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3377 バイク王&カンパニー

東証S
506円
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100株
PER PBR 利回り 信用倍率
14.1 1.24 2.17
時価総額 77.5億円
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バイク王 Research Memo(7):2023年11月期は、ニーズは旺盛で成長が減速する不安はない(1)


■今後の見通し

● 2023年11月期業績予想
バイク王&カンパニー<3377>の2023年11月期業績については売上高34,500百万円(前期比3.0%増)、営業利益1,900百万円(同14.9%増)、経常利益2,150百万円(同4.8%減)、当期純利益1,470百万円(同5.2%減)を見込んでいる。バイク業界においては、特に景気の下振れによる需要の低下リスクは無視できないものの、オークション相場及びリテール市場は堅調に推移している。同社が主力商材とする高市場価値車輌の新車販売台数、保有台数のみならず、普通・大型自動二輪免許の新規取得者数も増加傾向にあり、需要の急速な低下は今のところ見受けられない。今後もバイクは交通インフラを支え、コロナ禍によって変化したバイク志向の高まりとその堅調な需要は続くものと期待されている。見通しに対する前提としては、車輌売上単価は前期と同水準を見込んでいるほか、販売台数はリテール台数が前期比で増加、ホールセール台数が前期と同水準を想定している。また、出店計画においては新店・移転増床を踏まえた店舗開発を11店舗実施する計画であり、2023年11月期に入り既に1店舗開発しており、買取店であった練馬店を複合店として移転・増床している。

また、これまで地方での大型店舗の出店が中心であったが、人口が集中する首都圏でのドミナント出店を推進するほか、政令指定都市を中心とした、収益性の高いエリアから優先して店舗開発を行う計画である。投資回収期間は36ヶ月以内としている。バイク王会員増加(現在のバイク王会員数:約13万人)やCRM システムの開発及び運用の強化を挙げている。そのほか、前期に引き続き株式給付信託制度を継続(2023年11月期期末に約2億円計上)するほか、マーケティング費用は前期と同水準を計画している。

なお、2023年11月期の経常利益は減益を見込んでいることから、決算発表時にはやや業績に減速感が見られるとの警戒感が強まっていた。ただし、前期は関連会社からの臨時的な受取配当金による影響が大きかったため、これを除いた場合には実質増益となる。高市場価値車輌のニーズは依然として旺盛であり、成長が減速する不安はないと弊社では考えている。

営業利益の増減イメージについては、2023年11月期の売上総利益は626百万円の増加を見込むものの、販売費及び一般管理費が379百万円増加することによって営業利益は1,900百万円を見込んでいる。販売費や人件費は前期と同水準だが、店舗開発による地代家賃及びCRM強化によるシステム開発費などによる管理費の増加を見込んでいる。

(1) リセール・プライスの高いバイク上位10位の中古流通取引価格がすべて新車販売価格を上回る
2022年3月にバイク業界のよりよい未来を考え、新しい価値を調査し、分析した内容を広く社会に発信することを目的に「バイク未来総研」を発足した。国内外のレースで輝かしい成績を挙げ現在はモータージャーナリストのほか多方面で活躍する宮城光氏を所長に向かえ、バイクライフの楽しさや同社が持つバイクに関する独自データ分析などの情報発信に加え、ライダーやバイク業界がこれから描く「未来」に切り込んだコンテンツを順次発信している。

バイク未来総研では2022年9月~2022年11月の期間を対象に、「再び売却した際、高値の付くバイク」=「リセール・プライスの高いバイク」上位10車種を発表した。「リセール・プライスの高いバイク」は、需要の高いバイク、つまり「人気のあるバイク」と言い換えることもでき、本指標は235万台以上の累計取扱台数を誇る「バイク王」のデータを基に、バイク未来総研の運営主体であるBike Life Labが独自に集計したものであり、バイクユーザーが新車あるいは中古バイクを購入する際の参考情報として活用されることを目的としている。

(2) KeePerコーティングのサービスを全国店舗にて順次開始
KeePer技研が提供する「KeePerコーティング」を導入し、2023年1月より全国のバイク王店舗にて順次開始している。二輪免許新規取得者数が増加しており、新車・中古車ともに需要は堅調に推移し、リターンライダーや新規ライダーが増加しているなかで、同社は自動車では馴染みのKeePerコーティングサービスをバイクにも提供し、顧客の大切な愛車の汚れを防ぎ、長期間にわたって美しい状態を保てる環境を構築していく。コーティング内容は、お試しから最上級までの3種類のコーティングを用意しており、最上級クラスのECOダイヤはバイク業界で初めての提供となる。

(3) 電動モビリティのセレクトショップ1号店「e-bike UENO」をオープン
バイク王ダイレクトは、電動モビリティのセレクトショップで1号店となる「e-bike UENO」を2023年1月6日にオープンした。ユニークなデザインでアクティブな走行を可能とする、電動アシスト自転車10車種約25台を展示するとともに、キックボードなどの電動モビリティを販売する。

次世代の電動モビリティは、来るべきカーボンニュートラル時代に期待されるアイテムではあるものの、新しいアイテムであるため「運転に不安がある」という顧客も少なくない。コロナ対策の行動制限緩和に伴い、「試乗をしたい」という顧客の声が増えたことを背景に、リアル店舗で実際に電動モビリティを見て触れて、試乗するなど体感できる場を提供したいという想いから、「e-bike UENO」のオープンに至った。

なお、電動キックボードについて、警察庁は、2023年7月から最高速度や大きさなどの基準を満たしたものを対象に、自転車と同様の交通ルールを適用する方針を決めた。最高時速など、基準を満たせば「特定小型原動機付自転車」として分類できる新たな制度が法律に設けられる。一部の車輌については運転免許が要らず、ヘルメットの着用も努力義務にとどまるなど、自転車と同じ感覚で利用できるようになることから、消費者の関心が高まる可能性があると、弊社では考えている。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)

《NS》

 提供:フィスコ

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