ダウ平均は5日ぶりに反落 米求人件数が21年5月以来の1000万割れ=米国株概況
NY株式4日(NY時間16:21)
ダウ平均 33402.38(-198.77 -0.59%)
S&P500 4100.60(-23.91 -0.58%)
ナスダック 12126.33(-63.12 -0.52%)
CME日経平均先物 28170(大証終比:-90 -0.32%)
きょうの米株式市場は売りが優勢となり、ダウ平均は5日ぶりに反落。一時325ドル安まで下落する場面も見られた。ナスダックも続落。この日発表の2月の米求人件数が予想以上に減少したことで株式市場はネガティブな反応を見せている。2月の米求人件数は993万件と大幅に減少。1000万割れは2021年5月以来となった。
市場の年内の利下げ期待を追認する内容ではあるが、前日はISM製造業景気指数が予想以上に弱い内容で、米経済の軟化を示す指標が相次いだことから、金利の行方以上に、米実体経済の先行き不安感に市場の意識が傾いたのかもしれない。
あす以降も、金曜日の米雇用統計に向けて重要指標が幾つか発表される。市場はFRBがあと1回利上げを実施して、今回の利上げサイクルを一旦停止すると見ている。一方、FRBは否定しているが、市場では年内利下げ期待が根強くある状況。FRBと市場の見方に相違が見られる中、今週の指標がどちらの見方を裏付けるか注目される。
ただ、最近の株式市場は回復力を見せ始めており、持続的なインフレ、銀行危機、金利上昇、原油高に直面しても、前日の米株式市場は吸収していた。市場は原油価格の上昇が景気に与える影響により、FRBが積極利上げを続けることができないとの見方に傾斜している模様。
インフレ期待が後退し始め、中央銀行の利上げ停止が視野に入っていることが株式市場の最大の支えとなっているものと思われる。「市場を支えているのは、インフレに関する良いニュースと大いに関係がある。この良いニュースは中央銀行が利上げの一時停止および利下げに柔軟性を持つことを意味する」との声も出ている。
FRBが最大関心事であることに変わりはないが、関心は次第に決算に移っている。来週の米大手銀を皮切りに1-3月期の決算シーズンが始まるが、これまでに決算を発表しているS&P500企業15社のうち14社が予想を上回った。投資家は69%の企業しか予想を上回ることができなかった10-12月期の後、米企業の業績見通しが改善されるかどうか注目される。
キャタピラー<CAT>やボーイング<BA>といった産業株が下落しており、ダウ平均を圧迫。銀行株も下落した。
医療機器のバタフライ・ネットワーク<BFLY>が大幅高。FDAから肺の異常状態の判断を支援するポータブル超音波装置「オートB-ライン・カウンター」が認可を獲得した。
オンラインでマーケットプレイスを運営するエッツィ<ETSY>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を140ドルに設定した。前日終値よりも29%高い水準。
ヴァージン・オービット<VORB>が大幅安。同社は英億万長者のブランソン氏の英ヴァージン・グループが保有する衛星打ち上げ会社だが、営業継続に必要な資金を確保できず、約85%の従業員を削減し、米連邦破産法11条を申請した。
ノギン<NOGN>が急落。同社はアパレル業界向けにマルチチャネル小売、B2CおよびB2B領域におけるeコマース環境を提供する。730万単位の株式とワラントでの公募を発表し、条件が1単位3ドルとなったことを嫌気している。各単元には1株と1株購入権のワラントが含まれている。
アルコール飲料のダックホーン・ポートフォリオ<NAPA>が下落。筆頭株主の投資会社TSGコンシューマーが600万株を15.35ドルで売り出すと発表した。
医薬品のオンクターナル・セラピューティクス<ONCT>が59%急落。資金調達の手段を拡大するために2種類の研究を終了すると発表した。
人工知能(AI)のアプリケーション開発を手掛けるC3.ai<AI>が商いを伴って大幅安。投資会社のケリスデール・キャピタルが同社の会計と開示の問題について、同社の監査法人に書簡を送付していたことを明らかにした。
無人小型機メーカーのエアロバイロンメント<AVAV>が大幅高。アナリストが投資判断を従来の「買い」から「強い買い」に引き上げ、目標株価も従来の105ドルから130ドルに引き上げた。
ブルフロッグAI<BFRG>が大幅高。同社は人工知能(AI)と機械学習を用いて医薬品開発の効率性向上を支援するデジタルソリューションを提供する。特許取得済みのAI技術の使用に関してジョンズ・ホプキンス大の応用物理学研究所(APL)とライセンス契約を結んだと発表した。
バタフライ<BFLY> 2.27(+0.40 +21.39%)
エッツィ<ETSY> 109.64(+1.39 +1.28%)
ヴァージン・オービット<VORB> 0.15(-0.05 -23.20%)
ノギン<NOGN> 2.08(-4.43 -68.05%)
ダックホーン<NAPA> 15.03(-1.02 -6.36%)
オンクターナル<ONCT> 0.34(-0.45 -56.92%)
C3.ai<AI> 24.95(-8.92 -26.34%)
エアロバイロンメント<AVAV> 101.56(+9.61 +10.45%)
ブルフロッグAI<BFRG> 6.00(+1.31 +27.93%)
アップル<AAPL> 165.63(-0.54 -0.32%)
マイクロソフト<MSFT> 287.18(-0.05 -0.02%)
アマゾン<AMZN> 103.95(+1.54 +1.50%)
アルファベットC<GOOG> 105.12(+0.21 +0.20%)
テスラ<TSLA> 192.58(-2.19 -1.12%)
メタ・プラットフォームズ<META> 214.72(+1.65 +0.77%)
AMD<AMD> 95.87(-0.69 -0.71%)
エヌビディア<NVDA> 274.53(-5.12 -1.83%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
