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主力大型株主導の流れから、中小型株やテーマ性のある材料株にシフト/オープニングコメント


 24日の日本株市場は、やや売り先行の相場展開になりそうだが、底堅さが意識されそうだ。23日の米国市場はNYダウが231ドル安、ナスダックは160ポイント安だった。債務上限交渉への警戒感から売り優勢の展開。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ継続を見込んだ金利上昇も売り材料になった。その後下げ渋る場面も見られたが、債務上限交渉の関係者による「依然としてかなりの隔たりがある」との見解が報じられると、不透明感が広がり、終盤にかけ下げ幅を広げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比170円安の30680円。円相場は1ドル138円50銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢の相場展開になりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時30550円まで売られる場面も見られており、持ち高調整の売りが入りやすいだろう。ただし、海外投資家による日本株選好の動きは継続しているとみられ、次第に下値の堅さが意識されてきそうだ。急ピッチの上昇から過熱感が警戒されていたこともあり、押し目待ち狙いの買い意欲は強いだろう。21年9月高値の30670円辺りに接近する局面においては、押し目狙いのスタンスになりそうだ。

 昨日の日経平均は後場に入り半導体株が売られたことから軟化したが、「経済産業省が半導体製造装置の輸出規制強化を7月23日に施行する」との報道がきっかけだった。ただし、既に3月末に報じられていた内容でもあるため、買戻しが意識されやすい。また、トヨタ<7203>が引け間際に急落したが、PTS、ADRでは買い戻されており、安心感につながる可能性があるだろう。

 物色の流れとしては、日経平均のこう着が意識されやすいなか、これまでの主力大型株主導の流れから、個人主体の中小型株やテーマ性のある材料株などに、短期的ながら資金がシフトしそうである。資金回転は速く、物色の広がりは期待しづらいものの、強い値動きを見せてくる銘柄へは、値幅取り狙いの資金が集中しやすいと考えられる。

《AK》

 提供:フィスコ

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