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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 短期ショートが入りやすく、権利行使価格の3万500円~3万1000円のレンジ推移を想定


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物  30670 -180 (-0.58%)
TOPIX先物 2150.5 -5.5 (-0.25%)
シカゴ日経平均先物 30680 -170
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 23日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。債務上限問題を巡るバイデン米大統領と共和党幹部らの交渉に進展が見られず、交渉難航を懸念した投資家のリスク回避姿勢が強まった。イエレン米財務長官が早ければ6月1日にも米政府の資金繰りが行き詰まるとの見通しを示したと伝わり、財務省短期証券(TB)の利回り上昇も嫌気された。S&P500業種別指数はエネルギー、銀行の2セクターのみが上昇し、消費者サービス、ヘルスケア機器・サービス、各種金融、ソフトウエア・サービス、メディアの弱さが目立った。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比170円安の3万680円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中大阪比20円高の3万870円で始まり、3万550円まで売られた。その後は買い戻され、米国市場の取引開始後には3万910円と上昇に転じる場面も見られた。ただし、終盤にかけて軟化し、3万670円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢の展開になりそうだ。前日の日中取引では後場に入り調整が強まったが、ナイトセッションではボリンジャーバンドの+2σを明確に下放れており、+2σが位置する3万1040円辺りが心理的な抵抗として意識されそうだ。そのため、ナイトセッションの安値水準を支持線とした、オプション権利行使価格の3万500円~3万1000円のレンジ推移が想定される。

 VIX指数は18.53に上昇した。25日移動平均線を上回って推移しており、一時19.31まで切り上がり、75日線に接近する場面も見られた。依然としてボトム圏での推移ではあるものの、投資家心理をやや神経質にさせよう。75日線が位置する19.47水準を上回ってくるようだと、5月4日につけた21.33、200日線の22.38水準が意識されてくるため、短期的なショートに向かわせよう。

 ただし、日経225先物は足もとの強い上昇で過熱感が警戒されていたこともあり、積極的にロングに傾けていた動きは限られているとも考えられる。調整局面では出遅れている海外ファンドなどの買いが入りやすく、押し目狙いのロングでの対応になりそうだ。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.30倍に上昇した。指数インパクトの大きい値がさハイテク株が後場に入り売られる場面で14.25倍まで低下したものの、その後はNTショートのリバランスが入った格好だ。昨日はトヨタ自動車 <7203> [東証P]が引け間際に急落したことがTOPIXを押し下げた影響もあった。トヨタはADRで買い直されており、ややNT倍率の低下につながりそうだ。

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