ダウ平均 33402.38(-198.77 -0.59%)
S&P500 4100.60(-23.91 -0.58%)
ナスダック 12126.33(-63.12 -0.52%)
CME日経平均先物 28170(大証終比:-90 -0.32%)
きょうの米株式市場は売りが優勢となり、ダウ平均は5日ぶりに反落。一時325ドル安まで下落する場面も見られた。ナスダックも続落。この日発表の2月の米求人件数が予想以上に減少したことで株式市場はネガティブな反応を見せている。2月の米求人件数は993万件と大幅に減少。1000万割れは2021年5月以来となった。
市場の年内の利下げ期待を追認する内容ではあるが、前日はISM製造業景気指数が予想以上に弱い内容で、米経済の軟化を示す指標が相次いだことから、金利の行方以上に、米実体経済の先行き不安感に市場の意識が傾いたのかもしれない。
あす以降も、金曜日の米雇用統計に向けて重要指標が幾つか発表される。市場はFRBがあと1回利上げを実施して、今回の利上げサイクルを一旦停止すると見ている。一方、FRBは否定しているが、市場では年内利下げ期待が根強くある状況。FRBと市場の見方に相違が見られる中、今週の指標がどちらの見方を裏付けるか注目される。
ただ、最近の株式市場は回復力を見せ始めており、持続的なインフレ、銀行危機、金利上昇、原油高に直面しても、前日の米株式市場は吸収していた。市場は原油価格の上昇が景気に与える影響により、FRBが積極利上げを続けることができないとの見方に傾斜している模様。
インフレ期待が後退し始め、中央銀行の利上げ停止が視野に入っていることが株式市場の最大の支えとなっているものと思われる。「市場を支えているのは、インフレに関する良いニュースと大いに関係がある。この良いニュースは中央銀行が利上げの一時停止および利下げに柔軟性を持つことを意味する」との声も出ている。
FRBが最大関心事であることに変わりはないが、関心は次第に決算に移っている。来週の米大手銀を皮切りに1-3月期の決算シーズンが始まるが、これまでに決算を発表しているS&P500企業15社のうち14社が予想を上回った。投資家は69%の企業しか予想を上回ることができなかった10-12月期の後、米企業の業績見通しが改善されるかどうか注目される。
キャタピラー<CAT>やボーイング<BA>といった産業株が下落しており、ダウ平均を圧迫。銀行株も下落した。
医療機器のバタフライ・ネットワーク<BFLY>が大幅高。FDAから肺の異常状態の判断を支援するポータブル超音波装置「オートB-ライン・カウンター」が認可を獲得した。
オンラインでマーケットプレイスを運営するエッツィ<ETSY>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を140ドルに設定した。前日終値よりも29%高い水準。
ヴァージン・オービット<VORB>が大幅安。同社は英億万長者のブランソン氏の英ヴァージン・グループが保有する衛星打ち上げ会社だが、営業継続に必要な資金を確保できず、約85%の従業員を削減し、米連邦破産法11条を申請した。
ノギン<NOGN>が急落。同社はアパレル業界向けにマルチチャネル小売、B2CおよびB2B領域におけるeコマース環境を提供する。730万単位の株式とワラントでの公募を発表し、条件が1単位3ドルとなったことを嫌気している。各単元には1株と1株購入権のワラントが含まれている。
アルコール飲料のダックホーン・ポートフォリオ<NAPA>が下落。筆頭株主の投資会社TSGコンシューマーが600万株を15.35ドルで売り出すと発表した。
医薬品のオンクターナル・セラピューティクス<ONCT>が59%急落。資金調達の手段を拡大するために2種類の研究を終了すると発表した。
人工知能(AI)のアプリケーション開発を手掛けるC3.ai<AI>が商いを伴って大幅安。投資会社のケリスデール・キャピタルが同社の会計と開示の問題について、同社の監査法人に書簡を送付していたことを明らかにした。
無人小型機メーカーのエアロバイロンメント<AVAV>が大幅高。アナリストが投資判断を従来の「買い」から「強い買い」に引き上げ、目標株価も従来の105ドルから130ドルに引き上げた。
ブルフロッグAI<BFRG>が大幅高。同社は人工知能(AI)と機械学習を用いて医薬品開発の効率性向上を支援するデジタルソリューションを提供する。特許取得済みのAI技術の使用に関してジョンズ・ホプキンス大の応用物理学研究所(APL)とライセンス契約を結んだと発表した。
バタフライ<BFLY> 2.27(+0.40 +21.39%)
エッツィ<ETSY> 109.64(+1.39 +1.28%)
ヴァージン・オービット<VORB> 0.15(-0.05 -23.20%)
ノギン<NOGN> 2.08(-4.43 -68.05%)
ダックホーン<NAPA> 15.03(-1.02 -6.36%)
オンクターナル<ONCT> 0.34(-0.45 -56.92%)
C3.ai<AI> 24.95(-8.92 -26.34%)
エアロバイロンメント<AVAV> 101.56(+9.61 +10.45%)
ブルフロッグAI<BFRG> 6.00(+1.31 +27.93%)
アップル<AAPL> 165.63(-0.54 -0.32%)
マイクロソフト<MSFT> 287.18(-0.05 -0.02%)
アマゾン<AMZN> 103.95(+1.54 +1.50%)
アルファベットC<GOOG> 105.12(+0.21 +0.20%)
テスラ<TSLA> 192.58(-2.19 -1.12%)
メタ・プラットフォームズ<META> 214.72(+1.65 +0.77%)
AMD<AMD> 95.87(-0.69 -0.71%)
エヌビディア<NVDA> 274.53(-5.12 -1.83%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美