信用
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)のみができる銘柄
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2152 幼児活動研究会

東証S
1,365円
前日比
+32
+2.40%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
15.1 1.49 1.68
時価総額 161億円
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明日の株式相場に向けて=「子育て関連」は隠れ有望株の宝庫

 きょう(5日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比103円高の2万5820円と反発。欧米株が軒並み上昇したことを受け、前日に大幅安に見舞われていた東京市場も慌てて買い戻されるかと思いきや、上げ幅はわずか100円にとどまった。値下がり銘柄数が値上がりを450あまりも上回る状況で、むしろ流れはリスクオフ継続。昨年の11月下旬から12月初旬あたりには、米中摩擦の先鋭化を背景に中国から投資マネーが引き上げ、新たな投資先として日本が漁夫の利を得る、というシナリオが取り沙汰されていた。年末高を唱えるひとつの根拠ともなっていたが、どうも絵に描いた通りに事は進んでいない。

 その背景を考えると、やはり日銀の政策修正の動きが重荷になっていると思われる。10年債利回りの許容変動幅を0.5%に拡大したことについて、黒田日銀総裁は大規模金融緩和策の転換では全くないと強調しているし、事実、国債を無制限に買い入れる動きを継続している以上は黒田発言に嘘はないと言ってよいのだが、皮肉にもその言葉自体の効力が失われた状態となっている。マーケットは既に次期総裁就任後の金融政策をイメージしてしまっているからだ。今回のイールドカーブ・コントロールの修正は黒田総裁がいかにタカ派傾斜を否定するコメントを出しても既にその信憑性は問題ではなく、次期総裁Xによる金融引き締めを想起させた時点で歯車は止まらなくなってしまった。

 外国為替市場でも上下に荒い動きながら、日銀を横目に対ドル・対ユーロともに円が買われる流れが鮮明だ。これまでテコでも動かなかった国内金利が上昇するとなれば中期的にも円高が見込まれる。これは原材料や燃料の輸入コストを引き下げ、岸田政権が是が非でも阻止したいインフレに対する抑制機能を発揮しそうだが、株式市場にとっては全般論として企業のEPSを押し下げる、つまりPERが上昇することにより上値を重くする要因となる。アベノミクスの時代がそうであったように、マーケットは本音の部分では常に円安ウェルカムである。裏を返せば円高進行は悪。円高によって逆業績相場が助長されるようなケースを考慮すれば、ここは積極的な買いが入れにくいという結論になる。

 だが逆説的ではあるが、そういう論理でショートを積み上げる動きが活発化すると株価には得てして浮揚力が働く。欧米株や中国・香港などアジア株が堅調であれば、日本株だけが下値を探り続けることもなく、仕切り直し相場にどこかで火がつく。昨年はそれが繰り返された。買い下がるだけのキャッシュポジションを確保しつつも、日経平均2万5000円台は基本強気に対処して、こまめに利を入れるというスタンスが実践的と思われる。

 株式市場と相性の悪い岸田政権ではあるが、きょうは政策発動を素直に好感する買いが顕著となった。岸田首相は前日に行われた年頭記者会見で「異次元の少子化対策」について言及し、これがテーマ買いの動きを誘発する形で、いわゆる子育て関連株に資金が流れ込んだ。市場関係者からは「異次元の金融緩和ならまだしも感覚的に理解できるが、異次元の少子化対策とは何を意図したネーミングなのか皆目不明」と揶揄する声も聞かれたのだが、同じタイミングで小池都知事も18歳以下の都民に1人あたり毎月5000円程度の給付を行う方針を表明するなどで足並みが揃い、投資資金を強く誘引した。また、株価的に休養十分で信用買い残なども枯れた銘柄が多かったことがプラスに作用したようだ。

 きょうはJPホールディングス<2749>、幼児活動研究会<2152>、SERIOホールディングス<6567>、ベビーカレンダー<7363>、カラダノート<4014>、Kids Smile Holdings<7084>、テノ.ホールディングス<7037>、グローバルキッズCOMPANY<6189>などが軒並み値を飛ばした。そして、同関連は意外に物色の裾野が広く隠れ有望株の宝庫だ。見落とされている銘柄で上値余地の大きさを感じさせるのは、オンライン学習教材を提供するすららネット<3998>。22年12月期業績は進捗率から上振れの公算大で、次期も2ケタ成長が視野に入る。「18歳以下に月5000円の支給」は塾産業のビジネスモデルには追い風となりやすい。また、育児用品や知育玩具を手掛けるピープル<7865>もきょうは反落したが、株価水準的には面白い位置にあり要注目だ。

 あすのスケジュールでは、11月の毎月勤労統計、1月の日銀当座預金増減要因見込みなど。海外では、11月のユーロ圏小売売上高、12月のユーロ圏消費者物価指数、12月の米雇用統計、12月のISM非製造業景況感指数など。(銀)

出所:MINKABU PRESS

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