トーカイ---23年3月期は過去最高売上を更新、営業利益は2期ぶり減益も計画は上回る
トーカイ<9729>は11日、2023年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比5.4%増の1,301.84億円、営業利益が同4.8%減の78.55億円、経常利益が同9.0%減の80.80億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同5.2%増の61.06億円となった。
健康生活サービスの売上高は前期比5.6%増の670.88億円、営業利益は同5.6%増の66.63億円となった。シルバー事業の介護用品レンタルや病院関連事業の「入院・入居セット」の売上が好調に推移したことに加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた寝具・リネンサプライ事業の売上が、ホテル・旅館稼働率の回復により前年同期を大きく上回り、増収となった。利益面については、事業拡大のための人件費及びレンタル資材費増加に加えてエネルギーコストが増加しているが、一部サービスにおいて顧客への提供価格見直しや、エネルギー原単位の改善など生産性向上に努め、増益となった。
調剤サービスの売上高は同6.0%増の493.34億円、営業利益は同13.5%減の26.80億円となった。当期はM&Aにより取得した2店舗を含む4店舗を出店し、店舗数は合計149店舗となった。前期に出店した11店舗を含めた新店効果による処方箋枚数の増加や、かかりつけ機能の強化による技術料売上の増加により、増収となった。利益面については、薬価改定や医薬品の供給ひっ迫などを背景に原価が増加したことや、前期及び当期の大型店舗出店等に伴う経費の増加などから、減益となった。
環境サービスの売上高は同2.8%増の135.59億円、営業利益は同6.2%減の10.32億円となった。リースキン事業においてトイレ周り商品の売上が好調に推移したほか、一部需要回復により加盟店向け商品の売上が伸長したことや、ビル清掃管理事業において医療機関向けの売上が順調に推移し、増収となった。利益面については、リースキン事業における価格改定への取り組み効果の一方、システム及び洗濯設備の更新に伴う減価償却費の増加や、ビル清掃管理事業の新規事業所の立ち上げや特殊作業に係る費用、当セグメントに属するグループ会社保有の不動産売却に伴う費用など一時的な費用の増加により、減益となった。
2024年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比4.2%増の1,356.09億円、営業利益が同5.3%減の74.37億円、経常利益が同3.4%減の78.04億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同16.1%減の51.21億円を見込んでいる。
《SI》
提供:フィスコ