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ハイテクの一角が重荷となる可能性/オープニングコメント


 27日の日本株市場は、こう着感が強まりそうだ。26日の米国市場はNYダウが82ドル高、ナスダックは17ポイント安だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え警戒感から売り先行で始まった。その後、米連邦準備制度理事会(FRB)はFOMCで予想通り0.25%の利上げ再開を決定した。パウエル議長が今後の政策をデータ次第で会合ごとに決定していく方針を示すと、利上げペースが鈍化するとの見方から買い戻しの流れとなり、NYダウはプラスに転じた。一方でハイテク株の一角が弱い値動きとなり、ナスダックは下げを埋められず、3日ぶりに反落。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比70円安の32530円。円相場は1ドル140円30銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢で始まることになりそうだ。取引終了後に四半期決算を発表したメタ・プラットフォームズは1株利益が予想を上回り、時間外取引で買われていることは材料視されそうだ。ただし、ハイテク株の一角が弱い値動きだったことからSOX指数は下落しており、インパクトは限られそうである。

 FOMCは予想通りの内容で通過したことから、買い戻しの動きは意識されやすい面はある。一方で、日銀の金融政策決定会合の結果待ちとなることから、引き続き積極的な売買は手控えられやすいところだろう。日経平均は足もとで25日線に上値を抑えられる状況が続いているが、下値の堅さは意識されるものの、同線を明確に上放れてくるまでは、リバウンド機運は高まらないと考えられる。

 また、決算発表が本格化するなか、アドバンテスト<6857>の第1四半期業績はコンセンサスを下回った。直近では決算への警戒から弱い値動きを見せていたが、支持線として意識されている25日線を割り込んでくるようだと、持ち高調整の売りが強まりやすいだろう。指数インパクトが大きいこともあり、センチメント悪化へもつながる可能性があるため、まずは決算反応を見極めたい。なお、アドバンテストは生成AI関連では高性能メモリー向けの投資が下期にかけて大きくなるとしており、底堅さがみられてくることが期待されよう。そのほかは、上方修正を発表した日産自<7201>に関心が集まりやすいほか、直近IPO銘柄などでの短期的な売買に向かわせそうだ。

《AK》

 提供:フィスコ

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