貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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4911 資生堂

東証P
2,804.0円
前日比
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PTS
2,806.3円
11:19 11/25
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
186 1.87 2.14 3.54
時価総額 11,216億円
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「時間パワー」を侮るな! 借りた300万円以上にピンチを救った一家の教え

目指せ億トレ、頑張り投資家さんの稼ぎ技 めそさんの場合-最終回 

登場する銘柄
NTT<9432>、資生堂<4911>、ホンダ<7267>、ローム<6963>、古河電気工業<5801>

編集・構成/真弓重孝(株探編集部)、文・イラスト/福島由恵(ライター)

【タイトル】めそさん(ハンドルネーム・30 代・男性)のプロフィール:
祖母などからもらったお年玉で貯めた50万円を元手に17歳から株式投資を開始、現在は投資歴22年目に突入のサラリーマン投資家。マクロ的視野からその時々のトレンドを見極め、自身で味付けを加えて選別した170銘柄に分散投資し長期でバイ&ホールドするのが投資スタイル。リーマン・ショック時は1000万円の運用資産を全て溶かす大ヤラレを食らいながらも、完全復活を遂げる。現在は、割安で仕込んだ5つの10倍株を筆頭に着実に資産拡大中。投資家向けの勉強会にも積極的に参加しスキルアップも図る。普段は、国内経済や産業動向をウォッチする職業に就き、その知識や分析力を株式投資に生かしている。

第1回「ちょっと変わった分散ポートフォリオで、10倍株やTOB株もゲット」を読む
第2回「苦手のまま→親から借金、『苦手回避』→7000万円の膨張」を読む

リーマン大暴落で所持金ゼロのドン底へと落とされためそさん(ハンドルネーム)は、追証300万円の窮地に立たされるも、何とか親に借りて命拾いした。

そのお金がその後の7000万円復活のきっかけとなったのは間違いないが、実はお金以上に貢献したのは、母、そして祖母から与えられ、そして本人が知らず知らずのうちに体得してきたものだった。

言ってみれば、めそ一家に流れる投資の遺伝子だ。めそさんが受け継いだものとは。

少年時代、母と聞いたお決まりフレーズのニュースに興味を覚える

時間を正しく使えば、大きな宝になる――

めそさんの母親や祖母は株式投資をしており、その姿を見ながら体得していったのが、上の言葉だ。めそさんが株式投資という世界があることを知ったのは少年時代だった。母親が観ているテレビ画面から、アナウンサーによる毎日、同じような言い回しの声を自然と聞くようになったのが始まりだ。

「今日の株式市場は、日経平均株価が前日より◎◎円高い◎◎円となり……」。印象的だったのは、同じようなフレーズが午前9時半、午前11時半、午後3時半と、1日の間に何度も聞こえてきたことだ。

番組のチェックを欠かさない母親は、その内容からあれこれ考えを巡らせている様子で、それを見ていためそさんも、いつしか日々の株価を知るのが楽しみとなっていく。そして、「明日はどうなるのかな」と、自分なりに考えてみるのが日課になっていた。

ボロボロになった『会社四季報』の姿から受け継いだもの

親と一緒に株式のテレビ番組を見るうちに、母親の持ち株の価値が、減ったり増えたりしていくさまにも触れ、知らず知らずのうちに資産形成に興味を覚えるようにもなった。

株式に限らない。母親が、平成バブルの頃に高金利で脚光を浴びた「定額貯金」や「養老保険」でお金を増やした話も教えてもらった。お金を増やす選択肢はさまざまあり、有利に増やすには勉強と工夫が必要なことも少しずつ理解していった。

「自分も早く大きくなって、株や、自身が選んだやり方で、お金を増やしてみたい」。

そんな思いを強くしためそ少年は、中学1年くらいから『会社四季報』(東洋経済新報社)や、ビジネス誌の『週刊ダイヤモンド』(ダイヤモンド社)、『日経ビジネス』(日経BP社)などを手に取るようになり、高校時代はさらにこの手の書籍や情報誌を本格的に読み込むにまでハマっていった。

めそさんの自宅の書棚には、「定価1000円」と記載された昭和63年(1988年)の、ボロボロの四季報がいまだに大事に保管されている。長きにわたり何度も手にして熱心に読み込んだ母親の勤勉さを、その息子もしっかりと受け継いでいる。

■書棚にある古い『会社四季報』の表紙
【タイトル】
注:本人撮影

祖母が持ち続けた2つの銘柄からの学び

母を通じて聞いた祖母の話からも学びになった。それは、10年単位で物差しを長くして見渡すと、上がり下がりを経ながらも、結局は、世界の経済成長とともに株価は上がるもの、ということだ。その端的な例がNTT<9432>である。

1987年の上場時に抽選に当選した祖母は、急騰後にいったん利確したあと、直後の高値圏で再び購入する。しかし、それが仇となって、同社株は平成バブル崩壊の波に飲み込まれ、祖母もせっかくの儲けを帳消しにするような含み損を抱えることになってしまう。

一時は上場時の3920円(調整後株価)の3分の1以下に当たる1110円まで下がる事態となっても、祖母は、NTT株を手放さなかった。その動じない姿勢は、やがて報われることになる。

99年には戻り高値の4850円を付けるまでに回復。祖母は、このリバウンドにうまく乗り、損失を最小限にとどめることができた。

この話を聞きながら、めそさんは「上がった株はいつか下がり、下がった株もいつか上がる」と、時間軸を長くすると、見える景色も違ってくることを学ぶ。それを確信したのは、祖母はNTT株以外でも長期保有でリターンを手にした話を聞いたからだ。

■『株探プレミアム』で確認できるNTTの長期月足チャート(1987年2月~)
【タイトル】

注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同。株価は調整後



※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。



 

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