている。

●半導体・自動車の決算、3-5月期の好業績企業などに注目

 基本は好決算銘柄をピックアップする動きになる。セクター内でも優劣が出てくることが予想される。「決算プレー」での過度な反応には注意したい。

 半導体微細化に必要なEUV露光装置で市場をほぼ独占するオランダのASMLホールディング<ASML>、半導体受託製造世界首位の台湾積体電路製造(TSMC)<TSM>の決算を受けて、日本でも関連銘柄に一服感が出ている。半導体関連の決算が下げ止まりのきっかけになるか、調整長期化につながるかが注目される。

 自動車の挽回生産、FA(工場自動化)関連の中国向けの動向などもチェックしておきたい。特に為替の円安もあり、主力以外でもSUBARU <7270> [東証P]、マツダ <7261> [東証P]などの自動車株の決算は見どころになる可能性がある。

 3-5月期の好業績株は引き続き要注目。ローソン <2651> [東証P]、良品計画 <7453> [東証P]、三陽商会 <8011> [東証P]、高島屋 <8233> [東証P]、オンワードホールディングス <8016> [東証P]などが該当する。

 物色面ではこのほか、大成建設 <1801> [東証P]、大林組 <1802> [東証P]、清水建設 <1803> [東証P]、鹿島建設 <1812> [東証P]のゼネコン(総合建設)を軸とした大手建設株に関心を払いたい。資材価格高騰の一巡や、民間での設備投資需要の増加による受注環境の改善が手掛かりとなる。日本建設業連合会(日建連)が発表した6月の受注状況によると、6月の国内受注は前年同月比13.5%増となった。うち民間受注額が同11.3%増、内訳では鉄鋼が115.9%増、輸送用機械は1081.6%増となっている。官公庁からの需要も高く、こちらは20.7%増となっている。

 個別では食品の値上げが追い風となる三菱食品 <7451> [東証S]、パワー半導体の切り口が浮上している旭ダイヤモンド工業 <6140> [東証P]、医薬品原料の拡大期待を有するニッスイ <1332> [東証P]、電気自動車(EV)基幹装置が黒字転換したニデック <6594> [東証P]などに妙味がある。

(7月27日 記/次回は9月3日配信予定)

■和島英樹(Hideki Wajima)

株式ジャーナリスト
日本勧業角丸証券(現みずほ証券)入社。株式新聞社(現モーニングスター)記者を経て、2000年にラジオNIKKEIに入社。東証・記者クラブキャップ、解説委員などを歴任。現在、レギュラー出演している番組に、ラジオNIKKEI「マーケットプレス」、日経CNBC「デイリーフォーカス」毎週水曜日がある。日本テクニカルアナリスト協会評議委員。国際認定テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)。

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