本日の注目個別銘柄:ファーマF、高見サイ、買取王国など
<7201> 日産自 545.7 -20
大幅反落。ドル高・円安基調が続く中、本日は自動車セクターの中でも下げが目立つ展開に。S&Pグローバル・レーティングが同社の長期発行体格付けを、「BBB-」から投機的水準となる「BB+」に1段階引き下げたと発表。ネガティブ材料につながった。同社格付けが投機的水準にまで下がるのは2002年以来となるもよう。EV市場で一定の地位確保のために必要な研究開発費や投資負担は相対的に重くなる可能性とも。
<6472> NTN 366 +14
大幅続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断「オーバーウェイト」継続で、目標株価を370円から600円にまで引き上げた。補修と産業機械の収益力向上から業績拡大の確度が増していると考えているもよう。構造改革奏功後の業績拡大余地が大きいなか、株価の割安感は強く、アップサイドは大きいと評価している。24年3月期営業利益は、市場コンセンサスの344億円に対して431億円と予想。
<1417> ミライトワン 1724 +85
大幅続伸。東京都がEV充電器の増設に本腰、新築マンションへの設置義務付けや中古マンション向け補助上限の引き上げなどにより、30年時点で都内マンションに設置済みのEV充電器を6万基にまで増やす計画と伝わったことで、前日よりEV充電器関連が人気化する流れになっている。同社は全国で約3000基のEV充電器を設置するなど、豊富な施工実績を持っており、関連銘柄の一つとして関心が向かっているもようだ。
<6013> タクマ 1425 +58
大幅反発。東海東京証券では投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価も1370円から1620円に引き上げている。受注残高が大きく増加していることで、今後の受注案件は採算選別ができる体制になっているとみている。また、メンテナンスなどのストック型ビジネス売上が増加しており、今後の収益性向上が期待できるとみている。24年3月期以降も増収増益の継続を予想。
<2929> ファーマF 1420 -164
急落。前日に上半期決算を発表、営業損益は8.8億円の赤字で、前年同期比29.2億円の損益悪化だが、11-1月期は13.1億円の黒字と、前四半期21.9億円の赤字からは大幅に改善した。ただ、第1四半期の赤字は、定期顧客の増加に伴う広告宣伝費の増加が背景で、第2四半期以降の収益回復は想定されていたとみられる。第1四半期決算後に株価が急伸した経緯もあり、上半期赤字決算を売り材料視された。
<3193> 鳥貴族HD 2073 +59
大幅続伸。前日に2月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比2.7倍と急拡大、15カ月連続でのプラス推移となっている。客数が同2.6倍となっているほか、客単価も同3.8%上昇へ。コロナ禍からの回復が続く形となっているが、前年2月も同2ケタ成長となっていたなか、想定以上に足元の売り上げは好調との見方につながっている。23年7月期累計での既存店増収率は前年同期比94.3%増で推移。
<7417> 南陽 2305 +143
大幅続伸。前日に業績・配当予想の上方修正を発表している。営業利益は従来の27億円から29億円、前期比20.9%増に引き上げ。建設機械事業において、災害復旧工事需要が継続し、レンタル機械の稼働率が向上したことが上振れの主因となるようだ。第3四半期までの増益率は前年同期比6.6%増にとどまっていたことから、ストレート鬼ポジティブな反応へ。年間配当金も従来計画88円から95円に引き上げ。
<9263> ビジョナリーホールディングス 180 -19
大幅続落。業務委託先その他取引先が前社長の星崎氏の実質的影響力の下に経営されている、または当社取締役・執行役員の一部が出資している会社である可能性、およびグループの利益に反する可能性のある行為が認識されたとして、第三者委員会を設置すると発表している。つれて、3月17日に予定していた決算発表を延期するとしている。先行きの不透明感が強まる状況に。なお、星崎氏の社長退任も発表されている。
<6424> 高見サイ 1638 +300
ストップ高比例配分。前日ストップ高に続き上値追い継続の形に。ウォークスルー型の顔認証改札機がOsaka Metroで採用決定と前日に発表しており、材料視される展開になっている。25年に開催される大阪・関西万博の実施に間に合う形で導入が進む予定のようだ。同改札機は、パナソニック コネクトの顔認証技術と、同社が開発した近未来を意識した機能・デザインの改札機が組み合わさったものとなっている。
<3181> 買取王国 1031 +93
大幅続伸。前日に2月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比19.7%増となり、2月の単月売上としては過去最高水準となっているもよう。ファッション・トレカ・工具をはじめ、ほとんどの商材が順調に推移しているようだ。23年2月期トータルでの全店売上高は前期比18.4%増となり、業績上方修正後の増収率見通しを上回る状況にもなっている。
《ST》
提供:フィスコ