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3683 サイバーリンクス

東証S
744円
前日比
-1
-0.13%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.6 1.08 2.15 13.68
時価総額 84.7億円
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サイバリンクス Research Memo(9):減価償却費の大幅増を吸収しつつ、中期経営計画の数値目標を上方修正


■中期経営計画

サイバーリンクス<3683>は2021年12月期を初年度、2025年12月期を最終年度とする中期経営計画を推進している。2期目となる2022年12月期は、成長スピードの加速により売上高は2期前倒しで達成、経常利益は計画を上回るペースで成長する等おおむね順調に進捗している。一方で、外部環境やM&A等の内部環境の変化を踏まえて中期経営計画を見直すこととした。基本方針及び重点戦略に変更はないものの、好調な業績を受けて数値目標を上方修正した。

(1) 基本方針と重点戦略
基本方針は『「トランスフォーメーション2025」~業界、顧客企業とともに、DXで生産性向上~』を掲げている。また、各事業における重点戦略としては、流通クラウド事業では「企業間連携プラットフォームの立上げにより業界DXを実現」させること、官公庁クラウド事業では「大きく進展するデジタル化を、地方自治体の立場に立ってサポート」すること、トラスト事業では「マイナンバーカードベースのサービスを中核に『人、物、コト』全方位に展開」すること、モバイルネットワーク事業では「激変する競争環境で、地域シェアの確立とリアル店舗の価値拡大を」目指す方針である。

(2) 数値目標
見直し前の数値目標としては、最終年度の2025年12月期に売上高145億円(2020年12月期比13.7%増)、経常利益16億円(同68.1%増)、経常利益率11.0%(同3.5ポイント増)、定常収入90億円(同41.4%増)、定常収入比率62.5%(同12.2ポイント増)、ROE13%以上を掲げていた。一方、見直し後の数値目標としては、最終年度の2025年12月期に売上高170億円(2020年12月期比33.8%増)、経常利益16.8億円(同77.0%増)、経常利益率9.8%(同2.4ポイント増)、定常収入95億円(同49.3%増)、定常収入比率56.1%(同5.8ポイント増)、ROE13%以上としている。経常利益率及び定常収入比率が低下しているが、これはM&A等により売上高見通しが大幅増となったことによる。

減価償却費は、2022年12月期の530百万円から2025年12月期には1,090百万円と大きく増加する見込みだ。流通クラウド事業では、2026年12月期以降に予定していた中大規模顧客向け「@rms基幹」のブラッシュアップに向けた取り組みを前倒しで進めることから、中期経営計画期間中の減価償却費を増額した。官公庁クラウド事業では、2022年に実施したシナジー買収に伴うソフトウェア償却費が年間約70百万円(2025年12月期まで)、のれん償却費が年間約170百万円(2027年12月期まで)発生する。モバイルネットワーク事業では、同年に買収した2社ののれん償却費が年間約30百万円(2027年12月期まで)発生する。経常利益の数値目標は見直し前から80百万円増の1,680百万円と、見かけ上は大きな修正には見えない。しかし、実際は減価償却費の大幅増を吸収しての目標値である点は注目に値する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《YI》

 提供:フィスコ

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