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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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6730 アクセル

東証S
1,238円
前日比
-27
-2.13%
PTS
1,240円
09:39 11/27
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
15.1 1.07 3.31 11.13
時価総額 139億円
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「小型材料株祭り」開幕へ! 最強テーマで選ぶ「疾風8銘柄」精選 <株探トップ特集>


―全体相場とは異次元の材料株ダイナミズム、最有力8テーマで選りすぐる銘柄リスト―

 2023年の東京株式市場は大発会から厳しいスタートとなったが、個別株の物色意欲は失われていない。欧米では景気後退懸念が高まる一方、インフレ抑制を第一義とした金融引き締め局面が続くとの見方が相場の重石となっている。また、国内では日銀の大規模金融緩和策が転換点を迎えているとの見方がくすぶっており、株式市場にとってはネガティブ要因として捉えられている。

●株価上昇に向けたダイナミズムは健在

 こうした環境下で日経平均株価を牽引する主力株への投資資金流入が勢いを弱めているのは事実だが、とはいえ全般強弱観が対立するなかで、個別株によっては旬の投資テーマを捉え、株価上昇に向けたダイナミズムを漲(みなぎ)らせている銘柄も少なくない。直近では、岸田文雄首相が年頭記者会見で「異次元の少子化対策」について言及、政策面から子育て支援を拡充する旨を発表したほか、小池百合子都知事も子育て給付金の支給開始を表明したことから、これを材料に関連銘柄が軒並み動意づいた。

 昨年の師走相場を振り返っても、日経平均など全体指数は下値模索の動きを強いられたが、防衛関連やインバウンド関連、パチンコ・パチスロ関連などに位置付けられる銘柄群には単発的ではない太い資金が流れ込んだ。その過程で株価の居どころを大きく変えた銘柄も複数存在する。

●全体論とは次元の異なる個別株戦略

 全体論と個別株は同じ次元で語ることはできない。ひと頃の世界的な金融緩和をバックグラウンドとした過剰流動性相場は鳴りを潜めたが、だからといってマーケットから総撤退という選択肢はあまりに芸がない。全体相場の水かさが増さなくても、ピンポイントで投資資金を誘引するテーマ買いの流れにうまく乗ることで、個人投資家は十分に戦い、そして勝利を収めることができる。

 投資テーマとしては、岸田政権が政策的にフォローの構えをみせる「少子化対策 」「防衛 」「原発 (再稼働)」「インバウンド (経済正常化)」のほか、画期的な次世代機種の導入で久々に業界が色めいている「パチンコ・パチスロ 」、日銀が主導し民間と合同で実証実験に動き出した「デジタル円」、今年4月1日施行の改正道路交通法でレベル4(完全自動化)の運行許可が盛り込まれた「自動運転 」。そして同じくレベル4といえば、昨年12月に有人地域における目視外利用が実現した「ドローン 」も大きな話題となっている。

●小型株にリベンジのタイミング迫る

 ひとつ戦略的なポイントとしては、材料株という観点から投資対象は小型株の方が優位性を発揮しやすいということが挙げられる。いうまでもなく大型株は値動きが重く、日経平均にも連動しがちなことで先物絡みの売り圧力も波及する。対して小型株は、時価総額だけでなく浮動株や潜在株などの比率を考慮する必要はあるものの、基本的に足が速いという特性を持つ。特に今のタイミングは、株式需給面から小型株の投げが一巡した後の状態にあり、上値の軽い銘柄が多くなっている。

 直近1月5日時点の騰落レシオ(25日移動平均)はプライム、スタンダード、グロース市場の中でグロース市場のみが70%を下回っていた。向かい風の強い地合いが続いていたが、ここにきて一部で追い証が観測されるなどで投げが誘発され、信用評価損益率をみてもグロース市場はマイナス30%近くに達するなど「陰の極」の様相を呈していた。案の定、週末6日は目先の投げが出尽くし、後場に入って流れが変わった感触だ。

 ここは昨年来マーケットの熱視線を浴びる投資テーマに着目してチャンスをつかみたい。今回のトップ特集では、今最も熱い8つのテーマを舞台に活躍が期待される有望株を選りすぐった。

●この「8テーマ・8銘柄」から目を離すな

【少子化対策】…JPホールディングス <2749> [東証P]

 JPHDは認可保育所などを運営するほか保育用品の販売なども手掛け、子育て支援ビジネスでは最大手に位置する。新型コロナウイルスによる影響が一巡するなか、同社ならではの英語や体操、リトミック、ダンス、幼児学習プログラムなどを駆使して収益拡大につなげている。18年3月期以降前期まで5期連続で増収・営業増益を達成し、コロナ禍にあっても揺らぐことなく過去最高更新基調を継続していることからも、子育て支援分野における同社の実力の程がうかがえる。23年3月期営業利益は前期比9%増の36億3300万円を見込むが、大幅増額修正の可能性が高いとみられている。株価は300円近辺と値ごろ感があるほか、信用買い残も需給面の重荷とはならない。

【スマートパチンコ】…アクセル <6730> [東証S]

