ブロードエンター Research Memo(7):株主優待制度を導入。早期配当実現のため減資を予定
■株主還元策
ブロードエンタープライズ<4415>は株主に対する利益還元を重要な経営課題の1つと位置付けているものの、現在はさらなる企業価値の向上を目指して財務体質の強化と事業拡大のための投資を優先し、配当は実施していない。将来的には必要な内部留保を確保しつつ、経営成績や財務状態等の事業環境を勘案して、株主に対して安定的かつ継続的な利益還元を実施するとしている。本来であれば2022年12月期末に利益剰余金が発生し、配当の早期実現ができたはずであったが、会計基準の変更により利益剰余金が将来に繰り延べられたために、実施時期が遠のいた。そこで、減資により資本金・資本準備金の一部を利益剰余金に振り替え、早期に配当実施ができる体制を目指す。
また、2022年12月より株主優待制度を導入した。対象となる株主は、毎年12月31日時点の株主名簿に記録された2単元(200株)以上を保有する株主で、対象となる株主に対して宝くじ10枚を贈呈する。
そのほか、株主数の増加や適正な株価形成に向けてIRサイトコンテンツの充実やWebメディア媒体を活用し、IR施策を積極的に推進している。これらのことから、企業価値の向上を重視しながら経営活動を行っていることが窺える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
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提供:フィスコ