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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):東宝、味の素、三菱UFJ

東宝 <日足> 「株探」多機能チャートより
■東宝 <9602>  5,290円  +80 円 (+1.5%)  本日終値
 東宝<9602>が続伸。岩井コスモ証券は17日、同社株の投資判断「A」と目標株価6000円を継続した。同社では、24年2月期は先行投資や光熱費などの増加により連結営業利益は前期比10.9%減の400億円を予想している。ただ、同証券では今期は宮崎駿監督の新作映画やコロナ5類への移行などの効果で、会社計画を上回る500億円が見込めると見ている。また、第4の柱として強化するアニメ事業にも期待している。

■マースGHD <6419>  2,991円  +42 円 (+1.4%)  本日終値
 マースグループホールディングス<6419>が高い。同社は17日取引終了後、23年3月期通期の連結業績予想修正を発表。営業利益の見通しを従来の28億円から41億円(前の期比2.6倍)に引き上げたことが好感されたようだ。売上高予想も185億円から203億円(同34.4%増)に上方修正した。アミューズ関連事業の主要販売先であるパチンコ業界で、スマートパチンコ・スマートパチスロの市場導入に伴う周辺設備の更新需要が高まり、専用ユニットの売り上げが伸長。ホテル・レストラン関連事業についても人流の緩和などを背景に売り上げが従来予想を上回る見込みで、自動認識システム関連事業も堅調に推移しているという。

■味の素 <2802>  4,867円  +63 円 (+1.3%)  本日終値
 味の素<2802>、キユーピー<2809>、ハウス食品グループ本社<2810>などをはじめ食品株が軒並み高、また、ニッスイ<1332>などの水産株への投資資金流入も顕著で、業種別騰落では水産が値上がり率首位、食料品も値上がり率上位に入る人気となっている。ここ日経平均はジリ高基調を強めているが、主力セクターである半導体関連株などへの買いは限定的となっている。一方で、内需系でインバウンド特需の恩恵も受けやすい食品セクター周辺は買いポジションを増やす動きが強まっている。インフレ圧力が日本国内でも顕在化しているが、食品業界はコスト上昇を価格転嫁でこなしやすい業態として、収益面で優位性が指摘される。

■三菱UFJ <8306>  878.1円  +8.3 円 (+1.0%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>が堅調。17日のニューヨーク株式市場でJPモルガン・チェース<JPM>やシティグループ<C>、ウェルズ・ファーゴ<WFC>といった銀行株が上昇。主要銀行で構成するKBWナスダック銀行株指数は3日続伸している。JPモルガンの1~3月期の純利益が前年同期比で大幅増益となるなど堅調で、米大手銀行株には買いが流入。これを受け、日本のメガバンクにも見直し機運が強まっている。今晩はバンク・オブ・アメリカ<BAC>のほか、ゴールドマン<GS>などの決算が予定されており、その結果も注目されている。

■ティーガイア <3738>  1,698円  +13 円 (+0.8%)  本日終値
 ティーガイア<3738>が堅調な動き。午前9時ごろ、集計中の23年3月期連結業績について、売上高が4830億円から4537億5000万円(前の期比4.8%減)へ、営業利益が112億円から70億円(同33.8%減)へ下振れて着地したようだと発表したが、第3四半期までの決算で業績下振れは想定内であり、アク抜け感から買われたようだ。携帯電話の端末値上げなどにより買い替えサイクルが長期化したことに加えて、世界的な物価上昇から携帯電話サービスへの支出が減少するなど、携帯電話販売市場の環境は大きく変化しており、通期累計の携帯電話などの回線契約数が前の期実績を大幅に下回ったことが要因としている。

■ファンコミ <2461>  402円  +3 円 (+0.8%)  本日終値
 ファンコミュニケーションズ<2461>が反発。17日の取引終了後に発表した3月度の月次業績速報で、連結ベースの売上高が前年同月比2.4%増と増収基調が続いたことが好感された。スマートフォン向け運用型広告サービスのADコミュニケーション事業が同0.6%減となったものの、主力でアフィリエイト広告サービスなどのCPAソリューション事業が同7.0%増となったことが牽引した。なお、メディア事業などその他は同40.6%減だった。

■コマツ <6301>  3,270円  +20 円 (+0.6%)  本日終値
 コマツ<6301>や日立建機<6305>が高い。この日、中国国家統計局が発表した1~3月期国内総生産(GDP)の速報値は実質で前年同期比4.5%増となった。市場予想の4.0%増前後を上回った。新型コロナウイルス封じ込めの「ゼロコロナ」政策が終了したことも景気を押し上げた。これを受け、中国関連株のコマツなど建機株が堅調な値動きとなっている。

■ベル24HD <6183>  1,373円  +4 円 (+0.3%)  本日終値
 ベルシステム24ホールディングス<6183>は底堅く推移。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は17日、同社株のレーティングの「オーバーウエート」と目標株価2100円を継続した。コールセンターや間接業務を請け負うBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)市場拡大を追い風に中期的な一株当たり利益(EPS)の2ケタ成長を予想。コロナ関連業務の減少に伴う、収益性低下を考慮し24年2月期の連結営業利益予想を145億円から142億円(会社計画138億円)に若干下方修正した。ただ、業界平均PER上昇を見込むほか、BPOやCX(カスタマーエクスペリエンス)関連業務の成長などを評価し、レーティングと目標株価を継続している。

■東京エレクトロン <8035>  15,130円  -355 円 (-2.3%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>、SUMCO<3436>、ルネサスエレクトロニクス<6723>といった半導体関連株は、強弱観対立のなか方向感の見えにくい展開となっている。ここ米国株市場では半導体関連企業の決算に対する警戒感から、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)などの上値が重くなっている。前日も同指数は小幅ながら安く引けており、4月に入ってから直近までの10営業日で高かった日は2日間しかない。東京市場でもゴールデンウィークの前後に関連主力株の決算が予定されており、足もとでその結果を見極めたいとの思惑が買いを手控えさせている。一方、今年後半には半導体市況の回復が想定されるなか、足の長い資金は半導体セクターの下値を拾っているとの観測もあり、押し目買い需要は旺盛のようだ。

■INPEX <1605>  1,471円  -32 円 (-2.1%)  本日終値
 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が安い。17日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の5月限が前日比1.69ドル安の1バレル=80.83ドルと下落した。同日に発表された米4月ニューヨーク連銀製造業景気指数が市場予想を上回るなか、米5月連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%利上げの可能性が高まり、金融引き締めが原油需要の減少につながることが警戒された。また、一時停止していたイラクとトルコ間の石油パイプラインに再開の可能性が出てきた、との報道も原油価格の下落要因に働いた。

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