ネットイヤー Research Memo(5):財務内容は健全、事業拡大のためのアライアンス戦略も視野に入れる
■業績動向
2. 財務状況と経営指標
ネットイヤーグループ<3622>の2023年3月期第2四半期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比243百万円減少の2,878百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では現金及び預金が55百万円、売掛金及び契約資産が207百万円それぞれ減少した一方、固定資産では繰延税金資産が20百万円減少した。
負債合計は前期末比269百万円減少の378百万円となった。これは、買掛金が61百万円、未払法人税等が134百万円、未払消費税等が22百万円それぞれ減少したことによる。また、純資産は同26百万円増加の2,500百万円となった。四半期純利益48百万円の計上と配当金22百万円の支払により利益剰余金が26百万円増加した。
経営指標を見ると、自己資本比率は前期末の79.2%から86.8%に上昇し、無借金経営で現金及び預金も高水準であるなど、財務内容は健全な状態にあると判断される。なお、積み上がったキャッシュについては成長基盤構築のための投資に振り向ける方針で、策定中の次期中期経営計画ではM&Aやアライアンスなども選択肢として検討している。対象としては、EC、AI、ビッグデータ領域の技術リソースを持った会社となるが、NTTデータと共同でアライアンス戦略を推進していく可能性もある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
《SI》
提供:フィスコ