貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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7011 三菱重工業

東証P
2,215.0円
前日比
-44.0
-1.95%
PTS
2,197.5円
02:56 11/28
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
32.4 3.30 0.99 5.01
時価総額 74,726億円
比較される銘柄
IHI, 
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カナデビア

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植木靖男が斬る!卯年「有望株!」 <新春お年玉企画>


「新年はテーマ性あるバリュー株に主役交代」

●天底は投資家心理がつくる

 2023年相場が始まる。振り返れば2022年は株式市場を大きく揺るがすイベントが相次いだ。だが、その多くは解決されぬまま、新年に持ち越されることになった。それだけ不透明かつ長期にわたる難題ばかりといえる。

 主だったものを挙げると、海外では資源・エネルギー価格が高騰。米国を中心に急激なインフレが起き、その対策として欧米で金融引き締めが強化されている。

 そして、国内でも物価が40年ぶりに大きく上昇。加えて、為替市場では一時、1ドル=151円台まで円安が進行。日銀はこれまでのYCC(長短金利操作)の許容幅を0.25%から0.5%に拡大した。

 株式市場を巡る環境を解説するには十分といえるが、もう少し詳しくみてみよう。まず、世界の市場関係者がその一挙手一投足を注視する米国の金融引き締めである。インフレを収束させるべく米連邦準備制度理事会(FRB)は政策金利を相次いで引き上げており、その結果としての不況到来を説く向きが多い。また、QT(量的引き締め)も2022年9月から本格化している。しかし、一方で財政は依然として拡大を続けている。これで本当に不況が来るのであろうか、という見方もある。

 次に国内だ。ロシアのウクライナ侵攻で世界のモノの価格が原油、肥料など中心に急上昇した。資源に乏しいわが国はその影響を受けて経常赤字が膨らみ、日米金利差が拡大するなか、急激な円安を招いた。

 この間、海外の投機筋は金融政策の歪みを突いて、年初から11月まで11兆円も国債を空売りした。結果、日銀は耐えられず、0.25%の指し値オペを撤回し、0.5%にした。この水準を海外筋はどうみるか。すでに勝ち戦となったが、その勢いを駆ってさらに空売りを仕掛けてくるのかが焦点だ。これ以上、金利が上昇すると、日銀が保有する国債は含み損が拡大し、事と次第によっては債務超過のリスクが生じる。だとすると、為替市場は円安になるはず。

 以上の点から、新年の株式市場は、理屈の上からは「安い」となる。多くのアナリストは理屈で株価を予想するため、株価下落は必然と説く。

 しかし、堰場の天底は理屈では動かないのが鉄則である。投資家心理が天底を生じさせるのだ。仮に違ったパターンが生じるとすれば、新年早くから徐々に光が差してくるのではないか。新年は五黄の寅年のあとの卯年である。過去のこうした卯年の株価はすべて上昇している。

●政策大転換の防衛関連などに注目

 では、新年の物色はどうみるべきか。2022年は年初を高値にIT関連、つまりグロース株が大天井を打った。ということは、新年は主役交代となろう。グロース株の逆、つまりバリュー株が主役になるはずだ。

 テーマとしては 防衛再生可能エネルギー、景気敏感、原子力発電DX(デジタルトランスフォーメーション) インバウンドなどが挙げられる。

 こうしたテーマをベースに参考銘柄を考えてみたい。まず、政策の大転換となった防衛である。三菱重工業 <7011> [東証P]、IHI <7013> [東証P]、川崎重工業 <7012> [東証P]だ。防衛庁絡みではNEC <6701> [東証P]か。歴史的な政策大転換だけに息の長い上昇が期待できる。同じく日立製作所 <6501> [東証P]も2022年では株価1万円達成はなかったが、新年には期待できるか。

 金融株にも注目だ。三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]はこの数年、主役からはずれていたが、金利上昇は不可避といえるため、出番は近い。

 同じような経緯を辿った百貨店株も久々に登場しそうだ。三越伊勢丹ホールディングス <3099> [東証P]はインバウンドの主役である。5年の雌伏期を経ての株価上昇だ。

 世界的な銘柄としては日揮ホールディングス <1963> [東証P]だ。 LNGプランドでは世界有数であり、今期最終黒字転換、大幅増配も。円安メリットは大きい。10%賃上げが会社の勢いを表す。

◆植木氏のお薦め「2023年ポートフォリオ8銘柄」とポイント

・三菱重工業 <7011> [東証P]
・IHI <7013> [東証P]
・川崎重工業 <7012> [東証P]
・NEC <6701> [東証P]
  政策大転換で息の長い上昇が期待できる防衛関連4銘柄
・日立製作所 <6501> [東証P]
 株価1万円達成なるか、最後の大物銘柄
・三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]
 金利上昇が不可避のなか注目高まる金融株の筆頭
・三越伊勢丹ホールディングス <3099> [東証P]
 5年の雌伏期を経て活躍するか、インバウンドの主役
・日揮ホールディングス <1963> [東証P]
 LNGプラントで世界有数、大幅賃上げは会社を表す

2022年12月28日 記


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