ダウ先物は下落 米雇用統計後のFRBの行方を見極めたい雰囲気 テスラが下落=米国株
米株価指数先物(6月限)(NY時間08:49)
ダウ先物 33538(-121.00 -0.36%)
S&P500 4109.50(-22.50 -0.54%)
ナスダック100先物 13068.00(-102.75 -0.78%)
グッドフライデー明けの米株価指数先物市場でダウ先物は下落。先週金曜日の米雇用統計後のFRBの金融政策の行方を見極めたい雰囲気が強い。米雇用統計は非農業部門雇用者数(NFP)は23.6万人増と、前回からの伸びは鈍化したものの、伝統的な基準である20万人増は上回っており、失業率は3.5%に低下した。一方、平均時給は2021年6月以来の低い伸びとなり、軟化の兆しは見られたものの、他の経済指標と比較すれば、雇用は底堅さを維持している印象。雇用指標は他の指標に比べて遅効性が強い面もあるのかもしれない。
市場は米雇用統計を受けて、5月FOMCでの利上げ期待を高めている。短期金融市場では70%程度の確率で0.25%の利上げを見込んでいる。先週までは、利上げはすでに打ち止めとの観測も出ていたが、米地区連銀総裁などFOMC委員からは、もう少し利上げが必要との言及が繰り返されていた。今回の米雇用統計は、FOMC委員の主張通りに、あと1回の利上げが正当化される内容ではある。
今週は12日に3月の米消費者物価指数(CPI)が発表される。この内容を確認して、5月FOMCを最終判断することになりそうだ。もっとも、予想よりも弱い数字であれば、見方に変化が出る可能性もありそうだ。しかし、利上げ停止というよりも、6月に先送りされる可能性のほうを見たほうが良いのかもしれない。
市場からも、あと1回の利上げを見込む声が多く聞かれる。「今回の米雇用統計は、緩やかな景気後退というシナリオと一致しており、インフレ懸念が直ちに解消されるとは言い切れない。FRBの一時停止を正当化する材料が見当たらないため、5月に0.25%ポイントの追加利上げの確率が高くなるはずだ」という。
米CPIのほかに、今週は週末の大手銀を皮切りに、いよいよ1-3月期の決算シーズンが始まる。今回の決算はネガティブな内容になるのではとの見方も多く聞かれ、特にIT・ハイテク株については、今年に入ってからの株価上昇を正当化しないとの声も出ている。
「株式市場は、利上げサイクル終了と、年後半から来年にかけての利下げ期待から上昇している。その分、今回の決算は失望する可能性がある。ただ、投資家の株式に対するポジショニングは非常に慎重で、経済指標は弱くなっているものの、厳しい景気後退を示唆するものではない」といった指摘も出ていた。
米大手銀の決算については、全体的に増益が見込まれている。通期のガイダンスも注目だが、今回は預金量や流動性についてどうコメントするかが注目との指摘も出ている。銀行問題で大手行には地銀の預金が流れ込んだが、その預金のマネー・マーケット・ファンド(MMF)への流出も増えている状況。
また、このところ警戒感が高まっている銀行セクターの商業用不動産へのエクスポージャーにも注目する声も多い。アナリストからは、米商業用不動産の価格が今後、40%下落する可能性があるとのレポートも出ていた。
JPモルガン<JPM>、シティグループ<C>、ウェルズ・ファーゴ<WFC>が14日金曜日に発表される。
テスラ<TSLA>が時間外で下落。先週末に今年3回目となる値下げを発表した。マスクCEOは、利益率よりも販売台数を追い求めるとしている。
(NY時間08:59) 時間外
アップル<AAPL> 162.53(-2.13 -1.29%)
マイクロソフト<MSFT> 289.70(-1.90 -0.65%)
アマゾン・ドット・コム<AMZN> 101.14(-0.92 -0.90%)
アルファベット<GOOG> 107.71(-1.19 -1.09%)
テスラ<TSLA> 179.31(-5.75 -3.11%)
メタ・プラットフォームズ<META> 215.00(-1.10 -0.51%)
AMD<AMD> 90.93(-1.54 -1.67%)
エヌビディア<NVDA> 266.76(-3.61 -1.34%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
