ウェーブロックHD Research Memo(6):原材料価格高騰により営業減益となるも、おおむね会社計画どおりの進捗
■業績動向
1. 2023年3月期第2四半期累計の業績概要
ウェーブロックホールディングス<7940>の2023年3月期第2四半期累計の連結業績は、売上高で前年同期比5.3%増の11,427百万円、営業利益で同16.5%減の448百万円、経常利益で同6.6%減の655百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益で同328.7%増の2,289百万円となった。2022年7月に公表した会社計画に対して売上高が若干未達となったものの、利益についてはおおむね会社計画どおりに着地した。
売上高は、マテリアルソリューション事業で売価転化値上げや新たに連結子会社化したエイゼンコーポレーションの売上寄与、アドバンストテクノロジー事業で自動車向け金属調加飾フィルムの販売好調により増収となった。一方、営業利益についてはアドバンストテクノロジー事業が増益となったものの、原材料価格高騰の影響でマテリアルソリューション事業が減益となり、全体の足を引っ張る格好となった。
経常利益は計画比で85百万円上回ったが、円安の進行に伴う為替差益137百万円を計上したことが主因となる。特別利益としては、クレアネイトの株式譲渡に伴い売却益2,528百万円を計上した。これによりクレアネイトの全株式の譲渡が完了した。また、保有資産の売却に伴い過年度に計上した減損損失について回収可能性があると判断し、繰延税金資産69百万円を計上した。なお、原材料価格の指標となるナフサ価格の平均価格(2022年1月~6月)は、前年同期の43,250円/klに対して75,350円/klまで上昇した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
《NS》
提供:フィスコ