欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、米PMI受け引き締め長期化に期待も

21日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。日銀の新体制による緩和修正への思惑から円買いに振れやすい。ただ、今晩の米PMIが堅調なら、連邦準備制度理事会（FRB)の引き締め長期化をにらんだドル買いが続きそうだ。

前日は米国市場の休場で動きづらいなかややドル売りに振れ、ユーロ・ドルは1.06ドル後半でもみ合い、ドル・円は134円を割り込む場面があった。ただ、本日アジア市場は時間外取引で米10年債利回りが持ち直し、ドルの買戻しでユーロ・ドルは1.0660ドル台に軟化した。ドル・円は次期日銀人事の国会承認を控え、新体制による緩和修正への思惑から円買いがドルを短期的に下押しているが、134円前半から半ばで下げ渋った。

この後の海外市場は主要国の景気動向を示すPMIが注目される。英国やユーロ圏は製造業、サービス業とも前回から改善するとみられ、減速懸念の後退によりユーロやポンドへの買いが先行しドルを押し下げる。一方、米国も景気の好不況の節目50を下回るものの、前回を上回ればFRBによる引き締め長期化の観測を後押しする材料に。ドル・円は日銀人事を意識した円買いが根強いものの、135円台定着を目指す値動きを予想したい。

【今日の欧米市場の予定】
・17:30　独・2月製造業PMI速報値（予想：48.0、1月：47.3）
・17:30　独・2月サービス業PMI速報値（予想：51.0、1月：50.7）
・18:00　ユーロ圏・2月製造業PMI速報値（予想：49.3、1月：48.8）
・18:00　ユーロ圏・2月サービス業PMI速報値（予想：51.0、1月：50.8）
・18:30　英・2月製造業PMI速報値（予想：47.5、1月：47.0）
・18:30　英・2月サービス業PMI速報値（予想：49.2、1月：48.7）
・19:00　独・2月ZEW景気期待指数（予想：24.5、1月：16.9）
・22:30　カナダ・1月消費者物価指数（前年比予想：+6.1％、12月：+6.3％）
・22:30　カナダ・12月小売売上高（前月比予想：+0.5％、11月：-0.1％）
・23:45　米・2月製造業PMI速報値（予想：47.4、1月：46.9）
・23:45　米・2月サービス業PMI速報値（予想：47.3、1月：46.8）
・24:00　米・1月中古住宅販売件数（予想：410万戸、12月：402万戸）
・03:00　米財務省・2年債入札
・06:45　NZ・1月貿易収支（12月：-4.75億NZドル）

《CS》

　提供：フィスコ