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四半期末を意識した流れが中心のなか、33000円水準での底堅さが意識される【クロージング】


30日の日経平均は3日ぶりに小反落。45.10円安の33189.04円(出来高概算15億9000万株)で取引を終えた。前日の米国市場は高安まちまちだったが、米マイクロン・テクノロジー株が下落したため、半導体関連株を中心に売りが優勢となった。また、週末や四半期末を迎え、利益確定売りも膨らみ、日経平均は取引開始後に32918.77円まで下げ幅を広げた。しかし、次第に押し目を拾う動きも見られ、大引けにかけては下げ幅を縮めた。

東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1100を超え、全体の6割を占めた。セクター別では、海運、鉄鋼、繊維製品など8業種が上昇。一方、医薬品、陸運、卸売など24業種が下落し、建設が変わらずだった。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、アドバンテス<6857>、ソフトバンクG<9984>がしっかりだった半面、東エレク<8035>、第一三共<4568>、テルモ<4543>、KDDI<9433>が軟調だった。

前日の米国市場は、新規失業保険申請件数などの経済指標が市場予想を上回ったため、米景気後退懸念が和らいだことがプラスに作用した。ただ、東京市場は四半期末を迎えたため、年金などの機関投資家によるリバランス売りによる需給悪化が警戒されるなか、日経平均の下げ幅は一時300円を超える場面があった。一方、日米の金融政策の相違から円相場が1ドル=145円台と昨年11月以来となる円安水準となったため、輸出関連株の一角には買いが入り相場全般を下支えする形になっていた。

東京市場は、目先分岐点に差し掛かっている。米国では今夜、連邦準備理事会(FRB)が重視する米国のPCEデフレーターが発表される。総合指数は前月から低下することが予想されている半面、コア指数は横ばいが見込まれている。強い結果となれば、年内2回の利上げへの思惑が強まる可能性があるだけに、PCEデフレーターを受けた米金融市場の動きには警戒したいところだ。また、来週は日米ともに重要な経済指標の発表が相次ぐほか、来月下旬からは主要企業の決算発表が本格化する。決算が想定通りに良好な結果となれば、再び日本株への投資資金がシフトしてくるとみる向きが多い。それまでは日柄調整局面のなか、値固め局面と捉えたい。

《CS》

 提供:フィスコ

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