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6013 タクマ

東証P
1,628円
前日比
-13
-0.79%
PTS
1,630円
15:20 12/18
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
14.4 1.16 3.44 5.40
時価総額 1,351億円
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タクマ Research Memo(5):主力の環境・エネルギー事業の売上高が堅調に推移、各利益も大幅増加(1)


■業績動向

1. 2023年3月期の業績概要
タクマ<6013>の2023年3月期の業績は、売上高で前期比6.4%増の142,651百万円、営業利益で同39.1%増の13,813百万円、経常利益で同37.9%増の14,684百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同29.4%増の9,621百万円と増収増益となった。環境・エネルギー(国内)事業におけるEPC案件構成の変化やO&M・新電力事業などのストック型ビジネスの増加によって増収増益となった。

受注高はごみ処理プラントの建設・運営事業(BTO事業)1件やバイオマス発電プラント等の建設工事7件を受注するも、DBO案件を3件受注した前期に比べると減少した。長期O&Mの着実な受注により受注残高は増加している。

環境・エネルギー(国内)事業、環境・エネルギー(海外)事業、民生熱エネルギー事業、設備・システム事業の4つの事業セグメント別に業績動向を見ていく。

(1) 環境・エネルギー(国内)事業
環境・エネルギー(国内)事業の2023年3月期の業績は、引き続き堅調な需要の獲得に努め、ごみ処理プラントのBTO事業や燃料転換を含むバイオマス発電プラントの建設工事などを受注したものの、受注高は前期比21.0%減の130,280百万円となった。一方、EPC事業の案件構成の変化、O&M・新電力事業等のストック型ビジネスが堅調に伸び、売上高は前期比6.7%増の115,985百万円、営業利益は同36.4%増の14,875百万円となった。

2023年3月期の主な受注案件は、一般廃棄物処理プラントでは、ごみ処理プラントのBTO事業1件、基幹改良工事1件、長期O&M案件1件を、エネルギープラントでは、バイオマス発電プラントの新設6件、産業廃棄物処理プラントの新設1件となっている。

(2) 環境・エネルギー(海外)事業
環境・エネルギー(海外)事業の2023年3月期の業績は、タイのエネルギープラントの新設工事、ベトナムにおいて廃棄物処理プラントの新設工事を受注したため、受注高は前期比191.0%増の5,922百万円と大幅に増加した。また、前期受注の廃棄物発電プラントの設備更新工事の進捗などから、売上高は同34.4%増の1,351百万円、営業損失は172百万円(前期は218百万円の損失)となった。今後の需要を取り込むため、タイ・台湾を中心に現地企業とのパートナーシップなどの廃棄物発電プラントの受注獲得に向けた体制を強化する。

(3) 民生熱エネルギー事業
民生熱エネルギー事業の2023年3月期の業績は、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響により停滞していた設備稼働率や新規設備需要に回復傾向が見られ、受注高は前期比9.3%増の18,400百万円、売上高は同4.9%増の17,312百万円、営業利益は同36.1%増の915百万円となった。今後、更新需要やメンテナンスを中心に国内事業の維持・拡大、タイの現地法人を拠点に海外事業の拡大を図る。

(4) 設備・システム事業
設備・システム事業の2023年3月期の業績は、半導体産業用設備が堅調に推移したほか、建築設備事業における大型案件の受注により、受注高は前期比60.7%増の14,328百万円となった。また売上高は同2.7%減の8,360百万円、営業利益は同25.9%増の826百万円で、リードタイムの長期化の要因もあり減収となったものの、建築設備事業においては、営業力・施工能力の強化により受注拡大を図り、半導体産業用設備においては、商品競争力の強化等による収益拡大を図る。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)

《SI》

 提供:フィスコ

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