市場ニュース

戻る
 

【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):アイスペース、カプコン、HIOKI

カプコン <日足> 「株探」多機能チャートより
■ispace <9348>  2,100円  +199 円 (+10.5%)  本日終値
 ispace<9348>が連日の急騰で高値更新。前週末14日に民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」ミッション1において、マイルストーンの第8段階である「Success8」の完了を発表。週明け17日にはこれを材料視した買いを集めて、ストップ高となっていた。更に、政府の宇宙政策委員会が同日、宇宙基本計画の改正案をまとめたと伝わった。宇宙関連の産業や科学技術の基盤の強化に向け、国が積極的に関与する姿勢が示されたとあって、アイスペース株の刺激材料となったようだ。直近IPO銘柄で需給面でのシコリがなく、値動きの良さに注目した買いも流入しているとみられている。

■カプコン <9697>  5,140円  +425 円 (+9.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 カプコン<9697>が後場に急騰し、年初来高値を更新した。この日、「モンスターハンター」シリーズのスマートフォン向け最新モバイルゲーム「Monster Hunter Now」を9月にグローバルで提供を開始すると発表。これを材料視した買いが集まったようだ。Monster Hunter Nowは位置情報技術とAR(拡張現実)技術を強みに持つNianticが開発・配信を担う新モバイルゲーム。モンスターハンターシリーズの持つ魅力とNianticの技術を掛け合わせた新たな作品を目指すとしている。23年9月の提供開始に向け、きょうから参加希望者を募り、4月25日からクローズドベータテストを開始する予定という。

■HIOKI <6866>  9,550円  +650 円 (+7.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 HIOKI<6866>が5連騰し年初来高値を更新。17日の取引終了後に発表した第1四半期(1~3月)連結決算が、売上高100億2800万円(前年同期比21.0%増)、営業利益23億4000万円(同27.6%増)、純利益16億3500万円(同26.6%増)と大幅増益となったことが好感された。脱炭素化に向けた世界各国の取り組みを受け、海外向けを中心にバッテリー、エネルギー市場関連の計測器需要が高い状態で推移した。また、本社工場における増床・増築工事で生産能力が強化されたことも寄与した。23年12月期通期業績予想は、売上高389億円(前期比13.2%増)、営業利益79億4000万円(同12.3%増)、純利益60億8000万円(同14.1%増)の従来見通しを据え置いている。

■イーディーピー <7794>  2,722円  +159 円 (+6.2%)  本日終値
 イーディーピー<7794>が急反発。佐賀大学が17日、ダイヤモンドを材料に用いた次世代パワー半導体「ダイヤモンド半導体」を使い、世界で初めて電子回路を開発したと発表した。電流のオン・オフを切り替えるスイッチングを高速で行うことができ、190時間の長時間連続動作でも劣化しなかったという。この発表が複数のメディアで報じられたこともあってダイヤモンド半導体への関心がにわかに高まっており、株式市場ではダイヤモンド関連に位置づけられる銘柄に思惑的な物色が向かっている。人工ダイヤモンドの原料を手掛けるEDPのほか、人工ダイヤモンドの製造販売を行う子会社を持つ住石ホールディングス<1514>が高い。

■ソシオネクスト <6526>  10,480円  +590 円 (+6.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率10位
 ソシオネクスト<6526>が大幅に3日続伸し、上場来高値を更新した。SBI証券が17日、同社株の投資判断を「買い」として、カバレッジを開始した。目標株価は1万4000円に設定した。顧客ニーズの高まりが期待できるカスタムSoC(システム・オン・チップ)は半導体市場全体の成長率をアウトパフォームする可能性が高いとしたうえで、業界環境の変化と同社のビジネスモデルの変化がシンクロナイズしており、企業として高成長も見込まれると指摘。同証券はソシオネクスの24年3月期における営業利益が298億800万円になると予想する。

■デサント <8114>  4,295円  +190 円 (+4.6%)  本日終値
 デサント<8114>は大幅反発。SMBC日興証券が17日付で、新規に投資評価「1」、目標株価5200円でカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同証券では、16年から伊藤忠商事<8001>、中国アンタ社と始めた中国でのデサントブランドの打ち出しが奏功し、中国事業が急成長している点を評価。中国は現地企業が強く外資企業が苦戦するエリアだったが、中国の大手スポーツメーカーであるアンタと共に現地向け商品開発や店舗展開を進めることで強い成長曲線を描いているという。また、2000年代に屋台骨だった韓国事業が不買運動などで近年苦戦したが、不採算店舗の削減で収益性の改善に努めており、韓国事業の底打ちは近いとみている。

■シスメックス <6869>  9,093円  +274 円 (+3.1%)  本日終値
 シスメックス<6869>が反発し年初来高値を更新。同社は17日、インド市場における更なる検査需要増加に対応するため、グジャラート州に新たな生産拠点を設立すると発表しており、好材料視された。新たな生産拠点は、サナンド2工業団地に約30億円を投じて建設され、将来の急速な需要増加や更なる生産品目拡大への対応を可能とする生産能力や拡張性を持たせ、更に一部の機器生産及び部材調達機能も備える予定。なお、24年度内の稼働を目指すとしている。

■Sansan <4443>  1,953円  +51 円 (+2.7%)  本日終値
 Sansan<4443>が7日続伸。岩井コスモ証券は17日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を1750円から2100円に引き上げた。同社はクラウドで名刺を管理するクラウド名刺管理サービス「Sansan(サンサン)」を展開するITサービス企業。第3四半期累計(22年6月~23年2月)の連結営業利益は前年同期比2.3倍と大幅増益。今年10月から開始予定のインボイス制度に対応するインボイス管理サービス「Bill One(ビルワン)」が高成長しており、23年5月期、24年5月期ともに高めの営業増益が期待できるとみている。具体的には今5月期の同利益は前期比66.4%増の10億5000万円、来5月期は今期推定比38.1%増の14億5000万円と連続最高益を見込んでいる。

■良品計画 <7453>  1,458円  +33 円 (+2.3%)  本日終値
 良品計画<7453>が高い。中国国家統計局がこの日発表した3月の小売売上高は前年比10.6%増となった。前年比の伸び率は1~2月累計(3.5%増)と比べ、大幅に上昇したほか、市場予想(7.4%増)も上回った。堅調な中国景気が業績に追い風になるとの見方から、同社株に買いが入ったようだ。発表後はファーストリテイリング<9983>がこの日の高値を付ける場面もあった。

■イオンファンタジー <4343>  3,425円  +75 円 (+2.2%)  本日終値
 イオンファンタジー<4343>が8日続伸し、新値追いとなっている。同社は17日取引終了後、3月度の既存店売上高が前年同月比6.9%増になったと発表しており、これが好感されたようだ。既存店の前年比は、商品売上が6.5%減となった半面、遊戯機械売上は10.3%増と伸長。回復が遅れていたメダル部門では、3年間控えていた機械投資を再開し、新機種「桃太郎電鉄~メダルゲームも定番!~」「ホリアテール」の2機種を合計100店舗以上に導入した。なお、全店ベースの売上高は同8.7%増となっている。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均