貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
株価15分ディレイ → リアルタイムに変更

4323 日本システム技術

東証P
1,950円
前日比
+131
+7.20%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
20.8 3.69 1.38 7.72
時価総額 484億円
比較される銘柄
DIT, 
クロスキャト, 
チェンジHD

銘柄ニュース

戻る
 

システム ディ Research Memo(4):学園ソリューション及びウェルネスソリューション事業が増収に転じる(1)


■業績動向

2. 事業部門別動向
(1) 学園ソリューション事業
学園ソリューション事業では、学園運営をトータルに支援する学園情報統合管理システム「キャンパスプラン」を提供している。学校運営を支える情報システムは、学務系(対学生・生徒業務)と法人系(学校法人の内部管理業務)の大きく2系統に分けられるが、「キャンパスプラン」はこれらの業務をトータルで支援するソフトウェアとなっていることが特長であり、強みである。対象は国公立大学と私立学校法人(大学・短期大学・高校・専門学校等)向けで、システム ディ<3804>の製品は全国の国公私立大学(短大含む)1,116校のうち約350校に導入され、業界トップクラスのシェアを確立している※。大学以外にも私立の専門学校や高校で導入が進んでおり、2023年4月末の累計導入学園数は前年同期比10校増の1,021校となった(現役ユーザー数は529校)。

※競合は日本システム技術<4323>で、導入実績は2023年3月末で437校。2023年3月期のパッケージ事業売上高は3,615百万円。


2023年10月期第2四半期累計の売上高は前年同期比16.8%増の722百万円と3期ぶりに増収に転じた。2021年10月期以降、コロナ禍の影響で商談が長期化したことにより売上低迷が続いていたが、2023年10月期第2四半期は慶應義塾大学をはじめとする大規模大学等に複数導入できたことで計画を大きく上回る増収となり、営業利益率も前年同期の14.6%から15.3%に上昇した。

なお、2019年11月にリリースしたクラウド型の次世代学園総合情報システム「CampusPlan Smart」は、機能性・利便性・操作性が大きく向上し、高度なセキュリティ機能にも対応していることが特長となっている。総務・人事給与システムから段階的にリリースし、2022年10月期で全機能の開発を終えた。まだ、導入実績は少ないものの展示会への出展など営業活動を本格的に開始したことで、新規受注や引き合いは増加しており、製品のブラッシュアップを図るとともに拡販活動を進める。

(2) ウェルネスソリューション事業
ウェルネスソリューション事業では、フィットネスクラブ・スポーツ施設向け会員管理システム「Hello EX」、アミューズメント施設向け運営管理システム「Hello Fun」に加えて、2020年11月にリリースした次世代クラウド型会員管理システム「Smart Hello」、2022年11月にリリースした次世代クラウド型チケット管理システム「Smart Helloチケット」等を展開している。同事業については、情報機器や入退場ゲート等のハードウェア製品を含めて販売するケースもあるため、売上総利益率は他の事業と比較して相対的に低い。2023年4月末の累計顧客数は前年同期比138施設増の1,397施設となった(現役ユーザー数は732施設)。会員管理システムの競合大手としては(株)hacomono(導入実績約3,000施設)や(株)ネスティ(同1,000施設以上)などが挙げられ、アミューズメント施設向け運営管理システムでは(株)グッドフェローズ(同350施設以上)が挙げられる。

2023年10月期第2四半期累計の売上高は前年同期比16.9%増の381百万円と3期ぶりの増収に転じた。コロナ禍の影響で、主力ユーザーであるフィットネスクラブ等の新規オープン延期や事業縮小、並びにアミューズメント施設等での投資抑制が続き売上が低迷していたが、行動規制が解除され関連業界の営業活動が正常化するなかで、同社製品に対する需要も回復した。特に、主力ユーザーであるカーブス向けの売上が大幅に増加したことが売上をけん引した。ただ、同案件は情報端末等の仕入販売が大半を占めるため、利益への影響は軽微なものにとどまり、営業利益率では前年同期の11.1%から3.5%に低下した。

「Smart Hello」は、24時間ジムやゴルフスクール等の小規模フィットネス施設向けに想定以上に引き合いが好調で、累計導入数で150施設弱と通期計画の150施設に迫る水準まで増加した(前期末の累計導入施設数は約100施設)。月額1~3万円と低廉な料金で運営に必要な機能が揃っていることが評価されているようで、Webプロモーションなどを活用しながら顧客数を拡大している。売上へのインパクトはまだ軽微だが、今後導入施設数をさらに積み上げていくことで安定収益源に育てる考えだ。

「Smart Helloチケット」は初期導入費用(ハードウェア費用除く)が無料で、Webチケット販売やモバイル着券機能を備えているため施設の省人化・無人化が実現可能なこと、クラウドサービスでの提供により、常に最新の機能が利用できることなどが特長となっている。料金プランは機能により3プラン(月額3万円、6万円、10万円)※を用意しており、小規模から大規模施設まで幅広いアミューズメント施設で導入できる。2023年10月期第2四半期累計では公共博物館施設をはじめ複数の施設へ導入するなど順調な立ち上がりを見せている。

※スモールプラン(月額3万円)は窓口発券、Webチケット販売、プレイガイド連携、モバイル着券機能が利用可。ライトプラン(月額6万円、2023年4月リリース予定)は追加機能として決済端末連携、セルフ発券、年間パスポート、団体予約機能等を付加。スタンダードプラン(月額10万円、同年11月リリース予定)は、団体予約Web申込、スマートフォンアプリ、ゲート連携、券売機連携機能を付加。各プランとも電話サポートあり(月額1万円)。別途、オンプレミス・カスタマイズ対応可。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《AS》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均