 アクセルは遊技機向け描画・音源用LSIのファブレスメーカーで、大部分をパチンコ・パチスロ機向けで占めている。パチンコ・パチスロ機市場は近年縮小傾向にあったが、20年度に底を入れた形で回復に向かっている。加えて、昨年11月下旬にメダルを使わないスマートパチスロが導入され急速に旧機種からの入れ替えが進んでいるほか、今年3月には出玉に触れることのないスマートパチンコが導入される見通しで、同社の商機が一気に高まる。業績変化率の高さが際立っており、22年3月期の営業57%増益に続き、23年3月期は前期比45%増の12億2000万円を計画。更に24年3月期も5割前後の高水準の伸びが見込める。株価は2000円台活躍が視野に。

【防衛】…カーリットホールディングス <4275> [東証P]

 カーリットHは火薬や化学品の製造を手掛けているが、爆薬(産業用)やロケット及び防衛用ミサイルなどの推進薬を製造していることから、防衛関連としての位置付けで継続的に投資資金が流れ込んでいる。株価は25日移動平均線を支持ラインとしているが、PERが10倍未満で、PBRは0.5倍台と会社解散価値を大きく下回っており割安感が強い。23年3月期営業利益は25億円と前期比ほぼ横ばい予想ながら、製品価格の改定効果が寄与して上振れ着地する公算が大きいとみられている。株価は昨年6月8日につけた高値843円奪回が当面の目標となるが、株価指標面では一株純資産と同等に買われたとして、1300円前後までの上値余地が意識される。

【原発】…IMV <7760> [東証S]

 IMVは自動車業界向けを主力に振動試験装置や計測器の製造販売及び受託試験サービスを手掛ける。山梨県上野原市に電池試験及び大型振動試験の最新技術設備を有しEV用電池試験の強化などに取り組んでおり、これがクローズアップされることが多いが、一方で振動試験装置や計測器は原発向けでも断トツの実績を持つ。政府の原子力政策大転換で同社の活躍余地が再び高まることは必至だ。なお、24年9月期に売上高146億円(前期実績118億8800万円)、営業利益15億円(同8億2500万円)を目指す中期経営計画を策定している。PER、PBRともに割高感はなく、昨年1月につけた高値630円近辺を通過点とする大出直り相場が期待できる。

【インバウンド】…力の源ホールディングス <3561> [東証P]

 力の源HDは博多ラーメン店「一風堂」を国内外で運営しており、このほかフードコートなどにも展開する。新型コロナウイルスの影響も一巡し、足もとの業績は急成長期に突入している。コロナ禍以前のインバウンド需要に沸いた日本では、食の分野で訪日客のラーメン人気が話題となった経緯があり、今後再び当時の喧騒が甦る可能性がある。また、同社は売上高の4割程度を海外で占めていることからも分かるように、海外展開のノウハウにも長けており、業容拡大への期待が強い。23年3月期営業利益は前期比63%増の17億1000万円と急拡大し連続最高益更新見込みだが、来期以降も増益トレンドが維持される公算大だ。株価は4ケタ台を地相場とする展開を想定。

【デジタル円】…ビリングシステム <3623> [東証G]

 ビリングシスはネット決済サービスの収納代行や入金サービスを手掛けるが、同社が提供する決済アプリ「PayB(ペイビー)」の評価が高い。同アプリはデビット機能を有しており、チャージ不要な点を強みに多方面の需要を獲得し、特に地方公共団体との連携が強力。また、昨年10月下旬には厚労省から国民年金のスマートフォンによる支払いに関連した業務を受注し、公的機関向け実績が今後デジタル円分野でも生かされる可能性がある。22年12月期営業利益は前の期比11%増の3億8400万円と2ケタ成長を予想するが、進捗率を考慮して大幅な上振れ着地が有力視される。株価は12月12日につけた高値1960円を奪回し2000円台を駆け上がる展開も。

【自動運転レベル4】…ソーバル <2186> [東証S]

 ソーバルは組み込みソフトを中心に受託開発及びIT技術者派遣を手掛ける。充実した人材確保に重点を置くとともに、顧客ニーズにワンストップで対応できるシステム開発力を強みとし、ソニーグループ <6758> [東証P]>や富士通 <6702> [東証P]など大手企業からの受注実績の高さはポイント。自動運転では独自の画像処理技術を活用した組み込みソフトで優位性を発揮、レベル4時代に収益機会が一段と高まりそうだ。先行投資負担で23年2月期は営業利益の伸び率が前期比5%増程度にとどまる見込みながら、24年2月期は2ケタ成長トレンドに回帰する可能性大。M&A戦略を駆使した業容拡大にも虎視眈々。ここ数年来のボックス上限である1500円が上値メドに。

【ドローン】…アジア航測 <9233> [東証S]

 アジア航は測量土木の大手だが、航空測量で優位性を発揮する。飛行機のほかドローンを使った3D空間情報サービスを展開し、建設コンサルティングも手掛けている。官公庁向け案件が豊富な点も強みだ。ドローンの規制緩和は同社にとってインフラ点検などで活躍の機会が広がることを意味する。同社は航空測量のためのドローンパイロットスクールなどでも高い実績がある。23年9月期業績は営業利益段階で前期比横ばいの24億4000万円を予想するが、PERはわずか7倍台、PBR0.7倍台と割安感が際立つ。毎期増配を続けるなど株主還元に前向きで、今期年間配当は30円(前期実績は28円)を計画しており、配当利回りも3.9%前後と高い。

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