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4572 カルナバイオサイエンス

東証G
310円
前日比
-1
-0.32%
PTS
-円
業績
単位
100株
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2.23
時価総額 59.2億円
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明日の株式相場に向けて=爆食「中国リベンジ消費」の伸びしろ

 きょう(18日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比144円高の2万8658円と8日続伸。3月9日の高値2万8623円(終値ベース)を上回って着地し、年初来高値更新となった。3月の高値形成時はマドを開け十字足に近い形で「宵の明星」となり、その後は三空叩き込みの急落に見舞われた。今回その二の舞だけは避けたいところだ。

 大方の想定以上に強い相場が続いている。バフェット氏が日本株の魅力を語り、東証も企業に対し今より株価意識を持った経営を要請しているとなれば、東京市場へ資金が誘導されるのは自然な流れにも思えるが、実際のところ現在の上昇相場の背景に日本株優位論が幅を利かせているというわけではない。NYダウだけでなく仏CAC40や独DAXなどのチャートをみれば一目瞭然、今はグローバルな株高局面にほかならず、欧米株も同様に新高値圏もしくはその近辺で売りを吸収して“想定以上の”頑強な値動きを続けている。

 これは米銀破綻に伴い緊急避難的に行われたFRBの実質的な流動性供給が、コロナ下の流動性バブルと似たような環境を作り出している可能性もある。「(今の株高は)量的引き締め(QT)の歯車が一時的に逆回転していることが影響している」(中堅証券ストラテジスト)という声が聞かれる。ただし、この金融不安に対する中銀ケアはインフレを再燃させる材料ともなり得るため、あくまで一時的にとどめ、FRBとしては何としてもインフレを呼び覚ますことは避けたいはず。これはコロナバブルの教訓を胸に、今後の金融政策に反映される可能性が高い。金融不安が解消すればFRBは利下げ催促のマーケットに抗(あらが)う姿勢を貫く可能性がある。したがって、今は短期売買を主軸に抱え込まず、キャッシュポジションは低めを維持しておくのが賢明だ。

 個別株は、バイオ関連がきょうは一段と強さを発揮。前日取り上げた免疫生物研究所<4570>、DNAチップ研究所<2397>、リプロセル<4978>なども揃って上値を慕う動きをみせたが、圧巻だったのは材料の出たキャンバス<4575>や、セルシード<7776>で、前者は一時350円高あまりの急騰、後者は80円高ストップ高となる508円でカイ気配に張り付いた。クリングルファーマ<4884>の上げ足も鮮烈。このほか、カルナバイオサイエンス<4572>やオンコリスバイオファーマ<4588>なども値を飛ばした。

 他方、半導体関連は相変わらず決算発表を控え慎重な値動きが目立つが、その幕間をつなぐようにインバウンド関連株に波状的に物色資金が向かっている。きょう前場取引時間中に発表された中国の経済指標はまちまちだったが、ゼロコロナからの完全脱却で消費需要の強さが浮き彫りとなった。

 23年1~3月期の中国実質GDPは市場コンセンサスを上回る前年同期比4.5%増で、10~12月期の同2.9%増から加速した。市場関係者は「3月以降の脱コロナでリベンジ消費を誘発した結果が反映された。旅行や飲食部門の伸びが著しい」(ネット証券アナリスト)と指摘する。ゼロコロナからコロナフリーへの切り替えが日本では考えられないほど早い。同時に発表された3月の小売売上高も事前予想から上振れた。この大波は早晩インバウンド特需として日本にも及ぶことが予想される。差し当たって、あすに3月の訪日外客数が発表されるが、これについては中国からの入国者に対する規制の枠が外れておらず、まだ腹5分目というところ。中国爆食経済の本丸まではまだ距離がある。それだけにインバウンドのテーマ性は伸びしろの大きさが意識され長続きしそうだ。関連株ではインバウンドに特化した旅行会社であるHANATOUR JAPAN<6561>の押し目や、羽田空港ビルの家主である日本空港ビルデング<9706>、宿泊施設向けシステムを手掛けるtripla<5136>などをマークしたい。このほか、中国関連の超低PBR株としてアルテック<9972>の底値拾いも妙味を内包している。

 あすのスケジュールでは、2月の鉱工業生産(確報値)、3月の訪日外国人客数などが発表されるほか、前場取引時間中に1年物国庫短期証券の入札が予定されている。また、IPOが1社予定されており、東証スタンダード市場にエキサイトホールディングス<5571>が新規上場する。海外では3月の英消費者物価指数(CPI)、3月のユーロ圏消費者物価指数(HICP・改定値)、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、米20年債の入札など。また、ウィリアムズ・NY連銀総裁が講演を行う予定。(銀)

出所:MINKABU PRESS

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