レーザーテックの動向に注目/オープニングコメント
25日の日本株市場は買い先行で始まろうが、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうだ。24日の米国市場は、NYダウが183ドル高、ナスダックは26ポイント高だった。エネルギーのシェブロンの予想を上回った決算をきっかけに、今週発表が予定されている企業の決算を期待した買いが先行した。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが終了に近づいたとの見方も相場を支える格好となった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比105円高の32715円。円相場は1ドル141円50銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時32490円まで売られる場面が見られた。7月の米総合PMIが予想を下回ったことを受けて、円相場が一時140円40銭台と円高に振れる場面が見られたことがショートに向かわせたようだ。ただし、その後円相場は米国市場の底堅い値動きから141円50銭台と円安に振れており、日経225先物は32750円まで買われる場面もあった。昨日の日経平均は25日線に上値を抑えられる格好となったが、前日の段階で同線は32837円まで低下してきており、突破を試す動きは意識されやすいだろう。
ただし、米連邦公開市場委員会(FOMC)、日銀の金融政策決定会合を控えるなか、積極的に仕掛けてくる商いは限られるとみられる。重要イベントを前に持ち高調整の動きが中心と考えられ、リバウンドをみせてきたとしても、ショートカバーが中心になるだろう。もっとも、FOMCでの0.25%の利上げは織り込まれ、今会合で利上げ打ち止めが期待されている。一方で、日銀は現時点でイールドカーブコントロール(YCC)政策の副作用に対応する緊急性は乏しいとの認識を示していると伝えられているなか、下へのバイアスは強まりづらく、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。
物色の流れとしては決算を手掛かりとして個別物色に向かいやすいなか、昨夕に業績予想の上方修正を発表したレーザーテック<6920>の動向が注目されよう。株価は足もとの調整で保ち合いレンジの下限レベルで推移していることから、リバウンド狙いの買いは入りやすいタイミングではある。一気に200日線を捉えてくるような強い動きをみせることができれば、個人のセンチメント改善にもつながりそうだ。
《AK》
提供:フィスコ