ダウ先物 33538(-121.00 -0.36%)
S&P500 4109.50(-22.50 -0.54%)
ナスダック100先物 13068.00(-102.75 -0.78%)
グッドフライデー明けの米株価指数先物市場でダウ先物は下落。先週金曜日の米雇用統計後のFRBの金融政策の行方を見極めたい雰囲気が強い。米雇用統計は非農業部門雇用者数(NFP)は23.6万人増と、前回からの伸びは鈍化したものの、伝統的な基準である20万人増は上回っており、失業率は3.5%に低下した。一方、平均時給は2021年6月以来の低い伸びとなり、軟化の兆しは見られたものの、他の経済指標と比較すれば、雇用は底堅さを維持している印象。雇用指標は他の指標に比べて遅効性が強い面もあるのかもしれない。
市場は米雇用統計を受けて、5月FOMCでの利上げ期待を高めている。短期金融市場では70%程度の確率で0.25%の利上げを見込んでいる。先週までは、利上げはすでに打ち止めとの観測も出ていたが、米地区連銀総裁などFOMC委員からは、もう少し利上げが必要との言及が繰り返されていた。今回の米雇用統計は、FOMC委員の主張通りに、あと1回の利上げが正当化される内容ではある。
今週は12日に3月の米消費者物価指数(CPI)が発表される。この内容を確認して、5月FOMCを最終判断することになりそうだ。もっとも、予想よりも弱い数字であれば、見方に変化が出る可能性もありそうだ。しかし、利上げ停止というよりも、6月に先送りされる可能性のほうを見たほうが良いのかもしれない。
市場からも、あと1回の利上げを見込む声が多く聞かれる。「今回の米雇用統計は、緩やかな景気後退というシナリオと一致しており、インフレ懸念が直ちに解消されるとは言い切れない。FRBの一時停止を正当化する材料が見当たらないため、5月に0.25%ポイントの追加利上げの確率が高くなるはずだ」という。
米CPIのほかに、今週は週末の大手銀を皮切りに、いよいよ1-3月期の決算シーズンが始まる。今回の決算はネガティブな内容になるのではとの見方も多く聞かれ、特にIT・ハイテク株については、今年に入ってからの株価上昇を正当化しないとの声も出ている。
「株式市場は、利上げサイクル終了と、年後半から来年にかけての利下げ期待から上昇している。その分、今回の決算は失望する可能性がある。ただ、投資家の株式に対するポジショニングは非常に慎重で、経済指標は弱くなっているものの、厳しい景気後退を示唆するものではない」といった指摘も出ていた。
米大手銀の決算については、全体的に増益が見込まれている。通期のガイダンスも注目だが、今回は預金量や流動性についてどうコメントするかが注目との指摘も出ている。銀行問題で大手行には地銀の預金が流れ込んだが、その預金のマネー・マーケット・ファンド(MMF)への流出も増えている状況。
また、このところ警戒感が高まっている銀行セクターの商業用不動産へのエクスポージャーにも注目する声も多い。アナリストからは、米商業用不動産の価格が今後、40%下落する可能性があるとのレポートも出ていた。
JPモルガン<JPM>、シティグループ<C>、ウェルズ・ファーゴ<WFC>が14日金曜日に発表される。
テスラ<TSLA>が時間外で下落。先週末に今年3回目となる値下げを発表した。マスクCEOは、利益率よりも販売台数を追い求めるとしている。
(NY時間08:59) 時間外
アップル<AAPL> 162.53(-2.13 -1.29%)
マイクロソフト<MSFT> 289.70(-1.90 -0.65%)
アマゾン・ドット・コム<AMZN> 101.14(-0.92 -0.90%)
アルファベット<GOOG> 107.71(-1.19 -1.09%)
テスラ<TSLA> 179.31(-5.75 -3.11%)
メタ・プラットフォームズ<META> 215.00(-1.10 -0.51%)
AMD<AMD> 90.93(-1.54 -1.67%)
エヌビディア<NVDA> 266.76(-3.61 -1.34%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美