八洲電機---23年3月期は増収・2ケタ増益、上場以来の最高益を計上
八洲電機<3153>は15日、2023年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比0.4%増の602.70億円、営業利益が同31.6%増の27.94億円、経常利益が同30.1%増の29.29億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同25.5%増の19.16億円と、各段階利益はいずれも大幅な増益となり、2009年6月の上場以来最高益となった。
プラント事業の売上高は前年同期比0.9%減の156.53億円となったが、付加価値の高いエンジニアリング案件に注力し、営業利益は同72.0%増の18.31億円と大幅な増加となった。鉄鋼・非鉄分野では、非鉄分野における設備投資の拡大を背景に、生産性向上のための電源設備工事などが進捗し、一方、石油・化学・ガス分野では、安定操業や、設備の更新・増強を目的とした大型の工事案件が前年並みに留まり、事業全体では前年と概ね同水準となった。
産業・設備事業の売上高は同0.6%増の311.40億円となったが、前年同期に比べ収益性の高い案件が減少し、営業利益は同5.4%減の19.95億円となった。産業機器分野では、堅調な受注に対し部品不足による長納期化や原材料価格高騰の影響はあるものの、設備機械関連セットメーカーの生産量及び国内製造業の設備投資は増加基調となり、売上高は好調に推移した。一般産業分野では、企業の設備投資計画が順調に進み受注は堅調に推移したが、大口の設備工事案件が延期となった影響を受け、売上高は低調に推移した。空調設備分野では、設備工事案件や情報通信分野向け特殊空調、大口の空調機納入案件が順調に進捗し、売上高は堅調に推移した。
交通事業の売上高は同1.3%増の134.77億円となり、案件の原価低減等コスト管理の強化により、営業利益は同30.9%増の11.05億円となった。鉄道業界での「安全」「安心」「快適」を維持拡大させるための投資が徐々に回復しつつあり、受注は好調に推移するとともに、新型特急車両の納入、列車無線システム工事、新線開通に伴う相互直通運転のための工事等が順調に進捗し、売上高は堅調に推移した。
2024年3月期通期の連結業績予想について、売上高が前期比2.9%増の620.00億円、営業利益が同3.8%増の29.00億円、経常利益が同2.4%増の30.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同4.4%増の20.00億円を見込んでいる。
《SI》
提供:フィスコ