貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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4661 オリエンタルランド

東証P
3,382.0円
前日比
-21.0
-0.62%
PTS
3,397円
23:47 11/22
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
46.5 5.76 0.41 7.46
時価総額 61,500億円
比較される銘柄
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リゾートトラ

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雨宮京子が斬る!卯年「有望株!」 <新春お年玉企画>


「各国の経済対策を追い風に、日経平均3万円回復から上値追いも」

●2022年は内需関連の下支えで相対的に底堅さ

 最初に、2022年の日本株の動きを振り返ると、日経平均株価の高値が2万9388円、安値が2万4681円となり、2万7000円を中心としたおよそ上下2000円の往来相場に終始した。3万円を回復する場面はついに一度も訪れず、中長期的な視点では調整局面にあった1年だったと言っていい。

 ただ、ナスダックを中心に深押しした米国株式に比べると、日本株は底堅く推移したと言える。金融引き締めによって、割高感から相場全般をリードしていたGAFAM(アルファベットC<GOOG>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、メタ・プラットフォームズ<META>、アップル<AAPL>、マイクロソフト<MSFT>)が崩れたほか、リセッションに対する警戒感から景気敏感株もさえない動きとなった米国株式市場と距離を置く動きとなった。昨年まで先導役だった半導体関連株をはじめ輸出関連株は、米国利上げに伴う世界景気の悪化懸念から米国株同様に下値模索となったものの、内需関連株が底堅い動きを示し、これが日本株全体を下支えしたのである。

●日本の消費復活の本格化はこれから

 そこで2023年の相場見通しに話を移すが、前半はおそらく22年と同じく、株価は崩れることはないまでも、上値が重い状況が続きそうだ。やはり、米国の金融引き締めにより世界景気の足踏みは避けられない。加えて、中国が行動制限を緩和するとはいえ、遅れてきたコロナ禍により、年初からしばらくは成長が鈍化することが想定される。半導体関連をはじめ輸出株は引き続き調整を余儀なくされそうだ。

 さらに、厳しい環境に追い打ちをかけたのが、年末のサプライズ材料となった日銀の異次元緩和の修正に踏み切る政策転換。これによって、急速に進んだドル高・円安の為替相場の流れは完全に変化した。一方で先行きは米国の引き締め策の転換も予想されることから、当面のドル・円相場は円高基調になることが想定される。これが輸出関連株にマイナスに作用するのは言うまでもない。これまでは、製品需要の鈍化を円安でカバーしていたのが、今後は収益をサポートする要因がなくなるため、業績面から輸出関連株は上値が重い展開になるだろう。

 一方、22年と同じように、相場を下支えすることになるのが内需関連株だ。なかでも 消費関連は、コロナ禍の落ち着きからリベンジ消費が活発化。さらに、中国の行動制限緩和によって、 インバウンド需要の高まりが期待されるようになる。そもそも主要国の中でも日本はアフターコロナによる消費復活が遅れていたが、本格化するのはむしろここから。しかも、円高によって原料安メリットも享受できるようになるため、内需関連株が物色される展開が続くと想定できよう。

 このように、年前半は輸出株が上値を抑え、内需株が下支えする格好でもみ合い相場が予想されるが、急速な円高の進行、コロナ禍による行動制限などが再び起きれば、下値を模索する場面も出てきそうだ。しかし、年後半になると、各国において経済対策が期待できるようになる。特に米国では24年の米国大統領選挙をにらんで、即効性の高い政策が見込めよう。その頃には、米国の金融政策は引き締めから緩和策に転換しているかもしれない。日経平均株価は3万円を回復し、年末に向けてさらに上値を追うことも想定できる。

・日経平均株価の予想レンジ:2万5000円~3万0900円

◆株のお姉さんのお薦め「2023年ポートフォリオ16銘柄」

・日特建設 <1929> [東証P]
 基礎、地盤改良、法面工事など特殊土木大手で国土強靱化関連として注目。4%台の配当利回りからも狙い目が大きい。

・日本駐車場開発 <2353> [東証P]
 コロナ禍の落ち着きとともに、駐車場需要が拡大。傘下にスキー場などもあり、インバウンド関連でも注目。高値もみ合いが煮詰まる。

・久世 <2708> [東証S]
 外食向け食材が主力の卸売り。業態からリオープン(経済再開)銘柄として注目度が高まる。チャートは相場つきが一変。

・タスキ <2987> [東証G]
 不動産テックの育成が注目される投資用賃貸マンションを主体に手掛け、東京23区内で実績。株価はレンジ下限から立ち直りの気配を示す。

・No.1 <3562> [東証S]
 情報セキュリティ機器の開発に実績豊富で、セキュリティ強化の国策にも合致。防衛関連からの連想買いにも期待。

・片倉コープアグリ <4031> [東証S]
 製品価格の値上げにより、収益伸長期待が膨らむ。1500円前後でもみ合うチャートは上放れ間近の印象が強い。

・ワンキャリア <4377> [東証G]
 新卒採用支援メディアや企業向けDX(デジタルトランスフォーメーション)支援が拡大。第3四半期までの累計で大幅増益を確保するなど好実態に注目。

・オリエンタルランド <4661> [東証P]
 コロナ禍の落ち着きにより、モノ消費からコト消費への移行を象徴する銘柄。2023年3月31日を基準日として1株を5株に分割。NISA(少額投資非課税制度)枠などで買いやすい水準となる。

・日本製鉄 <5401> [東証P]
 製品値上げにより、好決算が期待される代表的な銘柄に。株価は高値圏に位置しており、波動は新展開入りしそうだ。

・東京製鉄 <5423> [東証P]
 鋼材出荷単価の上昇で今後の収益アップに期待。下降トレンドにあった株価もようやくピリオドを打ち、チャートはここから出直りへ。
 
・ヤーマン <6630> [東証P]
 美顔器や痩身器具の有力企業であり、インバウンド再開による外国人観光客の購入増加が期待される

・松屋 <8237> [東証P]
 リベンジ消費関連。インバウンド再開で訪日観光客の増加が期待材料に。チャートは上向きトレンドに転換。

・三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]
 米金融引き締めに続き、日銀の異次元緩和策からの転換が追い風に。金利上昇はプラス材料。高値圏で頑強に推移する株価波動に注目。

・NTT <9432> [東証P]
 内需関連株の雄。3600円前後で底練りを繰り返していたが、全般が内需主導の相場となれば中心銘柄の一角になる。

・東京電力ホールディングス <9501> [東証P]
 原油価格の落ち着きがプラス材料になるほか、原発再開の機運が高まっていることが株価を押し上げる要因に。

・ウェルプレイド・ライゼスト <9565> [東証G]
 eスポーツイベントの企画・運営で注目。公開人気が去った後の株価調整にも一巡感が出始めており、狙い目となる局面に。

(2022年12月29日記)

<プロフィール>(あめみや・きょうこ)
雨宮総研 代表。元カリスマ証券レディとして、日興証券時代は全国トップの営業実績を持つ。ラジオ短波(現ラジオNIKKEI)、長野FM放送アナウンサー、『週刊エコノミスト』(毎日新聞社)記者、日経CNBCキャスター、テレビ東京マーケットレポーター、ストックボイスキャスター、SBI証券 投資情報部などを経て現在に至る。


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