貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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8697 日本取引所グループ

東証P
1,793.0円
前日比
-16.5
-0.91%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
32.2 5.67 1.87 0.70
時価総額 18,729億円

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来週の株式相場に向けて=クオリティー・グロース株の評価局面か

 7日の東京市場は日経平均株価が前日比45円高と3日ぶりに反発したが、朝方の上昇後は2万7500円ラインを意識しながらの一進一退となった。今晩の米3月雇用統計を前に様子見姿勢が強まった格好だが、市場関係者からは「米国は景気後退とインフレが共存するスタグフレーションに入るかどうかの分岐点におり、積極的な買いは入れにくい」との声も出ている。

 米国では、直近発表の3月ISM製造業景況感指数など重要経済指標が軒並み予想を下回り景気後退懸念が膨らんでいる。一方で、原油価格は上昇基調にある。その懸念を反映する格好で、東京市場では日経平均株価が5日と6日の2日間で800円強の下落に見舞われた。「日経平均株価は上値抵抗線である2万8000円台を抜くことはできない、とみた外国人投資家からの売りが出たようだ」(アナリスト)との声がある。先物の裁定解消売りなども膨らんだとみられている。

 当面の最大の焦点は5月2~3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)だが、来週に入ってからも12日の米3月消費者物価指数(CPI)とFOMC議事録、14日の米3月小売売上高など重要イベントが続く。加えて、11日のIMFによる世界経済見通しも市場の関心を集めている。依然として神経質な展開が続きそうだ。

 そんななか、相場の物色はどうなるのか。当然ディフェンシブ株は物色の対象となるが、アナリストからは「質の高い成長株であるクオリティー・グロース株を評価する局面」と指摘する声も出ている。米国では、アップル<AAPL>やマイクロソフト<MSFT>などが組み込まれているナスダック100指数が上昇基調を強めたが、その背景には財務体質が良好で潤沢なキャッシュフローを生む銘柄を評価しようという動きがある。景気が後退する場面でも、クオリティー・グロース株は底堅さを発揮するという期待が強い。

 日本株で言えば、東京エレクトロン<8035>やキーエンス<6861>、オリエンタルランド<4661>などが、それに該当するのかもしれない。日本取引所グループ<8697>は7月から資本効率の高い企業150社から構成する「JPXプライム150指数」の算出を始める。そんな動きもクオリティー・グロース株を後押しするかもしれない。

 来週は、上記以外のイベントでは14日にJPモルガン・チェース<JPM>やシティグループ<C>の決算が予定されており、米国は決算シーズンに突入する。国内では10日に植田和男日銀新総裁の就任記者会見が予定されている。同日にウエルシアホールディングス<3141>、11日にJ.フロント リテイリング<3086>、12日に吉野家ホールディングス<9861>、13日に東宝<9602>、14日に高島屋<8233>などの決算が発表される。12日には、東証グロース市場にispace<9348>が新規上場する。初の宇宙ベンチャー企業の株式公開(IPO)となるだけに、市場の注目度は高い。来週の日経平均株の予想レンジは2万7000~2万7800円前後。(岡里英幸)

出所:MINKABU PRESS

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