カンロ Research Memo(2):企業パーパスの下、素材と機能性を軸とする商品・サービスで未来を創造する
■会社概要
1. 会社概要
カンロ<2216>は、三菱商事を筆頭株主とする、ハードキャンディ、グミを中心とした菓子製造及び販売を主とした老舗菓子食品メーカーである。同社は、「糖」の力を引き出す事に挑み続け、「如何にその特性を引き出せるか」をテーマに研究開発を進めており、キャンディの主成分である「糖」を科学的に分析することにより、原材料本来のおいしさを引き出す「素材を活かす」とキャンディならではの「機能性」を追求するという2つを商品開発方針の軸としている。創業以来、その時代の社会背景や顧客のニーズを先取りし、多くの方に愛される商品ブランドを生み出し続けている。2021年2月に2030年を見据えた長期ビジョン「KanroVision 2023」を策定し、その実現に向けた「中期経営計画2024」の2年目を迎える2023年1月に新社長として、村田哲也(むらたてつや)氏が就任した。
2. 沿革
同社は、1912年に創業者である宮本政一氏により、宮本製菓所として創業し、1955年に発売した「カンロ飴」のヒットにより、1960年に社名をカンロ(株)に変更した。1962年東京証券取引所(以下、東証)第2部に株式上場した。1973年には、現在の筆頭株主である三菱商事と業務提携し、販売総代理店契約を締結した。1981年には菓子食品分野では初となる「のど飴」を販売、1992年には砂糖不使用の「ノンシュガーのど飴」、2002年、大人も楽しめる菓子としてグミの新たな購買層を開拓した「ピュレグミ」を販売。2012年、素材を活かしたものづくりのシンボルである「金のミルク」など次々とヒット商品を生み、2012年には創業100周年を迎えた。2021年、長期ビジョン「Kanro Vision 2030」を策定、ビジョンの実現に向けて、2022年に企業パーパス「Sweeten the Future 心がひとつぶ、大きくなる。」と共に「中期経営計画2024」を始動。2022年に東証スタンダード市場に移行するとともに、創業110周年を迎えた。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
《SI》
提供:フィスコ